国立高校の教育
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             こちら
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2014.1.22 what's NEW の記事を更新しました。(クリック)
2012.12.23 what's NEW の記事を更新しました。(クリック)
大学入試に関連する記事こちらwhat's NEWのページだけに記載しています。

2012.12.15 中、高、大入試の直前期対策についてwhat's NEW ページのみ)
2012.12.9  難関系の 中、 高、 大 へのチャレンジ(受験戦略)について
            を追記しました。(レ: クリック what's NEWページの該当箇所へ)
2012.11.25 大学受験や選択科目に関連する記事(レ:クリック)を追記しました。
2012.7.29  大学受験関連(レ:クリックを追記しました。 この後続けて記載していきます。

受験→大学受験に関すること」を久しぶりに追記しました。2011/12/11 かなり長文です。
 いよいよ中学/高校の受験も2か月後となってきています。 進学先の中学、高校を決める際にも、最終的には大学進学のことも考慮に入れて検討していることと思いますので、今回はここで記載している「国立高校からの」一般的な大学受験に関するチャレンジの仕方、受験対策の傾向について記載し、高校進学先、中学進学先を考える際の材料にできるよう取り上げてみました。  (続きはこちらから・・・what's NEW

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 このページは中学、高校、大学で学ぶこと学ぶ環境についてまじめに考えている方への一助として、参考になる情報を提供できれば、という目的で記載しているものです。 (中学:kc.html、 高校:k.html、 what's NEW+大学:k_kc.html)
 また、学ぶことが面白いと感じ、興味を持って学ぶことが一番重要と考えており、興味を持って自ら進んで学ぶきっかけの一つになればと考えて記載しているもので、受験競争を促したりするようなものではありません。
 本記事は特定の学校、塾や個人について記載するものではなく、公開されていない情報が含まれる部分は校名を記載していません。


 これらの趣旨の詳細については、こちら(9.あとがき、9+.ご縁をいただいた著名人のご紹介(レ:クリック))に記載していますので、是非一度こちらを参照され、趣旨をご理解の上本文をお読みください。 


−−−−−
2.Appendix-2 国立高校の教育

 このページは、
教育について考える当サイトに関して、管理人と懇意にしていただいている方からいただいた原稿に基づいて編集しています。

 
そして、本サイトは少ない費用負担で大変良い教育を行ってくださり、経済的にゆとりをもって通学させることのできる国立の中学・高校を、勝手に個人的に応援しているサイトです。
 国立の中学、高校は以下(かなり長文です)にいろいろと挙げていくように、良い点がたくさんあり個人的な意見としてお奨めします。 特に国立の中学は、程度の高い応用・発展的内容や、思考力を養成する内容の多い良質の授業が展開され、国立の高校では記述力・考えを表現する力・思考力などの養われる内容を持ち、深さも伴った程度の高い授業が展開されています。 そして高校は自身の意志を持って行動するような生徒さんには、大変良い環境が与えられているように思います。
 従いまして、当サイトでは
国立の中学、高校を目指して頑張っている生徒さんを応援しており、そうした学校の特徴、授業の特徴、こうした学校への進学対策(併願私立、公立(高校)も視野に入れた受験対策)、その他なかなか得難い関連情報などについて調べています。 そしてそれに限らず、学ぶことや、学ぶ環境について考えている生徒さんに、何か有効な情報を提供できればという目的で記載しています。

 −−−−− 概要 −−−−−

 
基本的には、このページは現在中学校に在席している生徒さんに関して、現在の中学校の勉強方法や高校(国立高校)への受験、国立の高校での教育はどんなものなのか、国立高校からの大学受験/進学事情はどうか、そういったことがらについて記載しているもので、大きくはこの「国立高校の教育」について書かれている部分と、高校受験(「通塾しない高校受験」)について書かれている部分があります。
 現在小学校在席の生徒さんの具体的な学習方法や中学受験、受験して(国立の)中学へ入ったら、国立中学からの高校受験/内部進学を含む高校進学事情は・・・、こういったことがらについては、別の「国立中学の教育」というページを立ち上げており、そのページの中に通塾しない中学受験というコーナもあります。

 −−−−− 背景 −−−−−
 本ページは教育全般を考えることを背景としたメインのページ(http://iromizu.com/index2.html)の2章付録節(Appendix-2)として記載しているものですが、前記のような主な理由から国立高校の教育について特に取り上げており、主に国立高校の教育とその入り口(高校一般入試、内部進学)、出口(大学受験、推薦、AO)に関する内容を記載しています。
 それに限らず私立や公立の高校について、志望校を決める際の比較検討項目の整理、気づかなかった検討項目の抽出などにも参考になる部分があるかもしれません。 そうした高校の説明会聴講やパンフレットなどを読むときの背景知識や、説明会で聞くべきポイント、質問事項の事前準備情報としてもご活用ができるのではないかと思います。
 具体的に取り上げた国立の高等学校では、程度の高い教育内容の他にも、生徒さんは充実した生活を送っているようなので個人的な意見としてはお奨めと思いますが、その実名を伏せていますので、進学先として検討しているいくつかの高校をいろいろな角度で比較検討するための、是非そうした読み方をしていただくようにお願いします。

 −−−−− 本ページの情報について −−−−−
 中学や高校を受験した時に重要だった内容や、各学校教育の内容というのは、具体的な情報の多くが残りません。 特に国立系の場合には広報活動が少ないため、チャレンジのための内容を含め、公開された情報があまり無いのは事実です。
 本ページでは、こうした情報を伝えられるようにページに留め、ここを志望している生徒さんやそのご家庭から最近の状況を伺って、内容を記録し差し障りの無い範囲については公開しています。 本ページを見て、情報がなんらかの役に立ったと思われましたら、是非次にチャレンジされる方のために
情報の提供をお願いいたします。 次の受験が終わってからでもかまいません。 宛先アドレスは以下のパスワード入手ページまたは末尾付近に記載しています。

 −−−−− パスワードページについて −−−−−
 なお、個別の詳細な内容に立ち入り過ぎている箇所は、公開のページに置くことを避け、パスワードページに記載しています。 (該当箇所に以下のような
+++++,※※※※※※※※マークを記載)

    ・国立高校の教育についての詳細 :

    
 本文中の+++++++マークはこの部分の省略を表します。(パスワード種別C または Bで開けます。)
     パスワード種別Cは色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。
    ・通塾しない高校受験に関する詳細:
     本文中の※※※※※※※※マークはこの部分の省略を表します。(パスワード種別Bのみ)
     パスワード種別B はHOME色水マジック「虹を作ろう」に付属の関連ページパスワードと同一です。
     また、パスワード種別Bページは「ミラクルカクテル(L)」に付属のパスワードでも開くことができます。


 パスワードはこのページリンク http://iromizu.com/k_passwd_nyushu.html)から入手できます。
 パスワードページの開き方は、同ページをご参照ください。



          <<本文は非常に長いので、目次のリンクをご活用ください。>>

目次     ここをクリックすると左画面にもこの目次を表示します。
              ↑ ご活用ください。

2m−1 最近の高校進学事情

2m−2 国立高校の教育
 2m−2−1 授業の特徴
   (0)全般
   (1)行事
   (2)男女共学、男子校、女子校について
          ・・・ 一部がパスワード種別Cページ内です。
   (3)大学受験対策について
 2m−2−2 文化祭
 2m−2−3 通学時間
 2m−2−4 ダブルスクールの問題 ・・・一部パスワード種別Cページ内です。
 2m−2−5 国立高校からの大学進学の状況          ・・・  〃
 2m−2−6 国立高校からの大学推薦入学、AO進学     ・・・  〃
 2m−2−7 部活など
 2m−2−8 国立中学から国立高校に進学を考える場合
 2m−2−9 学校説明会について(国立、私立) ・・・一部がパスワード種別Bページ内です。

2m−3 高校入試の実際
 2m−3−1 高校の入試問題分析
 2m−3−2 数学の入試問題実際例と分析
 2m−3−3 各教科毎の対策注意点(国立高校、併願私立高校受験のケース)
  (0)全般 ・・・ 一部がパスワード種別Bページ内です。
  (1)英語
  (2)数学
  (3)国語 ・・・ 全体がパスワード種別Bページ内です。
  (4)理科 ・・・   〃
  (5)社会 ・・・   〃
  (6)面接 ・・・ 一部がパスワード種別Bページ内です。
  (7)慶應義塾女子高校
  (8)開成高校
 2m−3−4 独自問題出題公立(都立、県立)高の独自問別合格点(推定)
         ・・・ 途中からパスワード種別Bページ内です。
 2m−3−5 国立高校の合格最低点
         ・・・ 一部がパスワード種別Bページ内です。
 2m−3−6 高校受験の併願優遇制度について
         ・・・ 一部がパスワード種別Cページ内です。

2m−4 通塾しない高校受験
      (〜利用しないという意味ではありません〜)

 2m−4−1 通塾しない高校受験の具体的方法
 2m−4−2 時期と参考書(途中からパスワード種別Bページ内に移ります。)
 2m−4−3 具体的な例 (全体がパスワード種別Bページ内です。)
 2m−4−4 時間の使い方(             〃     )
 2m−4−5 興味、やる気の重要性 (       〃      )
 2m−4−6 どちらが重要? 予習と復習 (   〃      )
 2m−4−6 +1 進学塾について
 2m−4−6 +2 通塾しない高校受験のメリット(途中からパスワード種別Bページ内に移ります。)
 2m−4−6 +3 附属高校のある中学のメリット(途中からパスワード種別Bページ内に移ります。)
 2m−4−7 高校受験の本来の意味
 2m−4−8 第一志望校決定にあたって
         ・・・ 一部がパスワード種別Bページ内です。
 
2m−4−9 国立高校、国立中学校を一緒にチャレンジしませんか。(全体がパスワード種別C,Bページ内です。)

2m−5 国立高校(国立中学校)一覧と進学先(合否)情報
 2m−5−1 国立高校(国立中学校)一覧
 2m−5−2 参考、国立高校(一部)からの大学進学先情報

         2m−3’ 高校入試の実際(の続き)
           
 (一部がpasswd B page)

2m−6 本文中省略箇所の参照パスワード入手方法

2m−7 記事を募集しています。

2m−8 −−− 最後に −−−



          ここをクリックすると左画面にもこの目次を表示します。
             ↑ ご活用ください。




こうした情報は日々変わっていくものですので、本ページも頻繁に更新していく予定です。
従って最新版はこの更新したページの本文をご参照ください。
 新しい情報や、新規掲載予定情報などはこちら(
国立中学・国立高校の教育 What's NEW
http://iromizu.com/k_kc.html)に記載しています。



以下本文です。
(表示位置ズレを防ぐため、文字サイズは小でご参照ください。)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


2m−1 最近の高校進学事情


 今年(20××年1月)、うちの近くの中学校ではおよそ70%の生徒さんが公立高校(神奈川県立)の前期選抜試験(都立でいうと推薦選抜に相当)を受けに行っていました。
 前期選抜で合格したら、他校は受験しないようにと中学校の方から指導されていたようなので、この数字は公立が第一志望で、受かればそこに進学するという意志を持った生徒さんの割合であると推定されます。 実際には内申や面接、作文に自信のあまり無い生徒さんがいて、前期選抜は受験しないケースもありますから、もう少し公立が第一志望の生徒さんは多いのではないかと考えられます。

 私立には私立の良いところがあり、中学から私立にご子息を入学させるというご家庭も多く (これは後述しますが、女子のお子さんの場合に多い傾向があるように感じます)、別記の「国立中学の教育」で記載したように、首都圏近郊の平均で20%強、文京区では40.6%ものご家庭が、中学から私立、国立の中学校を受験して進学させることを選択しています。
 中学はまだ電車通学などのデメリットが大きく、これを敬遠して近くの公立中学に進学させるご家庭が多いですが、高校になれば電車通学、1時間強の通学時間は普通のことですから、高校で私立を選択するご家庭がもう少し多いかと考えましたが、実際のところ大多数は公立高校が第一志望のようです。
 先ほどの70%という数字は、神奈川県の「いなか」であるうちの近くの状況ですが、この数字が大体神奈川県全体の様子と一致していることは、以下のH21年神奈川県、東京都のデータからもうかがい知ることができます。

H21年 春 中学卒業者に対する各進学希望調査/実績表(括弧内は割合)

                    神奈川県       東京都
中学卒業者総数          65425        72690 
高校進学希望者数         62939(96%)      70710(97%)
公立高校定員総数         40079        39332      
公立高校第一志望者数      53104( >80%)    50969( >70%)
前期選抜定員  (都は推薦)   18698        10653
前期選抜受験者(都は 〃 )     41335        31213
前期選抜倍率  (都は 〃)     2.2倍         2.9倍
前期選抜受験者/卒業総数    63%         43%

全日制公立高校進学者数     39000        40000
定時制高校進学者数                      3300
他県公立、国立高校進学者      250          300
県内私立進学者数         12300        22900
県外私立進学者数          7700         2800

 つまり、神奈川県全体の平均ではクラスの生徒数の63%が前期選抜試験を受けに行っているということになります。 さて、こうしたデータからも、神奈川県では公立高校を第一志望にする生徒さんが80%以上、東京都では70%以上いることが伺えますが、この公立志向の主な理由はやはり学費にある 考えられます。
 私立では、入学金、授業料その他諸費用を考えると、平均的なところで通常3年間240万円前後、安いところでも180万円前後、高いところでは360万円前後が必要になります。 その点、公立で 授業料の額が決まっており、年額11.88万円となっており、これに受験料+入学金の約0.8万 、制服代、教材費(選択する科目により異なる、特に音学・美術などの科目)、部活動費、修学旅行などの校外活動費などのその他費用をみておけばよいことになります。

 授業料の点で大きく私立、公立に分けて記述してみましたが、もう一つ「国立高校」という分類に属する高校があり、これも授業料等の学費が低く抑えられています。 公立高校の入試のチャンスは前期選抜試験(都立は推薦選抜)と後期選抜(学力試験と内申による総合判定選抜)の2回しかありません。  しかし、ここに国立高校という選択肢を加えると、(比較的学費の低く抑えられた高校に入れる)チャンスは3回に増えることになります。
 国立の高校は人気が高く、その分入試に関しては難関になっている傾向がありますが、これを志望校として加える場合には、逆にチャレンジするための学び方を見直すきっかけを作ることになるかもしれません。 こうした学び方が、(平日のいわゆる)通塾が必須になるようですと、それも一つ考えものですが、後半2m−4「通塾しない高校受験」で記載しているように、通塾しなくてもそうした学び方はできるものです。
 高校の入試にチャレンジすることの意味は、結局「自分に合った学びの環境に入るため」であり、入試対策、高校受験の本当の意味学ぶことそのものにありますから、公立だけでなく、いろいろなところにチャレンジするような学習の仕方には、それなりの意味があります。
 また、国立の高校にはいろいろな才能を持った生徒さんたちが集まってきていますから、学校での教育だけでなく他者に刺激されて何かを見いだしたり、姿勢を学んだりする機会も多く、そうしたことを志望動機の一つに挙げている生徒さんもいます。

 前述のように、高校の進学先として一般的には公立志向が強いですが、ここでは公立高校だけではない、私立とは全く異なった「国立高校」という選択枝があること、その特徴について主に取り上げていきたいと思います。
 本サイトは教育を考えるのが主テーマなので、実際にこうした学校に通学している生徒さんやご家庭から伺った話などを中心に、最近の事情を(個人的な考えとして)記載してみたいと思います。

 こうしたわけで、ここでは国立高校の教育内容、教育事情に始まって、最近の高校受験事情、受験にあたっての通塾の必要性、受験をパスするに必要なこと、こうした高校のその次の大学受験事情、などについて、こうした高校を志望する生徒さんを応援する意味も込めて、かなり立ち入った詳細な内容まで記載していきたいと思います。 一部比較のため、私立高校の状況なども記載していきます。 

 なお、
以下内容は個人的見解や、あいまいな事実が含まれたり、(知らずに)誤っている内容が含まれる可能性もありますので、そうしたことに留意の上お読みください。 本当に必要な情報は各校から出されている公開情報などからよくお確かめになってご利用ください。 また諸般の事情により、詳細な記載を取り上げた実際の国立高校は実名を伏せて掲載します。 ただ、そこに通学している、あるいは受験しようと考えているご家庭、生徒さんにはどこなのかは分かるかもしれません。


2m−2 国立高校の教育

 さて、本ページの対をなしているページ「国立中学の教育」の方では、中学を受験する人も20%程度と少なく教育内容、受験事情、受験対策の情報もまだ少ないように見え、一般的な内容もかなり詳細に記述しました。 その一方で、こちらの高校の方は98%の生徒さんが受験している状況で、各種資料にも各高校の教育、高校受験、受験対策について詳しく掲載されているため、一般的な話は簡単に留め、国立高校を選択肢の一つに考えられている生徒さんとそのご家庭に対象を絞って、そうした高校を受験された方からのお話や、国立高校内部生の方、そのご家庭、家庭教師をされている方から伺ったお話、いただいた原稿などを中心にしてページを記載していきたいと思います。
 冒頭にもおことわりしているように、あまり詳細な内容、立ち入り過ぎた内容は公開ページに記載することが望ましくないと考えられるので、それぞれ以下のパスワード保護リンクページに記載しています。 (パスワードの出所は以下に記載)
 ・国立高校の教育についての詳細 :本文中の+++++++マークはこの部分の省略を表します。
  (参照パスワード種別Cは 1−3a「突然ワイン」のマジックに記載しているパスワードと同一です。)
 ・通塾しない高校受験に関する詳細:本文中の※※※※※※※※マークはこの部分の省略を表します。
  (参照にはパスワード種別Bを別途入手ください。 中学受験に関する詳細編と同じものです。)

 パスワードの入手方法パスワードページへのリンクについては、ここ を参照してください。

 高校は多数あって、中学と違って公立高校でもその授業内容はそれぞれ特色があり、一般的な比較は困難と思われますので、ここでは例として取り上げた複数の国立高校ではどのような特色のある授業が行われているかだけを記載していきたいと思います。
 以下は具体的なある国立高校の授業内容です。

−−−−−

 下の表は公表されている情報から、ある国立高校の授業時間数(5教科)を挙げたものです。
                        (数字は 週当たり時間数 [単位])
1年 2年 3年
国語 国語総合        4 現代文          2
古典           3
現代文          2
選択:
 古典           2
 古典講読        2
数学 数学 I          3
数学A          2
数学 II          3
数学 B          2
選択:
数学 III         3
数学C          2
英語 英語 I            3
コミュニケーション I   2 
英語 II           3
ライティング       2
リーディング      3
選択:
ライティング       2
理科 理科総合B        2
生物 I           2
物理 I           2
化学 I           3
選択:
物理 I          2
物理 II          4
化学 II          3
生物 I          2
生物 II          4
地学 I          2
地学 II          2
社会 日本史A         2
地理A           2
世界史A         2
現代社会        2
選択:
世界史 B        3
日本史 B        3
地理 B          3
倫理           3
政治・経済       3

 例えばこの高校では、(よく一般的に行われている)理系、文系というクラス分けをせず、2年の終わりまでは全員が共通の必修科目を履修し、その代わりに3年では各自の希望進路に応じた選択科目を履修することで、その進路対策としています。 このように文系、理系を分けず、全ての生徒に総合的な教育を実施するということを、例に挙げた国立高校では自校の特色の一つとしてあげており、こうした総合的な教養が実社会に出たときにも非常に有用であるとしています。 そして、それには1つの専門分野だけでは対応できない時代になってきているという時代背景もあり、独創的なアイデアは専門分野からではなく、他の分野からの発想に基づくものがあるからと説明しています。
 なお、上記表について、数学は1年が数I,A、 2年が数II,B、 3年が選択で数III,Cと記載していますが、実際のところでは1年の2学期後半からは数II,Bを、2年の後半からは数III,Cの履修を開始するようです。

2m−2−1 授業の特徴

 ここではいくつか、実際にこうした学校を受験したり、通学している生徒さんやそのご家庭、家庭教師をされている方などから見聞きしている内容から記載してみたいと思います。
 以下は
ある特定の国立高校の授業内容についてのもので、全ての国立高校が同じという意味ではありません。 傾向を見るような形でご参考ください。 また最初の方でおことわりしているように、諸般の理由により具体例を挙げた複数の国立高校は、その学校名を伏せて記載しています。

 ただ、こうした傾向を事前に把握しておけば、
志望する学校(国立に限らず私立も)の説明会にいったとき聞きたい内容を整理したり、深めておくことができると考えられ、説明会聴講やパンフレットなどを読むときの背景知識として活用できるのではないかと思います。 学校の実名を伏せていますので、是非そうした読み方をしていただくようにお願いします。

 高校は義務教育ではありませんから、各高校の授業については国立、公立、私立、高校の数だけ授業のやり方もあると言え、これらを細かく述べていてもあまり意味があるものになるとは思えません。
 ここでは各国立の高校で共通的に見られるようなものものを列挙するに留めておきたいと思います。

 (0) 全般

     国立高校というのは、教育を研究している機関である国立大学の教育学部、あるいは
   教育を専門に教えている国立の教育大学に付属している機関です。 従ってここで行わ
   れている教育の一部については、大学での教育研究内容を実地で行って実際の結果、
   反応を見たり、フィードバックを行うためのデータを取ったり、こうした教育を研究するため
   のフィールドとしての意味合いがあります。
     また、秋のある一時期1ヶ月間程度、こうした教育学を専攻している学生さんの実習の
   場ともなります。 この時期には大勢の教育学部生の実習の場となります。

    また、(例に取り上げた学校では)、1学年あたりのクラス数は8、1クラスは約44人の構
   成になっています。 各科目で同じ分野でも2人の先生でクラス毎の担当を分けていたりし
   ています。 (例えば現代文2名、古典2名、数 I 2名、数A2名、 日本史 2名...など)
   クラス数に比べて先生の数は多く、その分内容が練られた授業展開ができるようです。

    こうした国立の高校では、大学受験を意識していないわけではありませんが、それよりも
   むしろ授業については、物事を深く考えさせる教育が行われています。 知識を詰め込むの
   ではなく、あるテーマについて調査して考えさせ、これをレポートにまとめるというような授業
   が良く行われています。こうした調査過程、発表の過程、生徒同士で議論したりする過程に
   おいて、関連した知識が必要に迫られて身に付いていくものと思われます。 知識というもの
   は必要があって調べたり、興味があって覚えていかなければ、結局自身の身には付いてい
   きませんから、こうしたやり方というのは良い面が多々あると筆者も考えています。
    また、基礎をしっかり固めてそこから応用、発展した学習へ導くという方針のようです。 例
   えば物理、化学や数学はその現象や公式が何を意味しているのかをよく理解してから使わ
   なければ実際の応用では役に立ちませんから、そうした基本とその応用、発展、それにつな
   がる思考力をしっかり身につけさせるという教育です。 内容は教科書や一応指導要領に沿
   ったものですが、こうした応用、発展的な内容、考察を伴うものであり、質的にも量的にもこ
   れを上回る内容の授業が行われています。

    宿題や課題については、文献やインターネットで調べたりした後、考察や自分の考えを述べ
   たりするようなレポートの類が時々出されます。 例えば「××法」について、内容、われわれ
   の生活がこれによってどのように守られているかなどで、テーマについては最近感心が高まっ
   ているようなものを中心に選定されているように思います。 このような意見、考えをまとめる
   ようなものが課題として多く扱われますが、これとは逆に、例えば暗記や計算など単純な内容
   の宿題はあまり無いと言えます。

    定期考査は中間、期末、実力考査などがあり、高校ですから実際赤点もあります。
   しかしその前に、考査である水準以下になると、水準以上になるよう追試が行われる科目も
   あります。 追試の内容は元の定期考査よりも難しくなり、追試でも再びある水準以下の場合
   には、また次の(更に難しくなった)追試があるという具合で、「最初に気を抜かずにやってお
   けばよかった」という反省が促される内容となっています。
    また、各定期考査や実力試験では、1年の段階から科目毎の校内平均とこれに対する個
   人毎の校内偏差値が本人に提示されます。 これをもとに、各回の事前取組状況の分析や
   フィードバックを自身に対して実施するよう促されるような資料が提供されます。 校内でどの
   程度学習が達成できていれば良いかは、過去の累積データからおよそのことがわかり、資料
   から分析して、各自苦手分野の対策や次回の取組みへの見直しを行っているようです。


    学校の施策、方針として帰国生を別枠で一定数入学させたり(筑附、筑駒、学芸大付属な
   ど)、留学生を一定人数受け入れているような高校(学芸大附属)もあります。 こうしたさまざ
   まな環境で育ってきた生徒さんをクラスに入れて編成し、多様性というか、いろいろな文化の
   違い、考え方の違いを生徒同士の交流で学ばせたりして、学校や先生からだけでなく生徒
   同士の関係から何かを得るような環境を積極的に作っている高校もあります。 (この高校
   (学芸大附属)では海外の大学を受験/進学する生徒さんも多いですが(2m−5−2 参
   考、国立高校(一部)からの大学進学先情報 のリンクを参照)、海外の大学を受験している
   のがこうした帰国生や留学生なのか、そうした交流に刺激されて海外の大学を受験した生
   徒さんなのかは分かりません。)
    また同校については通学区域制限を設けていませんので、日本全国どこからでも受験する
   ことができます。 そしてこれは憶測の域を出ていませんが、明示された同帰国生の枠、留
   学生の枠と同様に一般受験生の中に「地方学生分の枠」が若干名存在するのではないか
   とも言われています。 こうして関東圏だけでなく、日本中のいろいろな環境からの生徒さん
   に対して+α 2段目の別枠を設けて(多少ですが)受け入れやすくし、学生の多様な環境を
   積極的に作っているのではないか、合格者の入試結果を分析するとそうしたことが見える
   という憶測が聞かれることがあります。 (定かな話ではなく、また年によっても変わったりす
   るかもしれません。)

   −−−−−
    なお、書く場所がないのでこの辺の欄外に書き加えますが、この例に取り上げた高校は
   冷暖房完備で、梅雨の蒸し暑い時期から残暑の厳しい季節までは、外よりも教室内の方が
   快適に過ごせそうです。 私立ではほとんどのところが冷暖房完備になっていますが、公立
   の高校ではまだ冷房の入っていないところも多いようです。
    ちょっとしたことですが、こうしたことも高校を選ぶ際の比較検討項目の一つになります。
   市販の資料には、こういう記載のあるものと、無いものがありますので、細かい記載にも注
   意して学校の資料を見比べてみるとか、学校説明会で実地で見る/聞いてみるなどすると
   良いでしょう。
    また、この他に、

+++++ 6行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

 (1) 行事

    学校行事が盛んな高校は数多くありますが、国立系の高校も同様です。 こうした例では、
   ・水田で稲作の実習を行っている   ようなところもあれば、
   ・富士山の登山
   ・英語の弁論大会
   ・海外の高校と交流活動をしている  ようなところ
   ・遠泳で体を鍛えている      
   ・ボートレースで他校との交流
   ・校外実習で地層のでき方を見る
   ・百人一首大会をやる
   ・サッカーの試合で他校と交流     をやっているようなところ、
   ・皇居のまわりを調べてまわっている
   ・マラソン大会で体を鍛えている
   ・かなりハードな山登りをやる
   ・現代劇、古典劇鑑賞に出かける   ようなところといろいろです。

   このような数多くある行事の主旨は、机上で学ぶだけではなく、実際の社会や自然に触れ
   て自身の身になるものを得ていこうということのようです。
    実際、このようないろいろある行事を、同じ高校を志して入ってきた仲間達と一緒にやる
   ことを楽しみにして、こうした国立系の高校を受験してくる生徒さんもいるようです。 特に
   文化祭が充実して楽しそうだった、レベルが高く一緒にやってみたい、といった志望動機は
   よく聞かれるものの一つです。

    また、後の方の 「2m−4−8 第一志望校決定にあたって」 のところで記述していますが、
   高校の時期はまた、将来の自身の方向を考えるような時期でもあり、机上のものだけでは
   なく、まあいろいろと実際の物事を経験してみるのも大変重要かと思います。
    こうした意味で、学校のいろいろな行事、活動で自然や実社会の実物、事実に触れていく
   のは良い経験で、楽しみながら取り組むうち、そうした中から自分の興味が持てるもの、自分
   にあっている分野などが見えるようになってくるかもしれません。


 (2) 男女共学、男子校、女子校について

 全国の国立高校はほとんど全て、公立高校と同様に男女共学です。
 大阪教育大学附属高校池田校舎も、天王寺校舎、平野校舎も、 京都教育大学附属高校、東京芸術大学音楽学部附属音楽高校、東京工業大学工学部附属科学技術高校(女子は男子の1/6〜1/7程度)、筑波大学附属坂戸高校(女子が若干多い30〜40%程度、女子が2倍人数の学年もある。)、愛知教育大学付属高校、金沢大学教育学部附属高校、広島大学附属高校、愛媛大学附属高等学校(中高一貫)、広島大学附属福山高等学校 (中高一貫)も全て男女共学です。
 ・・・なお、余談ですが、首都圏域、関東圏域の国立大学附属高校だけでなく、各地方でも、国立附属高校の内部では自分の高校のことを附高と呼んでいるようです。 そしてそれと同じようにして附属中学の生徒は自分の中学のことを附中と呼んでいるようです。 従って附高、附中ではどこのことだか外から見ると分かりませんね。・・・

 このように全国ほとんどの附高は男女共学ですが、首都圏東京都区内の国立高校だけ、5校のうちの1校が男子校(筑波大学附属駒場高校、筑駒)、もう1校が女子校(お茶の水女子大学附属高校)です。
 特に女子は女子高校に進学したいと考える生徒さん、進学させたいと考えるご家庭も多いので、こうした女子高校を是非と考える場合の選択肢としてお茶の水女子大学附属高校が入ってくるわけです。 「お茶」の方は筑波大学附属高校(筑附、男女共学)とほとんど道路一本隔てた隣にありますから(正門はそれぞれ別々の道路に面している)、お茶を受験するか筑附を受けるかは女子高校にするか共学にするかの違いが最大のポイントと思われます。
 女子の場合、高校進学進路選択の時期になると気が付くと思いますが、意外と(男子に比べて)進路の選択幅が狭く、特に女子校にと考える場合、(あるいは共学を考える場合でも私立では)遠くでも良い場合には別ですが、近くで探すと意外に選択肢が限られてきます。 こうした意味からも女子は選択肢が多くある中学のうちから私立あるいは国立の中学校に進学させるご家庭が多いのではないかと推測しています。 (こうした多くの女子高校は高校からの編入はできず、中学からの一貫になっているところが多い。) 従って、このお茶の水女子大学附属高校も、高校から入ることのできる女子高校として人気が高く、人気が高いと難易度も上がるのが普通で、ここは高校からも入学ができる女子高校としては、慶応義塾女子高校(慶女)に次ぐ難関校として知られています。

 ちなみにお茶の水女子大学附属高校には、関連する附属中学校、附属小学校がありますが、こちらは男女共学です。 附属中学校から女子は約85%が附属高校に進学しますが、男子は全員他の外部の高校を一般受験することになります。 筑駒は附属中学校がありますが、こちらも全国唯一の男子校です。筑駒の附属小学校はありません。 男子高校に進学するケースは、是非男子校にというよりは、そこでやりたいことがあるとか、その高校が気に入って志望するというケースがほとんどでしょうから、特筆するべきことはありません。 男子校を進路選択の範囲に入れると、男子の場合には学校選択の余地が(女子に比べるとかなり)多いことがわかります。

 首都圏5校の国立高校の残り3校は共学校で、田町にある東京工業大学工学部附属科学技術高校(東工大附属高校、科学・技術のみの専門高校です。)、お茶の水女子大学附属高校の隣にある筑波大学附属高校と、世田谷にある東京学芸大学附属高校の3校があります。
 東工大附属高校は女子人数が男子の1/6〜1/7ですが共学です。 また、話が少し逸れていきますが、(2m−2−6 国立附属高校からの大学推薦入学、AO進学)で後述するように、この高校は東京工業大学への推薦があり、例年11名程度がこの推薦で進学しています。 (お茶の水女子大学附属高校は同様にお茶の水女子大学への推薦があり、例年7〜8名程度が進学しています。) 科学・技術のみの専門高校ですが、高校進学時点で科学技術系に進むことを決めている場合は、この国立大学への推薦があるというのは大きなメリットになってくると考えられます。

 是非国立高校も自身の進学先の選択肢に入れようと考える場合、こうした女子校、(男子校)、男女共学、といった種別と地理的条件、交通、学校の特色で選んでいきますが、残り3校のうち、最後に挙げた共学の2校(筑波大学附属高校と東京学芸大学附属高校)の違いに挙げられるものとして、出版物や公表資料などではなかなか読み取れないことが一つだけあります。 
 通常は地理的な条件で、こうした選択の余地がないケースがほとんどかと思いますが、両方とも大きな差がない場合には、もう1点考慮する必要がある点かもしれません。 
 これは公開ページに置かない方が良いと判断されるので、パスワード種別Cページに移ります。 

+++++ 23行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

年が変わると変更になる可能性もありますので、両校を視野に入れて検討している場合には、事前に説明会などで聞いておくべき項目のひとつに挙げられるかと思います。

 さて、話が逸れましたので元に戻します。 共学、男子校、女子校についてです。
 全国的には男女共学の国立高校がほとんどですが、ここで例に挙げた所では、体育の実習内容以外は基本的に男女の教育内容の差は全くなく、クラス内の交流を深める意味かと思いますが、席替えも頻繁に行われているようです。
 教室の机の並びは右の図のように、  □□ □□ □□ □□
男女が机を並べ、この列が4列×5    □□ □□ □□ □□
〜6人の机を列べています。          :  :  :  :
 男子同士、女子同士を固めると、      :  :  :  :
騒がしくなるという傾向はあります     □□ □□ □□ □□
ので、その辺に配慮して列べている    □□ □□ □□ □□
のかもしれません。             □□ □□

−−−−−
 さて、一般的に男子校、あるいは女子校というのは異性の目がない分自由奔放になる傾向があります。 良い意味でこれを受け止めることもありますし、逆に周囲の奔放さについていけないという感想を持つ生徒もいるかもしれません。 従ってこれを良いものとして受け止めるか、度を超して好ましくないものとして受け止めるかは各見解の分かれるところと思われます。

 また、私立進学校の多くが男子校、あるいは女子校としているのは、男女異性の目が気になって学習の妨げにならないようにという配慮があるからかもしれません。 実際の話として、恋愛感情のもつれから勉学が手に付かなくなってしまうようなケースもありますので、これはご家庭の側から見た大きな判断事項になります。
 従って、男子校にする、女子校にする、これもひとつの検討かと思いますが、逆にこうした男女を分けた環境で学ぶことが、教育過程で重要なものを置いてきてしまっている可能性もあります。 公立の高校はたいてい共学ですし、最近の生徒さんの多くは共学の環境で学びたいと思っているのは事実です。 そうしたことの表れとして、例えばある私大附属高校などで、男子校から共学にかえたとたんに人気が急上昇したというところもあります。 当管理人も「世の中には男女がほぼ同数いてやっているのに、学校は男子だけ、女子だけを集めて教育するのは何か偏った部分が出るのでは?」と考えているほうです。

 このように、生徒さん側からの考え方や、ご家庭から見た考え方もあり、男子校、女子高、共学のそれぞれに特色があると言えます。 従って、ここでは善し悪しを論ずることはできませんので、高校進学を考える際にはこうしたことを良く考えて決めるべきであるというところまでに留めておきます。


 (3) 大学受験対策について

 大学受験ではどういったことが問われ、どうやったら解を得られるのか、自分で考えて参考書を調べ対策を立てていく、そういった自発的に物事に取り組んでいく姿勢が重要です。
 こうした姿勢に乏しい生徒さんは、国立あるいは公立の高校はあまりお奨めできません。 私立でもごく一部の進学校は細かい配慮をしてくれるところがありそうですが、基本的には自主的に進んで取り組んでいく姿勢がなければ、与えられたものを受け身で取り入れていくようなやり方では、大学受験というものは乗り切れないだろうと思います。 特に、進学したい大学が難関と言われるような所であるならばです。
 塾や予備校、通信添削の講座などに頼って、「ここが重要だ!」と解説してもらうのも一つの方法ですが、高2、高3くらいになってくると非常に内容が高度で難解になってきますので、これも自分から取り込んでいく姿勢がなければ、重要なことも右から左へ流れていってしまうだけになるでしょう。

 国立系の高校では大学受験について一般的に、授業で積極的な受験対策講議のようなものはあまり行われていませんが(但しこれは後述のように科目や先生によって異なります)、生徒への自発的な取組みを促すような方法が行われています。 これは年に5回行われる中間・期末試験がかなり難しいものであること、これに加えて行われる実力テスト(1,2年は年2回、3年は年3回)は大学の入学試験レベルのような難度の高いものであることから、こうした授業の中から各自対策を考えなさいと言っているということがわかります。 また、前記のようにこの定期考査や実力考査の結果は、平均や各自の校内偏差値を付けて本人にフィードバックされ、苦手科目・分野の分析を行うための資料として返却されます。
 大学受験ともなれば参考書類も多く出版されており、応用、発展はそうした参考書を探すなどすればできていくものですし、こうして必要に迫られて自分で取り組んだものが本当に自分の身についていくものでしょう。
 なお、この例に挙げた国立の高校については、このように学習結果の評価である校内偏差値や順位を、第一学年の最初から明確にして配布するなど、学習の取り組みに対する本人へのフィードバック、得意領域/苦手領域の明確化、苦手領域克服への指針、学習全般への動機付けは非常にしっかりと実施されていると言えます。 学生は学ぶことが一番の本分ですから、こうした学校側の学ぶことへの動機付け、学ぶ姿勢とその結果へのフィードバックがしっかりとなされていることは、この高校の良い点であると言えます。 
(この(例に挙げた)高校の場合には、一般受験の場合には面接があり、入る前の段階でも、こうした学ぶことへの姿勢を重視して見ていると思われます。 内部生も内申書を選抜の参考として見られていますが、こうした学ぶことへの姿勢というものは重視されている可能性が高いということを取り上げておきたいと思います。)

 「国立中学の教育 2k−4 通塾しない中学受験」の方で記載しているように、中学校の受験(小6)、本編「国立高校の教育」の高校受験に関する部分(中3)(「2m−4 通塾しない高校受験」)では、難関の受験にはある程度は塾の助けなしには困難という言い方で記載してきました。
 塾というものは目標に向けた具体的な教育を施してくれる役割の他に、もう一つペースメーカの役割もあって、「こうしたところを受けるには、いつの時点でどの程度まで履修しておく必要があるか」ということを、その深度まで含めて見ています。 塾の進度についていくことは、すなわちその目標に沿った計画値に乗っていることであるという一面がありました。
 小学生、中学生では、自身の意志の力や、また、とりまいている受験事情の背景も十分に知らず、周囲の同じ受験生の状況も分からないため、なかなかそうした計画の設定も難しく、参考書選びにしても難しいという面があります。 従って、平日に通塾できない場合の対策も、できるだけ土曜・日曜などの講座、模試などは利用するというやり方を記載しました。

 しかし、大学受験(高3、浪人)となると、目標の設定(志望大学、学部の選定)から始まって、入試の科目選択、試験の傾向分析、学習内容・進度・深度のスケジューリング、そのための参考書選び、計画に沿っているかの自己フィードバック(ペースメーカ)と計画の修正、こうしたことはやろうと思えば全て自身の意志でできるものです。 大学の受験ともなれば、関係する書籍も非常に多く出版されており、そうした書籍選定のための分析もできるようになっていると思います。
 もちろん進度を設定するための参考に、塾や予備校でどのような内容が行われているかを把握したほうが良いですし、知らないと不安になってくるかも知れませんが、やろうと思えば、意志の力があれば、前記のような計画設定と見直しは可能と思います。 そういう意味で、塾や予備校に頼るよりもまず自分の意志で対策を考えようという調子で記載しています。
 受験期に入るとそれでは足りない面も出てくるかもしれませんし、通信教育なども含めた実際の状況については「2m−2−4 ダブルスクールの問題」のところに少し記載していますが、まず進路、対策の準備段階は自分で考えた方が自身のために良いのではないかと思います。

−−−−−
 さて、例に取り上げた国立高校では記述力、表現力、思考力などを養う教育を特に重視して授業を展開し、また3年に至るまでは理系・文系の科目選択をせず、全員に幅広い分野を教育しています。 しかし実際の問題として大学受験は生徒の重要な関心事の一つで、国立の高校というのは国立大学の教育学部に附属する教育研究を目的とした機関ですから、そこからの大学進学状況というのは、その高校で実践されている教育の質を表すものとして、更にはその国立大学教育学部で研究している教育の効果を示すものとして世間では捉えられます。 従ってそうした国立の高校も、在籍生徒の大学進学状況には大きな関心を持っています。 従って基礎固めの時期は全般を幅広く学習しますが、大学受験が気になり始める時期になると、理系/文系を明確に分けなくてもそれぞれの分野に集中した授業を選択して学んでいくことになります。
 この(例に挙げた)国立高校では、3年になると理系・文系を分ける代わりに、生徒各自の判断で科目選択を行い、理系への進学を考える生徒は数学III/C、物理I/II、化学II、生物I/II、地学I/IIといった理数系の科目選択を、文系を考える生徒は世界史B、日本史B、地理B、倫理、政治経済といった科目を選択していくことになります。 (英語、古典などは共通的) また、ある難関国立大学では理系・文系共通の後期試験を実施していますが、この範囲には数学III/Cが含まれますから、前期選抜だけでなく後期を受験してでもここをと考えている場合には、文科系志望でもこの数学III/Cを選択することが可能になります。 この高校では2年の後半には数II/Bを終了して、全員が数学III/Cを履修することになっていますが、こうした授業カリキュラムで文・理を分けず幅広く教養を身につけさせると共に、こうした文科系でも数学III/Cが必要になるケースへの対応が考慮されています。 
 なお、当該(難関国立)大学の入学試験(2次試験)の分析を行うと分かりますが、

※※※※※ 5行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

当該高校の教育方針とそうした大学側の求める学生像が一致したものになっています。
 こうした国立の高校では、大学受験対策に関する内容について教育研究などのいろいろな背景もあって、実施している具体的なことをあまり言えないと思われますが、その辺は(前述のように)世間では「その国立大学で研究している高等教育の質を判断される」ようなところもあるわけで、推して知るべしという部分があるようです。 当然高校としての進路指導部があり、先生も自身の教えた生徒が希望する大学に進めるよう考えており、生徒さん側の関心も高く、大学進学に関する指導は熱心に行われています。 先生や科目によって異なる点も多々ありますが、学年が進むと授業によっては入試演習のようなものをビシビシ実施してくれるような科目も実際にはあるようです。

 さて少し話が変わって、入試を意識し始めると各種模擬試験を受けたりするようになります。 そして模擬試験の結果で一喜一憂するようなことが実際出てきますが、そうした一喜一憂(極端に言うと成績が乱高下する)する大きな原因は、同じ科目の中でも得意分野と苦手分野があり、その出来の差が大きいからです。 特に社会、理科や数学のような分野が多種あって全ての分野を出題しきれない割に、その別野別配点の大きい科目は、こうした得意・不得意の分野が出題されるか、されないかで大きく結果が変動します。 この模試結果の変動を単に調子のせいで片づけてはいけません。 下がった時こそ苦手分野の分析をじっくり行って、その部分の抽出を行い、対策を考えて自身の苦手分野の強化を行うべきです。(これは高校受験の章で記載している内容にも関連してきます。) 
 大学受験に関する(一般的な)高校側の指導の中で、多くの補講・補修授業を課したり、宿題を課したりするケースがあると思いますが、これは逆効果になる可能性も出てきます。 対象の補修・宿題分野全てが苦手であれば良いかもしれませんが、むしろこうした苦手の抽出と、その対策をスケジュール・深度までを含めて自身で考える方が(それを考える意志や分析力、計画性がある場合にはですが)有効な対策になるのではないかと思います。

 そうした意味で、学習したい分野を選択式で実施する方針や、学校での拘束時間は必要な時間数に留めるという方針は、本ページの冒頭付近に記載しているように、「自身の意志を持って行動する」生徒さんに向いているように思います。 なお、

※※※※※ 13行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

ことも必要な学習の分野なのではないかと思います。

 というようなことで、(この例に取り上げたような)国立高校の教育というのは、自身の意志で行動したいという生徒さんには大変良い環境が与えられているということが、大学受験に関するような場面でも表れているように思います。 そしてこうした高校に通学する生徒さん達は皆、勉学を始めさまざまな活動に忙しい中、それそれをうまく時間のやり繰りをしてこなし、充実した高校生活を送っています。


 −−−−−
 2011.12.11追記
 大学進学のことも考えて進学先を検討する際の留意事項:
 進学先の高校を決める際にも、最終的には大学進学のことも考慮に入れて検討していることと思いますので、ここで記載している「国立高校からの」一般的な大学受験に関するチャレンジの仕方、受験対策の傾向について記載し、その他一般的に高校進学先を考える際の材料にできるよう取り上げてみました。
 詳細は以下のリンク記事( what's NEW 内の記事)をご参照ください。
 記事の目次:
  中・高受験→大学受験に関すること(かなり長文です)
  [1]大学受験について
  [2]高校受験について
  [3]中学受験について


 2012.2.16追記
 大学受験について、what's NEW 内に上記[1]の記事の続きを記載しました。

  [1']大学受験について

  [2']高校受験について
  [3']中学受験について


     
なお、大学受験関連は適切な反映場所がないので、この what's new 内だけにしています。


2m−2−2 文化祭

 文化祭は外部から訪問してみるととてもおもしろいものがあり、こうした国立の高校を受験しようかなと思っている生徒さんは、是非見に行くと良いでしょう。
 ここで取り上げた学校では文化祭は9月の初旬に行われます。 1年、2年は各教室で独自のテーマを決めて出店し、3年生は演劇に取り組みます。 この演劇は大変良いもので、これだけの内容、セリフをよくぞ仕上げたなと思わせるところがあり、見る側は非常に引き込まれるものがあります。 また、演出する側もクラスでまとまって仕上げたという充実感があるようです。 中には、文化祭でこの演劇をやりたいがためにこの高校を志願したという生徒さんもいます。 朝から夕方までやっているので、近づいたら学校のホームページなどでプログラムをチェックして、見たい演劇の時間に間に合うように出かけましょう。 内部生が大勢見るので、会場は満席になります。 20〜30分くらい前には並んで、出店などの散策には一緒に来た友人などと交代で出るようにした方がよさそうです。

 ところで、志望校を決める際は、まずは市販の高校ガイドなどで、校風、通学距離、授業、設備、部活、進学などの大まかな内容で絞り込むと思いますが、その後是非学校を訪問する機会(体育祭や文化祭、学校説明会)を捉えて生徒の様子を見て決めたいものです。 特に文化祭は本当の学校の様子をうかがい知ることのできる数少ないチャンスですので、候補に挙げて見た学校の様子は見ておくようにしたいものです。
 妙な言い方になりますが、志望校の見学を兼ねて文化祭を見に行く場合には、主催している生徒さんや出店などを訪問している内部の生徒の様子、「顔色」を見るようにしましょう。  こういう場合、文化祭を見に来た目的はここにありますから、文化祭の雰囲気に流されて「焼きそばが意外とおいしかったことしか覚えていない」とか、「お化け屋敷がおもしろかったことしか印象にない」などということにならないよう気をつけましょう。
 来年はこうした同じ感じの生徒さんたちと一緒に学び、文化祭をやるんだ、そういうつもりになって文化祭を見て回れば大体のことはわかり、自分の第一志望校の意志も決まります。  いろいろな要素を考えて候補を絞り込んで見に来たわけですから、後の決め手は一言でいうとこれだけです。

2m−2−3 通学時間

 ここで取り上げた高校については、通学の距離、時間に関する制限を設けていないため、かなり遠方から受験してくる生徒さんもいます。 1時間強の通学時間は普通で、1時間30分程度の通学時間を使っている生徒さんもかなりいるようです。 入学する前はかなり遠い方かと思っていたら、普通の通学時間だったという話がけっこうあります。 その一方、近くから自転車で通学している通学時間15分というケースも多少あるようです。

 なお、通学区域の制限をしていないので、全国からこの学校にあこがれて受験してくる生徒さんもおり、こうした遠方から受験し、合格して通学する生徒さんは、学校近くのアパートを借りるなどして通学しています。 こうした生徒さんにとって、この学校は遠方からでも受験してくるだけの価値があると考えているわけで、また一人暮らしの楽しみもあって(親は大変ですが)、入学すると勉学だけではなく、校外授業、演劇鑑賞、大変なレポート、文化祭、部活動、...と忙しいが楽しい充実した高校生活を送っているようです。
 また、地方から出てきて学校近くのアパートなどで3年間一人暮らしをしながら通学して勉強をし、その後大学入試でその出身地方の国公立大学などを受験して帰っていくというようなパターンもあるようです。

 大学での一人暮らしはまあ普通にある話ですが、こちらは高校生としてはなかなか経験できない珍しい体験になります。 ただ、高校生では、食事や洗濯など身の回りのこともちょっと大変そうなので、筆者の感覚ではあまりお奨めしたくない感じですが、まあ方針としてこれを許容してくれているわけで、後はご本人の意志とそのご家庭がこれを(経済的な観点からも)許容できるかだけでしょう。
 2m−4−8 第一志望校決定にあたって の所に少し記載しましたように、高校の3年目はもう18歳、半分大人と認められているような年齢です。 最初の1年間くらいは少し大変かもしれませんが、コンビニなどもありますし、年齢も上がってきますし、そのうちには慣れてきて、卒業するころには逆にこうした生活をしたことが貴重な体験だったと思うかもしれません。
 なお、一部の私立なども、学生寮を用意して一人暮らしをさせ、遠距離からの学生さんを積極的に受け入れているようなところがあります。 

2m−2−4 ダブルスクールの問題

 以下少々立ち入った内容なので公開ページにおくことは避けた方が良いと判断され、パスワード種別Cページに移ります。 

+++++ 19行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

2m−2−5 国立高校からの大学の進学状況

 国立高校の大学受験対策についての一般的な話は、既に 「2m-2-1 (3)大学受験対策について」で記載しましたが、実際の大学進学の状況や進学先の一般的な傾向を以下に見ていきたいと思います。 なお具体的な進学先一覧は「2m−5−2 参考、国立高校(一部)からの大学進学先情報」に記載しています。 
 国立高校の大学進学状況の傾向をおおまかに、一般的に見ると、以下の2点があります。
(1)国公立大学への進学が多い
(2)医学部、特に国公立医学部への進学が比較的多い
 これをH21年春のデータで示すと、概略以下のようになります。 なお以下の割合[%]の分母は、対象として調べた2国立高校の各全進学者数です。

 表 進学状況(H21年春)
         国公立大学進学者 国公立医学部 私立医学部 医学部計(国公立・私立)
TKKM高校   83.5%        13.4%    1.8%    15.2%
TGD高校     57.4%        11.4%    7.0%    18.4%

 これをもう少し詳細に見てみます。
 (以降の、詳細分析部分は少々長くて煩雑なため、読みにくいですが文字サイズを小さくします。 更に詳細な分析にご興味がある場合には <<ここ>> をクリックすると通常サイズ文字で表示した画面が開きますので、そちらをご参照ください。 また、この例に挙げた高校に限らず、各年度各国立高校の具体的な大学進学先状況(合格状況を含む、過去の情報も含む)は、「2m−5−2 参考、国立高校(一部)からの大学進学先情報」に生のデータを掲載していますので、併せてご参照ください。)

(1)国公立大学指向
 国立高校の大学受験、大学進学状況について共通的な特徴はまず国公立大学指向が非常に強いということが挙げられます。 (※注: 気象大学、看護大学、防衛医科大学は省庁大学であり、私立でも国公立でもありませんが、ここでは敢えて国公立にカウントしています。)

 例えばH21年のある国立男子校(TKKM高校)の大学合格状況、大学進学状況を分析すると、
 ・国公立大学合格者数: 141名  そのうちの4名のみが辞退して
 ・国公立大学進学者数: 137名
 なお、国公立大学中 辞退した大学の内訳は東京大学1名、 筑波大学1名、 東京外語大学1名、 東京農工大学1名 となっています。
 その一方で、私立大学の合格状況、進学状況は、
 ・私立大学合格者数: 172名  そのうちの145名が辞退して
 ・私立大学進学者数:  27名
 なお、辞退した私立大学内訳の主なものは、慶応義塾大学63名、 早稲田大学63名 他19名となっています。
 これらの進学者数を割合で示すと、
 ・国公立大学の全進学者総数中の割合: 83.5%
 ・私立大学への全進学者総数中の割合: 16.5%   となっています。

 もう一校分析を加えると、H21年のある共学の国立高校(TGD高校)の大学合格状況、大学進学状況は、
 ・国公立大学合格者数: 222名  そのうちの25名が辞退して
 ・国公立大学進学者数: 197名
 なお、国公立大学中 辞退した大学の内訳は千葉大学1名、 筑波大学1名、 東京外語大学3名、 東京工業大学2名、 東京農工大学1名、 新潟大学1名、 浜松医科大学1名、 一橋大学1名、 北海道大学2名、 横浜国立大学2名、 気象大学1名、 看護大学1名、 防衛医科大学6名となっています。
 その一方で、私立大学の合格状況、進学状況は、
 ・私立大学合格者数: 708名  そのうちの562名が辞退して
 ・私立大学進学者数: 146名
 なお、辞退した私立大学内訳の主なものは、慶応義塾大学96名、 早稲田大学136名、 他330名となっています。
 これらの進学者数を割合で示すと、
 ・国公立大学の全進学者総数中の割合: 57.4%
 ・私立大学への全進学者総数中の割合: 42.6%   となっています。


(2)医学部指向
 もう一つは大学医学系の学部への進学割合が比較的高いということが挙げられます。

 例えば、同様に先ほどの国立男子高校TKKM校H21年の状況では、
 ・国公立大学の医学部合格者: 22名(歯学部は合格/進学なし。)
 ・国公立大学の医学部進学者: 22名
 国公立大学医学部の辞退者なし。
 ・私立大学の医学部合格者 : 14名(歯学部は合格/進学なし。)
 ・私立大学の医学部進学者 :  3名
 辞退した主な私立大学医学部では、慶応義塾大学医学部 4名、 東京慈恵医科大学 医学部4名、 順天堂大学医学部 1名、 昭和医科大学医学部 1名、 日本医科大学医学部 1名 となっています。
 これらの医学部進学者数/合格者数を割合で示すと、
 ・国公立大学医学部の全進学者数/合格者数の割合   :100.0%
 ・国公立大学医学部の全進学者数/国公立大学進学者数: 16.1%
 ・国公立大学医学部の全進学者数/全大学進学者数   : 13.4%
 ・私立大学医学部への全進学者数/合格者数の割合   : 21.4%
 ・私立大学医学部への全進学者数/私大進学者数     : 11.1%
 ・私立大学医学部への全進学者数/全大学進学者数   :  1.8%
 ・医学部進学者数/全大学進学者数              : 15.2% となっています。

 同様にもう一校、先ほどの共学の国立高校TGD校のH21年状況は、
 ・国公立大学の医学部合格者: 47名(歯学部2名含む)
 ・国公立大学の医学部進学者: 39名(歯学部2名含む)
 辞退した主な国公立大学医学部では、浜松医科大学1名、 北海道大学医学部1名、 防衛医科大学6名となっており、一方私立大学の医学部では、
 ・私立大学の医学部合格者 : 61名(歯学部5名含む)
 ・私立大学の医学部進学者 : 24名(歯学部1名含む)
 辞退した主な私立大学医学部では、慶応義塾大学医学部 3名、 順天堂大学医学部 6名、 昭和医科大学医学部 4名、 日本医科大学医学部 3名、 東京女子医科大学医学部 3名、 他医学部18名 となっています。
 これらの医学部進学者数/合格者数を割合で示すと、
 ・国公立大学医学部の全進学者数/合格者数の割合   : 83.0%
 ・国公立大学医学部の全進学者数/国公立大学進学者数: 19.8%
 ・国公立大学医学部の全進学者数/全大学進学者数   : 11.4%
 ・私立大学医学部への全進学者数/合格者数の割合   : 39.3%
 ・私立大学医学部への全進学者数/私大進学者数     : 12.2%
 ・私立大学医学部への全進学者数/全大学進学者数   :  7.0%
 ・医学部進学者数/全大学進学者数              : 18.4% となっています。


 文字と数字ばかりを並べましたが、上記データをまとめると、調べた2国立高校の全進学者中の割合は前述の表のようになっています。  (煩雑なため一部文字サイズを小さくしました。  <<ここ>> をクリックすると通常サイズ文字で表示した画面が開きます。)
 こうした傾向については以下のように考察することができます。

+++++ 18行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

2m−2−6 国立附属高校からの大学推薦入学、AO進学

  各高校ともあまり推薦の募集、応募、推薦・AOによる進学者数を明確にしないところが多いですが、以下はある国立附属高校のH21年春(2009年春)の情報です。 進学先は学部まで明記していますが、進学者数はやはり明らかにはなっていません。 国公立の医学部にもけっこうな人数の推薦・AOによる進学があったりします。
 また、以下の集計から最低29名が推薦またはAOで進学していることがわかります。  国公立大学へは最低11名、内国公立の医学部には最低5名がこうした推薦やAOで進学していることがわかります。

・国公立AOによる進学    :  2大学  3学部(内医学部1学部)
・国公立推薦による進学    :  8大学  8学部(内医学部4学部)
・私立指定校推薦による進学 :  6大学 11学部
・私立AOによる進学      :  3大学  4学部
・私立推薦による進学     :  3大学  3学部(内医学部1学部)
内訳:

国公立のAOによる進学があった大学
+++++ 2行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

 2校3学部中1つが国立大学の医学部となっています。

国公立の推薦による進学があった大学
+++++ 8行省略 +++++ 
パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

 首都圏の国立医科大学 医学部にも推薦入学があったりと、他にも国立大学医学部に推薦がありますが、記事原稿をいただくまで、最近は国立大学医学部の推薦入学もあるということを筆者もしりませんでした。 推薦8校中4校が国立大学医学部ですが、この高校の傾向として国立大学への傾向と医学部指向の傾向がありますから、医学部への推薦なので申請したということもあったのではないかと思います。


私立指定校推薦による進学があった大学
 ・慶応義塾大学    法学部、商学部、理工学部
 ・早稲田大学      先進理工学部、創造理工学部、法学部、文化構想学部
 ・国際基督教大学   教養学部
 ・中央大学        法学部
 ・学習院大学     文学部
 ・北里大学       薬学部
  (一部の大学で進学者が下記の指定校推薦枠よりも微妙に多かったりします
   が、入試も同様、募集人数枠よりも多少合格者は多いのが普通なので、推
   薦でもこうしたこともあるのかもしれません。
    また、募集はあったが進学者なしの大学もあります。 学校長の推薦が得
   られなかったのか、その他の理由なのかはわかりません。)
私立のAOによる進学があった大学
 ・慶応義塾大学    総合政策学部
 ・早稲田大学      政治経済学部、創造理工学部
 ・国際基督教大学   教養学部
私立の推薦による進学があった大学
 ・慶応義塾大学     文学部
 ・東京医科大学     医学部
 ・星薬科大学      薬学部

以上、17大学 27学部(同大学同学部2を除く)

−−−−−
 なお、各国立高校の指定校推薦枠は以下のようになっています。(最新は各校あるいは市販書籍に掲載されている情報を参照ください。 データが古くなっている場合はご容赦ください。)
2009年春
筑波大学附属駒場高校   : 非公開
筑波大学附属高校      : 早大2名、慶大1、上智大1、東京理科大1、学習院大1  他
東京学芸大学附属高校   : 早大5名、慶大2、上智大2、東京理科大2、東京薬科大1 他
お茶の水女子大学附属高校: 早大3名、慶大3、北里大3、東京理科大2、東京薬科大1
                    東京女子医大1名、学習院大4、明治学院大3、       他
                   (併設大学への推薦: お茶の水女子大7名)
東京工業大学附属高校   : 早大1名、慶大2、東京理科大5、横浜市大1         他
                   (併設大学への推薦: 東京工業大11名)

2008年春
筑波大学附属駒場高校   : 非公開
筑波大学附属高校      : 早大2名、慶大1、上智大1、東京理科大1、学習院大1  他
東京学芸大学附属高校   : 早大5名、慶大2、上智大2、東京理科大2、東京薬科大1 他
お茶の水女子大学附属高校: 早大2名、慶大2、北里大4、東京理科大2、東京薬科大2
                    東京女子医大1名、学習院大2、聖心女子大1、       他
                   (併設大学への推薦: お茶の水女子大8名)
東京工業大学附属高校   : 慶大2名、東京理科大5、横浜市大1              他
                   (併設大学への推薦: 東京工業大11名)

 お茶女附高や東工大附属高に、お茶の水女子大学への推薦7〜8名や東京工業大学への推薦11名といった併設国立大学への推薦枠があるというのは大きなメリットと言えるでしょう。


 なお、私立大学への推薦を決めてしまうと、そうした国公立大学の受験ができなくなります。 従って、前述のように国公立大学指向が強い高校の場合、そうした大学を受験する学生層は推薦を受けないため、結構難関の私立大学推薦枠が学部によっては空いていたりするという話を聞くこともあります。  というよりも、こうした国公立大学指向の強い高校の場合、現役の3年生のときはまず国公立大学の受験(前期、後期なども含め)一本に絞り、大学の入試も私立は(すべり止めを含めて)受験しない人もけっこうな数いるという話を聞きます。
 これをある国立の高校では、「生徒が強気で、すべり止めを受けない人が少なからずいる」というような言い方で説明したりしていますが、要するにまずは私立は考えないでいく人もいるということでしょうか。 高校の受験では、めったなことでは高校浪人にならないよう配慮して、私立も含めて複数を受験し、すべり止めなども受験するのが普通ですが、大学受験の場合には浪人もまあ普通にあることです。 いわゆる難関系の大学などでは、半分くらいは浪人経験者だったりすることもあります。 また社会に出るにあたっては一浪くらいの浪人なら、その経験が不利になることはまずありませんから(むしろ「若い時に困難を経験しこれを乗り越えた」くらいの評価をされることもあります)、他の選択肢は取らず、まずは第一志望の国公立大学だけを受験するという考え方は理解できる部分もあるわけです。 (とはいっても、まあできれば浪人しないに越したことはありませんが姿勢としてです。) 
 ということで、まずは私立の推薦は考えずに大学受験の方に臨むという生徒さんも多いというのは事実なのではないかと思います。 但し不確かな話として記載しており、差し障りがありそうで具体的なこともあまり書けませんので、必要があれば説明会などで聞いてみるようにしてください。 聞き方は難しいですが。
 (なお、長い脱線系の話はフォントを小さくして記載している箇所が多々あります。)



2m−2−7 部活など

 部活動などは、当然学校の活動として体育系、文化系両方ともあります。 部活動も皆熱心に取り組んでおり、複数を掛け持ちで所属している生徒さんもいます。 ただ内容については、学校によって部活に何があるかは全く違うので、説明資料などでよく見ておくしかありません。
 なお、ここで取り上げた高校では18:00が部活を含めた最終下校時刻で、中間、期末試験などの定期試験1週間前は部活動等が休止され、放課後は帰宅するよう促されます。

2m−2−8 国立の中学校から国立高校に進学を考える場合

 全国に国立の中学校、公立の中高一貫校はたくさんあり(リスト参照)、教育研究のフィールドとなっています。 ここでは先端の内容なども取り入れた教育研究がなされているため、よい教育が受けられ、通常の公立中学校に進学する場合と比較して良い点がたくさんあります。

 中高一貫校は当然高校まで一貫ですので、全員がそのまま附設の高校に進学します。(というよりも高校3年=中高6年生ということになります。) また、国立の中学校の場合、附設高校があるところの方が少ないですが、附設高校があるところの場合、希望者は全員が進学できるところ、希望すれば80%程度がそのまま進学できるところ、内部選抜で30〜50%程度が進学するところなどがあります。 30〜50%程度が進学するようなところでは、こうした内部選抜の関門も厳しいものがありますが、気の持ちようで考えると(高校受験の厳しさという点では)外部からのものに比べればですが、比較にならないくらい気は楽にしていられるという点があります。 高校入試では受験生も非常にナーバスになったりしますので、こうした違いは非常に大きいものがあると考えられます。
 また、前述のような100〜80%が進学するようなところは、こうした附設高校への進学の関門がほとんどパススルーに近い状態になっています。

 中学校の方のページ(2k-2-5、 2k-2-6)に記載したように、ここで取り上げた中学校の場合は附設の高校があります。 40〜50%程度の進学枠であるためほぼ全員が併願(あるいはすべり止め)の私立を受験したり、公立高校受験の対策なども行っています。 こうした状況は中学校側も考慮しており、科目によっては受験対策なのではないかと思われるような演習授業もあります。 附設高校がない国立中学の場合には、なおさらこうした対策は行われているのではないかと考えられます。 (これは学校によっても違うと思われ、また学校の授業は塾とは違いますから、それに近いようなことも公に学校でやっているとは言えないのではないかと思います。)
 こうした国立中学校の附設高校内部進学、外部受験に関する具体例を用いた更に詳細な分析については<<ここ>>をご参照ください。


 なお、本サイト内の別ページ「国立中学の教育」は、この「国立高校の教育」のページとは対をなしているもので、「中学」の方は現在小学校高学年に在籍の生徒さんが私立・国立など受験が必要な中学に入ったらどのような教育なのか、こうした中学に入るために現在の小学校での学習は、中学に入った後の3年目の高校の受験事情は、こうしたことについて記載しているものです。
 また、こちらの「高校」の方は同様に、現在中学校に在籍している生徒さんの現在の学習、(国立)高校の受験、(国立)高校での教育、そして3年目の大学の受験、こうしたことを記載していますので、この「高校受験」に関する部分は重複する記載事項が多々あります。 高校受験に関する部分については、この「国立中学の教育」の 2k−2−5「国立附属高校への内部進学の状況 と 外部一般受験」 及び 2k−2−6「国立附属中学からの外部高校受験(内申などの話)」を併せてご参照ください。 同ページ内では、中学の入試問題の分析なども行っています。


−−−−−

2011.2.20 追記

※※※※※ 110行省略 ※※※※※ 
パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。


2m−2−9 学校説明会について (国立、私立)

 各学校の様子や方針を伝えるものに学校説明会があります。
 この項では3校の説明会内容を例として挙げ、校内の様子や学校方針をどのように伝えているかを記載しておきたいと思います。

 学校説明会は10月がピークと言ってよいかと思います。
 ここでは2つの国立中学(中高一貫校)/国立高校(附属中学のある高校)について、2010年に行われた説明会での話の概略について記載し、また今回取り上げた国立中学(中高一貫校)とよく併願されていると言われている私立のKISI中学/高校の説明会の内容も掲載しておきます。
 対象校を少し考えているがまだ聞きに行っていない、今回は都合で聞きに行けなかった、聞きに行ったが内容の詳細は忘れ始めている、こういった場合には是非ご参照ください。

 この3つの中高ですが、公開ページではTKKM中高、KISI中高、TGD高など略称を用いていますが、パスワードページ側ではこうした特定の対象校の情報に関心のある方も参照されていますので、略称でなく正式名称で記載しておきたいと思います。

−−−−−
全般傾向:
 国立の中学/高校というのは、教育研究というミッションを持っているため、だいたい学校の大きな方針のような話はどの国立中高も同じような方向になるようです。
・自由な雰囲気のもと、知的好奇心/関心を持たせるような教育を行い、考え方を学ぶ過程で
 知識も習得していく。(本当の学びがある。)
・授業だけでなく、学校行事や部活動を通して成長する。
・教育研究の使命を持っているため、そうした研究のフィールドになり教育実習生の受け入れ
 がある。
・次は特に国立高校(中高一貫も高校に相当する学年)に多いですが、
 * (大学)受験テクニックの指導のようなことはやらないが、生徒の進路指導はしっかり行う。
 * 教育は物事の本質に迫るような考えさせる内容、自身の考えや調べたことを表現させるよう
   な内容を行う。

 上記に挙げた数点が国立中学/高校に共通して見られる大きな特徴、方針でしょう。 これは今回挙げたTKKM中・高、TGD高校など国立の中学/高校だけでなく、同時に挙げた私立 KISI中/高校も同じような内容でした。

 今回は2011年度向け国立TKKM中/高校についての説明会(開催2010年10月9日、10日)と、私立 KISI高校説明会(開催2010年10月24日)、国立 TGD高校(開催2010年10月2日、3日)の概要が入りましたので、この要旨について記載します。

 学校側で「この内容はあまり公表資料には載せていない」というようなコメントがあった内容や、解説されている先生が、大きな声で言うとまずいという様子でお話されて内容もありますが、これは公開ページに記載するのは問題があると思いましたのでパスワードページ側に記載しておきます。


−−−−−
(1)TKKM中/高
(国立中高一貫校、高校で約40名の一般外部生の編入あり)
 ここは基本は中高一貫の教育を行っており、中学から入った者は希望者は全員高校に進学できます。 中学からの定員は120名、高校からも若干の40名を受け入れ高校では160名定員の少人数教育制を採っている学校です。

 今回の説明会では、およそ400名くらいの方が学校説明を聞きに来ていました。 中高一緒の説明会で全部で6回開催されました。 その内、保護者1名 生徒1名のペアが最も多く、保護者だけの方や保護者2名 生徒1名という組み合わせもあって、おそらく生徒180名×6くらい、保護者220名×6の合計2400名くらいが参加したと思われます。
 ここの応募状況は毎年中学780名程度(倍率約6倍 合格者130名)、高校からの編入応募140名程度(倍率約3.5倍 合格者40名前後、帰国者含む)なので、説明会に聞きに来た生徒の人数(中・高受験者1000人前後)と受験する生徒の数がおおよそ合っています。

 以下説明会でのお話の要旨です。
 なお、配布された資料やパンフレット等に記載されている内容は多くがホームページ等で公開されているため、掲載を省略します。

−−−−− 要旨 −−−−−
・教育目標について (副校長より)
 この学校の校風は自由闊達です。 教育目標は挑戦、創造、貢献です。
 ここで、今年2010年6月に地球帰還を果たした「はやぶさ」の例を挙げて、この教育目標の具体的な主旨について述べていました。
 この「はやぶさプロジェクト」は誰も今までやったことのない挑戦だったわけですが、本校に入ってくる生徒さんには、こうした似たような体験をさせてあげたい。 ここまですごいことができる訳ではないですが。
 これまでの科学を発展させてきた先人が十数年かけて築いてきたものを、それぞれ数十分の授業で学んでいくことになるわけですが、こうしたものを築いてきた過程も大事にして、(そのほんの一部しかできませんが)その創造過程も体験させてあげたいと思っています。
 ただし、先人がやってきた仕事は膨大なので、全部やろうとしたら何百年もかけても足りません。 従って、その学問の重要なエッセンスを数十分の授業の中で学び取ってしまうこと、これも学ぶ姿勢として否定しません。

 この会場にはここを受験する生徒さんも多く、この「はやぶさ」の挑戦について、何がすごいことだったのかいくつか解説されていました。
 ・光で月まで1.3秒、太陽まででも8分で行かれますが、はやぶさは光で16分もかかる距離
  まで行ってきたということ。
 ・通信すると電波が行って戻ってくるまで32分もかかり、その間に数万kmも動いてしまってい
  ること。
 ・従ってはやぶさ自身に判断を任せる知能を持たせたこと
 ・小惑星のかけらには科学的にどんな意味があるのかということ。(他の大きな惑星と違って生
  成時の熱が加わっていないため、原始太陽系ができたときの組成や物質の形を留めており、
  そうした太陽系ができたときの様子を知る手掛かりになるということ。)
 ・このような遠くまで行って、戻ってくることがどれだけ大変なことだったのかということ。
 こうしたことを会場の生徒さんにお話されていました。

 次にもう一つ学校の特徴、方針として生徒自身の手で学校行事を企画、運営していくということが挙げられます。
 例えば
 ・音楽祭: 企画を生徒自身で行い、舞台、照明から全てを生徒の手で運営する。 プロの方に
  指導してもらったりもするが、実行するのは全て生徒でやっていきます。
 ・文化祭: 1万人近いお客さんが見えますが、これも全て生徒の手で企画運営していきます。
 本校に入ってくる生徒さんには、こうした学校の行事なども通して、挑戦、創造、貢献を体験してもらいたいと思っています。

・VTRによる概要説明
 ・校外実習: 妙高の飯倉山登山と妙高高原でのスポーツ大会の様子が流されていました。
 ・水田学習
 ・音楽祭(合唱)
 ・体育祭: バレーボール、すもう、綱引きなど
 ・9月の稲刈り
 ・11月の文化祭: 文化祭での中3演劇などが解説されていました。
 ・数学の授業: おそらく中1ですが、11の倍数の性質のような整数論のようなものを取り上げ
  ていました。
 ・稲刈り後の脱穀と餅つき: 水田学習の〆です。

・学習について
 知的好奇心を持っていってもらいたい。 今も受験のための学習をやっていると思う。 こうした学習も知的好奇心を満たしてくれるが、物の本質を見る学習がおろそかになっている。 入学後は真の興味、関心を持つ学習をしてもらいたいと考えています。
 社会科について例を挙げてみると、大化の改新という出来事があった。 こうしたものを単に歴史事実として覚えるのでなく、例えばこの改新のときに天皇の詔(みことのり)はあったのか無かったのか、つまりこの出来事は正義だっのか謀反(反逆)たっだのか。 こういったものごとを考える学習をしていきます。 そして考え方を学ぶ過程で知識も習得していってもらいたいと考えています。
 各教科に共通した教育の姿勢としては、言葉を大切にしていくということが挙げられます。

 月曜から金曜までは6時限授業、隔週で土曜日が登校日になります。
 授業の内容は濃く、必要な場合には少し先の内容(例えば中学で高校の内容、高校では大学の内容)に踏み込んでいくこともあります。 また、校外の講師を呼ぶこともあります。
 レポート課題や発表を通して総合的な力を付けていきます。
 中高一貫教育なので、中学から入ったものは全員TKKM高校に進学することができます。
 
 大学進学については、特定の大学への進路指導はしていません。 また、受験テクニックのような学習指導はしていませんが、進路指導はしっかりやっています。 大学に入った後の先を見据えた教育をしています。

 本校は国立の大学附属機関ですので、国の費用で運営されています。 附属の大学からは毎年教育研究や教育実習生の受け入れをしています。 実習生のレベルは普通の教員レベルには達していませんが、本校を希望される方はこうした実習生の受け入れがあることも承知した上で志望してください。
 TKKMでは本当の学びが待っています。

・部活動について
 部活動、文化祭は生徒が実行委員会を作っています。 文化祭は今年は10/下旬から11/上旬にかけての週です。
 中高一貫の6年間の教育が生きるのは、こうした体育祭、音楽祭といった行事ですが、特にこの文化祭に6年間の教育が生きていると思います。 文化祭は丸3日間行い、準備と片付けを含めると1週間文化祭に充てているといってよいです。
 (ここで中1から高3までの人格形成の一般論に触れ)こうした行事を通した教育は、生徒の大事な6年間の人格形成に影響があります。 中1,2を経て中3から高1のあたりに混乱期というものが訪れます。
 こうしたことを踏まえて、6年間の心の成長をもとに教育を行っています。 本校に入学するとこのように6年間の長い付き合いになります。

・選考試験について
 中学の一次選考は約1000名以上(倍率にして8倍程度)の応募があった場合に実施します。 方法は抽選ですが、ここ10年ほど実施していません。 実施する場合には1/17ですが、1/13の午後5時までに抽選を実施するか否かを発表します。
 TKKM中学の昨年の二次試験は、昨年は2/3に実施しました。 2/5に合格発表、2/11に合格者の手続きがありますが、合格者の説明会に欠席すると入学辞退の扱いになるので注意してください。

  1/13    →   1/17      → 2/3  → 2/5    →  2/11
 一次実施有無   一次(実施の場合)  二次試験   合格発表   合格者手続き

昨年783名が応募し、一次選考は無く全員が二次試験受験可能になりました。 773名が二次の出願をして、実際に2/3の二次試験を受験したのは667名でした。 このうち129名が合格しています。
 中学の二次試験の配点は国語、算数、理科、社会の4教科が各100点満点と、報告書が100点で、合計500点満点で判定します。

−−−−−
 以下、報告書はどんな点を見るかという点と、補欠合格の有無・例年何人くらい補欠を出すか、その連絡方法についてはあまり公に開示しておらず、説明会で話す程度にしているようなので、パスワードページの方に記載しておきます。
 同、説明会後の個別質問で挙がっていた内容ですが、TKKM高校の方の報告書を見る観点と、同じく高校の補欠の有無についても、資料等には記載していないようでしたので、パスワードページ側に移行します。

※※※※※ 13行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 なお最後に蛇足の補足ですが、
 このTKKM中学の定員は120名で、附属小学校もありませんから、内部からの進学者もありません。 この合格者数を見ると、補欠を除く割り増し合格者数は9名のみということがわかります。 これは非常に少ない数字で、この中学の合格者からは辞退者がほとんど出ていないということが推定されます。
 同様にTKKM高校の編入者定員は40名で、昨年の合格者は一般枠37名、帰国生4名の合計41名ですから、割り増し合格者は基本的に出さない方針のようです。 この高校の合格者からは、中学以上に辞退者がほとんど出ていないことが伺えます。


−−−−−
(2)KISI高校 (私立中高一貫校、高校で約100名の一般外部生の編入あり)
 ここも基本は中高一貫の教育を行っており、中学から入った者は全員高校に進学できます。 中学の定員は約300名、高校からは約100名の外部編入者を受け入れ、高校は400名定員の学校です。

 今回の説明会(高校の部は一回だけ)では、およそ1200名くらいの方が学校説明を聞きに来ていました。 その内、保護者1名 生徒1名のペアが最も多く、保護者だけの方や保護者2名 生徒1名という組み合わせもあって、おそらく生徒550名くらい、保護者650名くらいが参加したと思われます。
 ここの応募状況は毎年高校620名程度(倍率約3.5倍(合格者約170名))、(なお、中学は応募1100名程度(倍率約2.7倍 合格者400名))なので、説明会に聞きに来た生徒の人数(550人前後)と受験する生徒の数がおおよそ合っています。

 以下説明会でのお話の要旨です。
 なお、配布された資料やパンフレット等に記載されている内容は多くがホームページ等で公開されているため、掲載を省略します。

−−−−− 要旨 −−−−−
・教育目標について 校長より
 本校は今年で開校139年目になる歴史のある学校です。 教育は基本事項、本質を深く掘り下げることを第一に考えており、生徒の自主性、思考力、創造力を育てることを目標にしています。 これは例えば生徒に対する研究助成制度が挙げられ、生徒に研究内容を提案してもらい、学校側で審査して良いものには研究助成費用を出すいう制度が挙げられます。
 先生の水準が高く、音楽・美術・情操教育などにも力を入れています。
 生徒の自主性を何よりも尊重しており、自由の反面としての責任を体感し、協調の大切さを学んでいく教育を行っています。
 本校の生徒を表現するならば、自然・素直・屈託の無いという言葉で表され、生徒はお互いを尊重し卒業後も続いていくお互いの関係を持つことができます。
 また、運動会に表されているように、生徒の体力を養っていくことも目標です。
 古い伝統の中に新しさが共存しているという特徴を挙げることもできます。 例えば正岡子規は本校の卒業生で、資料館には本校での古い成績表が残されています。

・教育課程と入試について 教務員長より
 学校の教育課程は週6日制で、土曜日は4H授業です。
 高校からの編入生は1年間別クラスになり、本校の中学生から進学した生徒との進度差を埋めるためのカリキュラムを受けることになります。 具体的には数学が一般中学校よりも若干進んでおり、その分を埋めるため、高校からの編入生は数学の授業を週に1時間増やし、その分芸術の選択科目の時間を1時間少なくしています。 少なくした芸術の授業は2年で埋めるようにしています。
 実験から学び、授業で理解していく形態を採り、知的好奇心を刺激するような、真の学問探求の姿勢を持って学ばせていきます。
 出願は1/25〜1/27の8:00〜15:00、欠員補充(補欠合格)は3月の始めまでに繰り上げ連絡をしていきます。

・学費等について 事務長より
 受験料は2.5万円です。 学費は月額3.85万円 但し国の高等学校等就学支援金9900円を引いた額が実際の負担額になります。(資料には他に施設維持費4000円/月、 実験実習料4000円/月、PTA会費2800円/月、生徒会会費550円/月、 2学年から施設拡充資金6万円/年が記載されています。)
 また、都内在住の場合、財団法人東京都私学財団の「私立高等学校等授業料軽減助成制度」があります。また、入学の後、家計状況の急変があったなど就学の継続が困難になった場合、2学期から授業料等を免除する制度があります。
 
・学園生活について VTR上映
 入学式、ボートレース、授業紹介(国、数、英、体育、化学、地理、生物など)
 生徒へのインタビューがあり、「部活が一番楽しい」、「女子がいないのは寂しいが、男子だけの良い所もある」などの生のコメントが聞けました。 また、入る前はひ弱な生徒が多いのではないかという印象だったが、入った後は「文武両道」の学校だということが分かったなどのコメントも聞かれました。
 運動会の棒倒しでは結構荒っぽい感じで、たくましい印象を受けました。 学校生活で体力も鍛えられていくので、入る前から心配する必要はないとのことでした。
 修学旅行では阿蘇や屋久島へ行ったときの様子が上映され、文化祭では3人の巧みなピアノ交代演奏が披露される画面を背景に、様々な様子を写していました。
 他にスキー教室(有志)の様子、高3生のインタビューで旅行は行き先から始まって、生徒が決めて旅行会社と内容を詰めていくことの紹介、最後に保護者の方のインタビューがあり、「誇りに思える仲間が作れる」といったようなコメントなど学校生活の良い点が語られていました。

・授業について 教科担当より
 英語: 全て英語で説明されていました。 授業も英語だけで行います。 以下実際に祭話された原文を交えて、できるだけそのままのニュアンスを伝えたいと思います。
 KISIはCanadian schoolに似ている。 Canadaの学校には生徒が決めることのできるfreedomが多い。 しかし Freedom leads to responsibility. We use freedom to teach responsibility, which class to take, art, music... Freedom in classes, 例えば in math. classではsome students work very hard, and in English class other students work very hard.
 私はJugling clubにin charge of、毎日放課後、生徒たちがクラブ活動のためにやってくる。 そしてyounger studentsをcoachするため、上級生はresponsibilityが養われていく。
 Conclusion: Students lean responsibility through freedom.

 学科全般: 高校から編入すると、1年の中間試験の後 学年旅行があり、その後しばらくするとほとんどの生徒が何らかの部活に入っていく。 本校では、学ぶ時と文化祭など行事で楽しむとき、それぞれメリハリを付けていきます。 高校からの編入にはいろいろな意味で不安を感じる家庭もあるようですが、編入の配慮をしているので心配しなくても大丈夫です。

 まとめ: 本校では大学受験のための勉強ばかりしているように思われがちですが、そのようなことはなく、さすがに高校3年になると大学受験に向けてしっかりやっていきますが、それまでは実験やレポートなど、実体験の充実や基礎学力の充実を図っていきます。 豊かな思考力を育てるため、文系・理系を分けた教育や、能力別クラス分けなども行わず、文・理は生徒が選ぶ選択科目で特色を出すようにしています。
 ある特定の大学を目指すような指導をしているわけでもなく、自らの適性を考えて進路を決めていくような指導をしています。
 多くの行事がありますが、特に文化祭、運動会、修学旅行は生徒が主体で枠組みを作っていくようにしています。
 教員と生徒の関係は信頼関係を重視し、生徒を見守るような指導をしています。

・校内見学
 部活動: 運動部24、文化部26があります。 部活は活発で、特にクイズ部が有名になって文化祭は全国から見学者が来て困るくらい大変な賑わいになったが、他にも数学オリンピック、俳句なども活発な活動を行っています。部活は中学と高校で基本的には別の枠組でやっていますが、組織としては同じ組織で、文科系の部活などでは中1の指導を高校側の生徒が行っていたりする例もあります。

 グランド: テニスコートのある第一グランドは中学でよく使い、第二グランドは高校でよく使います。

 生物の授業の見学: ここでは驚くような実験演習を見せてくれました。 これは「おわん型クラゲ」の蛍光物質を作る遺伝子を大腸菌に組み込んで、蛍光を観察するという実験で、遺伝子操作は準備が少々大変だが、組み込む操作自体は混合するだけで簡単単純なものだとのことでした。 ここでは生徒が質問をする力も付けていきたいとの教育方針を述べていました。 蛍光クラゲのようなノーベル賞発見も、事実だけを聞いて覚えるだけの教育では そうした大発見には結びつかない。 何故そうなっているのか、どういう仕組みなのか、そうした疑問、質問をする力を付けることが教育には、科学の発展には重要なのだ とのことでした。

 教室: KISI高校では1クラス50人制、これが8クラスで全生徒学年あたり400人となっています。 なぜ少人数制の学級編成にしないのか と良く聞かれるようでしたが、これでも授業には支障無く、むしろこの高校では個性派が多く、少人数制で少数の個性派が目立ってしまうよりも、大人数の教室で個性派が多数の中に埋もれていくような環境の方が良いのだという説明がありました。

・校内見学から(続き)
 授業: 基本をしっかりやることを重視しています。 よく世間で思われているような、進度の速いことをやっているわけではありません。 高校2年でも文系、理系を分けずに授業を行っていますが、これはgeneralistを育てるのに役立ち、特殊な分野を集中して深めるのではなく、全部を学んでいくことが本校の良い点です。 これは生徒にとって大変でもありますが、それができるような有能な生徒が集まっていることが本校のメリットであります。

 高校からの編入について: 中学からKISIでやってきている生徒に途中から編入して大丈夫か、という質問は多く寄せられますが大丈夫です。 むしろ・・・ (ここからは説明の先生が大きな声では言いにくそうな様子でしたので、パスワードページに移ります。)

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・最後に展示内容から
 学内の行事、授業などの中から広い会場に展示物が置かれて、何人かの先生が説明をしていました。

 数学: 立体図形の解説で、実際の図形を折り紙で作った解説が分かりやすそうで良かったと思います。

 英語: 先ほど英語の授業について全体説明で紹介してくださった先生がいらして、KISI中学の英語教材について説明してくれましたので記載しておきます。 日本語も話せるようなのですが、授業は全て英語で行うとのこと、ここでの説明も一切日本語ではなく英語だけでした。
 この中学では通常の中学英語教材(クラウンやホライズン)を使ったリスニングやコミュニケーションをやると生徒が退屈で飽きてしまう(be board)ので、先生の独自の教材を使って授業をしている。 この授業教材は、ネイティブの会話速度でのコミュニケーション演習CDです。 他に私立AZB中学、国立TGD−TKHY、STGY、KGNIの3中学の5校でこの教材を使って授業を行っているとのことでした。

−−−−−
 さて最後に余談ですが、このKISI高校はよく国立高校受験との併願になっており、ここを受験するときの関心事として手続きのタイミングがあります。 そしてそのタイミングが約7年に一度だけ好条件になる年があります。

 それが今年(来年2011年の2月)受験を考えている生徒さんに該当します。
 何が好条件かというと、

※※※※※ 6行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 例えばTKKM高校が第一志望、KISI高校が第二志望である場合、こうした判断をする余地があります。 もっとも、TKKM高校などは非常に難度が高く、不合格のリスクも高いですから、KISI高校も合格すれば無条件で手続きするのが通常かと思います。 ただし、他の附属高校などで、特に内部入試の場合にはだいぶ条件が異なるため、

※※※※※ 2行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) 
パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

この差は非常に大きいと言えます。
 毎年こうした高校の附属中学内部生も、KISI高校を併願する生徒が少なからずいるようです。 例年、合格する生徒もかなりいますが、実際に進学する生徒は少なく単純にここを併願としているだけのようですので、今年はそうした意味で良い条件になっているのではないかと思います。


−−−−−
(3)TGD高校 (国立高校、高校で約121名の一般外部生の編入あり(帰国生含む))
 ここは附属中学がありますが、全員が進学できるわけではなく内部選抜があります。 附属中3校と外部一般中学校の混成でクラス編成が行われ、附属中と外部一般中からの生徒は同じようにクラス分けされ進学後は何の区別もありません。 附属中学からの進学者の定員は214名(男女各107名)、一般中学からの定員は121名(男女ほぼ同数、121名中に帰国生枠19名を含む)で、他に留学生枠などがあり、高校は1学年約350名の学校です。

 今回の説明会では、およそ800名弱くらいの方が学校説明を聞きに来ていました。 これが10/2に3回、10/3に2回ありましたので、全部で3000人くらいが参加していたのではないかと思います。 ここは附属中学の生徒も同じ日程で説明会を聞くことになっており、この生徒と保護者のペア、保護者だけなどで合計1000人程度、残りの2000人程度が一般中学から受験を考えて参加された関係者の方と思われます。
 ここの一般中学からの応募状況は毎年820名程度(倍率約5倍)で、説明会には保護者の方も同伴するケースが多いので、説明会に聴講参加された人の数はおよそ受験する生徒の数はおおよそ合っているかと思います。

 以下説明会でのお話の要旨です。
 なお、配布された資料やパンフレット等の内容は多くはホームページ等で公開されていますので、全体は省略しますが、要旨を補なう意味で以下に一部引用などをしていきます。

−−−−− 要旨 −−−−−
・説明会開始前の生徒作成の学校紹介ビデオ

 情報の授業の一環で作成したものと思われますが、開場から説明会開始までの約30分間、校内の生徒が作成した学校紹介ビデオが流されていました。 数人づつがグループになって製作した1分程度の作品が多数流されており、ユーモアに富んでいたり、示唆に富んでいたり、アイデアが良かったり、非常におもしろいものばかりでした。 この学校の教育でこうした紹介ビデオのようなものを一緒に作ってみたくなるような、知的センスにあふれて、学校の雰囲気をよく伝えているとても良いものでした。
 この学校の自由な校風というものの一端を伺うことができ、大変興味深く拝見しました。 こうしたビデオも学校の様子を伝えているものですので、来年度以降に説明会に参加される方は、定刻よりも早めに入って、ゆっくり見ておくと良いかと思います。
 なお、会場は800名ほど入れる大きな講堂ですが、開場後すぐに満席となり、以降の方は校内見学を先に行い説明会参加は次の回ということになっていますので、そういう意味でも来年度に聞きに行かれる方は、開場後早めに入るようにした方が良いと思います。

 説明会は、定刻になってまず校長先生のご挨拶から始まりました。

・本校の目標、特徴 校長より
 本校の目標は次のようなものが挙げられます。
 * 生徒の自主性を養う。
 * 気品のある人に育てる。
   この2点は、校章デザインのもとになっている泰山木の花(泰山木:6月ごろ大輪純白の
  非常に良い香りのする花を咲かせるモクレン科の常緑高木、校庭に数本植えられている。)
  に例えて、次のように説明されています。
  - 健康な身体、高い知性、豊かな情操を持ち、清純で気品の高い大樹のように大きく伸び
    る人間を育成する。
  - 広い視野に立って冷静に真実を究め、自分で判断して行動する態度を養う。 自主的な
    精神は、自由と責任とを背景にして育成され、大きく伸びる基礎である。
 * 実践的な教育研究を行う。
   本校の教員は、教育実習生等を指導する「教師のための教師」としての仕事をまっとうで
  きるよう研鑽に努めており、その成果は日々の授業にも還元されています。
 * 手厚い生徒指導を行う。
   生徒指導では大学の進路指導もしっかり行っています。
   例えば本校では予備校的な大学進学対策は行いませんが、実力テストなどでそうした進
  学への意識付けを行っています。 この実力テストは校内で自作するものですが、大学入試
  レベルに難しいものを作っています。 入試レベルのものを自作できなければ生徒の進学指
  導はできませんから、そうした先生のレベルを維持する意味でも自作しています。 また、業者
  テストを利用すると易しいため、本校の生徒は皆同じレベルになってしまうような現象も起こり
  ます。 こういった理由で業者テストは導入せず、自作問題を使っています。 また本校卒業の
  進学準備中のOB生にも実力テスト受験を可とするなど、卒業生への配慮も行っています。

 (なお最後に余談: 今年の(2010年版)学校紹介パンフレットは内容が盛りだくさんのフルバージョンですが、多くの内容はホームページでも公開されています。 そのため来年以降はパンフレット内容の削減が行われるかもしれません。 このパンフはそういった意味で今後貴重品になっていくかもしれません、とのこと。)

・本校で学ぶこと 教務部長より
 本校では明日の世界に貢献する人材を育成することを目標としています。
 高い志というものは、高校時代に育まれるものです。
 今日の社会は複雑に変化していっているので、教育も特殊化しないようにしています。 広く物事を知った上で専門を伸ばすという教育を行っています。 その例として、2年までは全ての教科を広く深く学習していきます。 3年になると大学進学のこともあり、選択科目を中心に高度な内容を学んでいきます。
 本物志向の教育も特徴の一つで、実験や観察の重視、レポートや論文を大切にして指導しています。 実験などでは、100年前ならノーベル賞級といったようなレベルの高いことも行っています。
 先ほど話のあった実力試験は1,2年では9月と1月の2回、3年は6,9,11月の3回を行います。 3年の9,11月の2回は5教科を3日間かけて実施します。 大学受験準備として、ふつうの業者テストなどを利用してこうした校内テストを行うと、本校では皆よくできるので、その中での出来/不出来が明確にならず、指導するべき点が埋没してしまいますので、そういた意味でも難易度の高い自作問題を使って指導しています。

・生徒による学校紹介ビデオ(part-II)
 先ほどの定刻前に流されていた学校紹介ビデオとは違うもので、こちらも在校生が作成したもののようです。
 1年の選択科目(音、美、芸術、書道)のことや、生徒へのアンケートなどが主な題材でした。
 得意科目は得意な順に数学、英語、現代文、 苦手な科目も同じ順で数学、英語、現代文ということに興味深いものを感じました。
 通学時間は90分以上という生徒もかなり多く26%くらい、70分以上90分未満という生徒は55%を占めていました。

・学校運営について 副校長より
 本校の教育は、知識と思考 両方をバランス良く高めていく内容を行っています。 教育のレベルは高いものがあり、生徒は大学に入ってから本校の教育レベルの高さに気が付いたというような声も聞かれます。 例えば大学で実験を行ったが、その内容は既に本校の高校教育で既に行っていたものだった、などという話もあります。
 生徒から良く聞かれる声は、忙しい、充実している、皆仲良くやっているといったものが挙げられます。
 学校の校舎は関東の震災の後に建てられたもので、その分頑丈に造られており耐震性は大丈夫です。

 この後、願書や入学試験に関する簡単な説明がありました。 願書で書き損じがあった場合には、書き直しをする必要はないが、修正液などでの修正ではなく、訂正印を用いた訂正手段でお願いします とのことでした。
 また、附属中学の生徒さんや保護者の方も聞きに見えており、ここでの願書や入試の説明は一般中学向けなので、附属中学向けの説明は各附属中学で受けてくださいとのことでした。

−−−−−

 以上、学校説明会でのお話でした。 説明会では学校生活の話も多く出ていたのですが、上記文面内容に表せなかったものがあるとのことですので、そのあたりの内容について過去にこの学校の入学予定者を対象に行われた説明会(2/21に行われ、欠席すると辞退とみなされる)でのお話も記載しておきます。 これは過去にここをチャレンジしたことのあるご家庭から、管理人が聞いた話の抜粋です。 学校の様子として選択科目のこと、文化祭の演劇の話などが含まれます。
 
 まず司会進行の先生から
・全般:
 今回の入試は非常に厳しいものだった。 特に外部性の一般入試は倍率も高かった。 倍率が高いということは残念だった人も多かったということです。 そして本校への入学を希望して努力してきたが叶わなかった、ここにいる何倍もの人たちの思いもあるということも知っておいてほしい。
 本校は一般中学から進学される生徒、留学生、帰国生、付属中学からの生徒いろいろなところからの生徒がいて、お互い友人どおしの影響を受けあう環境があります。
 本校では本物志向の教育をしていますので、物あるいは社会の、実際の現象やことがらに触れて学んでいってほしいと思います。

・学校生活について: 副校長より
 本校に入ると、いろいろな学校行事が待っています。 例えば山登り、文化祭、(など、ホームページやパンフレット紹介されている行事の説明がありました。) 中でも文化祭で3年生が中心で行う演劇は非常に力を入れて取り組むもので、文化祭で演劇をやりたいというのが一番の志望理由で本校に入学する生徒もいます。
 音楽祭もあります。
 2年までは文系・理系を分けずに学んでいきます。 3年もクラスは文系・理系を分けるようなことはしませんが、3年では各自が文系・理系の進路に合わせた選択科目を選んでいきます。

 3/3,4までに1年で履修する芸術科目の選択をしてください。 芸術は音楽、美術、工芸、書道の4つがありますが、全て本物志向です。 ここで各選択科目について、各教科の先生から説明がありました。
 * 美術: 油絵や水墨画などに取り組みます。 顔料などを使った描画などもやっていきます。
       自分と社会を見つめよう、20年後の自分に向けて、というようなテーマで、自画像を
       描いたりすることもやっています。
 * 工芸: 金工細工などをやっていきます。 カップなどを作ったりしますが、とにかくこの工芸は面
       倒なことが好きで、楽しいという人に向いています。 高い工作技術レベルが必要で、
       手抜きをするとすぐに結果に表れてしまうような難しさがあります。 大変なのですが、
       毎年おもしろそうなのでやってみたいという生徒さんが選択してきます。
 * 音楽: 音楽を芸術として学んでいきます。 良いものに出会って、感覚を身に着けていくような
       音楽学習です。 向かない人のパターンは集団に参加できないタイプで、集団での行
       動が基本です。 (ただし独唱などもあります。)
       もう一つ、時間を守る人に向いています。 音楽という芸術は時間の経過と共に消えて
       いくことに特徴があり、聞いた後、演奏の後に残るのは思いだけということです。 選択
       した生徒は、こういう点に自身の感覚の成長を感じてほしいと思います。
 * 書道: 墨の香りが好きな人に選択してもらいたい。 筆を扱う技術が必要で、これを習得してい
       きます。 お手本と同じものを書こうとしても似ていない、これに疑問を持って考えていく
       と似ていないことに原因があることがわかりきます。 そうした疑問をもっていってもらい
       たいと思います。
       書を学ぶことと、表現することには二面性があります。(他、文字と言葉の違いについて
       のお話がありましたが、少し難しかったため、分かりやすくここに記載することができま
       せん。 あしからず。)

 春休みにやっておいてもらいたいというようなことは、あまりありません。 古典、古文を少し読んでおいてもらいたいのと、教科書などには載っていないようなことを学ぶような学習をしておいてほしいと思います。 つまり、いろいろなことに興味、関心を高めておいてもらいたいということです。

・入学までに準備するもの
 制服、上履き、バッチ、身分証明書、体操着、バッグ(指定なし、HR委員会作成のものも選べる)、などの説明がありました。

−−−−−
 この高校の文化祭の演劇に関しては1点補足があります。 TKKM高校の音楽祭の演出はプロの方の指導があるという話を記載しましたが、この高校の演劇も同様で、プロの方が舞台演出、照明、演技指導など基本から指導してくださるとのことです。 演劇の分野に多少なりとも興味があって、一度経験してみたいと思われる生徒さんには、こうしたプロの指導を受けながら、全員が素人の劇団がまとまっていくのを体験する非常に良い機会になるのではないかと思います。
 副校長先生のお話にあったように、この演劇をやってみたくてこの国立高校を第一志望にする生徒さんがいるというのは、こうしたプロの指導などもあって、クラスの皆が熱心に取り組むという点があるからなのではないかと思います。

−−−−−
 さて本Appendix内の別ページで以前、この高校(TGD高校)の教育方針についてコメントを付けたことがありますが、最近は方針が変わってきているように思われます。
 管理人も以前、この学校の在籍生のご家庭から、上記の話題に上がっていた実力試験の概要を見せていただいたことがあるのですが、非常に難度の高いものばかりで全般的に平均点は低く、その高校の生徒全体の平均点が20点台というような科目もあったようです。
 説明会で校長、教務部長の先生よりお話があったように、例えばこのような校内試験を行って個々の生徒に指導するべき点を明確にするとともに、このような難度の高いものに対処できるようにしていく必要があるという意識付けを行っていることが伺えます。 こうしたところからも、次の進路を含めた生徒への学習指導はしっかり行っていくという学校方針が見えるようになっていると思います。



2m−3 高校入試の実際

 以下に、私立・国立の高校入試問題に実際に出題されているようなものを取り上げて、その分析と対策を見てみたいと思います。 国立高校の入試は内部進学にしても外部一般受験にしても、5教科型(英語、数学、国語、理科、社会)ですが、数学以外の科目は問題文が長くなり、こうしたところに掲載するには不向きであるため、数学に絞って記載していきます。 また、文を読まなくても意味がすぐに理解できる図形の問題を中心にして分析を行っていきたいと思います。

 しかし、ここで分析しているような内容は、どの教科についても言えることで、
(1)こうした試験の内容は、
本当に中学校で学習した範囲+思考力の範囲なのか、
   少々疑問に思うような難しいもの
も出されている。
(2)普通に中学校の学習を
真面目にやってきた、優秀にできている、といった程度
   
では
全く歯が立たない内容のものである。
(3)英語なども、習っていないが脚注に記載されていないような単語が登場し、これは
   文脈から推定しなさいと言っているようなものである。
(4)理科・社会を含めて全般的に分量が多く、速読力、早い処理能力、即断力、が必要。
というのは事実だと思います。
   
 各学校毎の特色を捉えた対策の重要性: 
 また、国立高校の受験に限ったことではなく、各種模擬試験などで学力偏差値から各高校の合格可能性が[%]の数値で示されたりします。 一般的には、総合的な学力と合格可能性は相関があるので、この模試でおおよそのことはわかりますが、各学校毎、教科毎に特色のある出題傾向というものがありますから、この対策をしっかりやっておかなければいけません。 この模擬試験での判定というものを信用しすぎて、各校毎の特徴を捉えた対策をおろそかにすると、例えば「第一志望校は受かっているのにすべり止め校は不合格だった。」などということもあり得ます。 第一志望が合格ならばよいですが、すべり止めでも傾向の把握をおろそかにすると万一の場合は困った結果になっていきます。
 特に国立高校の場合は、理科・社会が含まれ、3教科と同様に100点満点、難度・分量共に高いものがありますから、こうした傾向を捉えた対策は重要になります。

 私立を含め、各学校ではそれぞれの特色を持った試験問題が出題されます。 これは広く一般的に多数の高校全般を模擬しようとしている模試では対応しきれません。 全般的な学力があれば、いろいろな角度から出題されてもかなり対応できるのも事実ですが、慣れない問題パターンで手こずると思わぬ失敗をすることがあります。 そういう意味で受けようとする高校は、すべり止めを含めて、過去の傾向を良く把握して対策を立てて試験に臨んでほしいものです。
   
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 国立高校と公立高校の入試倍率について:
 H21年度の国立高校入試倍率(東京首都圏域の数字を公開した高校のみ掲載)は以下のようになっています。
(分子は最終一般受験者数、分母は合格者数)
                      男子             女子  
 筑波大学附属高校         6.13倍(331/54)     3.77倍(166/44)
 筑波大学附属駒場高校      3.15倍(123/39)
 お茶の水女子大学附属高校                    3.96倍(265/67)
 東京学芸大学附属高校      5.84倍(362/62)     4.44倍(275/62)
   
 国立高校と併願になる公立の高校の場合、その倍率が1倍台のところもあり、高くても2倍台の後半であるところがほとんどで、この倍率数値は大きいと言えます。 これがなぜこのような数値になっているかについて少し記載しておきたいと思います。 (以降、脱線が長いため文字サイズを小さくします。 通常文字サイズ表示は ここ をクリックしてください。)
   
 その理由のまず一点目は、こうした公立と国立高校の併願に関係することが挙げられます。 よく併願になっている公立は、例えば東京都では日々谷、西、戸山、青山、千葉県では県立千葉、埼玉県では大宮、浦和、神奈川県では横浜翠嵐、湘南といった高校が挙げられます。 このように併願となる公立高校は他にもたくさんありますが、もう一方の国立高校も公立と同様に入試日が同じになっており1校しか受けられません。 こうした公立では広くいろいろな高校に分散していた受験者が、数が少ない国立高校に併願受験しているため倍率が上昇する傾向にあります。 そして公立よりは試験日や合格発表が早く、また前述のように独特の校風を持った国立の高校を希望する生徒さんも多く、こうした経緯で合格した生徒さんは後の日程になる公立高校の受験を放棄するという傾向になります。
 2点目は、いくつかの私立(例えば男子校のKISI高校や女子高のKOJ高校などを始め多数ありますが、)を受験する生徒さんがよく併願先にしているということが挙げられます。 私立の受験は最も試験日程、合格発表、入学手続の日程が早く、続いて国立高校の日程が入ってきます。 従って、ここで私立を第一に考えていた場合には、国立・公立どちらも受験しないことになります。 また国立を第一に考えていた場合には、受かれば国立、残念な場合には私立に決めてしまい、公立を受験するところまで行かないケースが多いということです。
 3点目は公立高校の推薦制度(前期選抜制度)です。 公立高校が第一志望でこれ以外はあまり考えていない生徒さんの場合、まずこれを受験します。 推薦(前期)選抜では、普通各公立高校定員の20〜30%程度を定員としています。 従って、ここで公立第一志望者が合格すれば入学の手続を行い、他の(公立後期選抜を含む)高校を受験することがなくなります。
 こうした理由で、公立の高校は(意外に、難易度は別として)競争倍率の方は低くなる傾向があり、その一方で国立の高校の倍率が上がる傾向にあります。 難関でなければ、その合格ラインを超えている(つまり偏差値的にクリアしている)場合にはあまり倍率を気にする必要はありません。 しかし、難関で倍率が高い場合には受験者層の多くがそのライン近くにいると予想され、偏差値的に達していても気を抜くことはできません。 少しの緩みが大きな結果の差になってくることもあり得るわけで、私立を含めたある種の難関校については、「どこまでできていても十分だということは言えない」、と言われていることの一つの理由になっています。
 (とは言っても5教科型の国立高校の場合、合計点が大きくなるため余裕はできやすく、全体的に合格ラインの点数は高めに設定されていますが、後は体調さえ気を付けていればある程度安心できる領域というものが実際はあります。 最も受験者全員がケアレスなどに注意して気を緩めてはいけないのは、例えば私立のKOJ高校やWSDJTGY高校のような、難関でかつ倍率が高く、各科目の比重が相対的に大きくなる3教科型の入試を行う高校です。)

 さて、国立高校の入試倍率について上記に記載しましたが、不況のときはこうした授業料の低く抑えられた公立や国立の高校を受験する生徒さんが増え、倍率や難易度が上がるという話を聞きます。  この背景をもう少し直接的に表現すると、


+++++ 3行省略 +++++ パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

 当初は私学を第一志望にしていたが、受験期になって公立や国立に志望を切り替えるという場合もあるかと思います。 

 以上のようなことが前述の倍率に関する背景になっています。


−−−−−
 なお、蛇足ですが都立高校の実倍率も結果が出ていますので、簡単に表にまとめておきます。(’11.3/6)
H23高校入試の実質倍率結果      受験者数(男女計) 合格者数(男女計)  実質倍率
東京学芸大学附属高校外部一般入試     608           150          4.05
  〃        内部試験            297           214          1.39
都立 西高校                     371           277          1.34
都立 戸山高校                   488           268          1.82
都立 日比谷高校                  529           286          1.85


−−− 私立大学附属高校を受験する場合の注意点 −−− 
 なおここで余談ですが、国立の高校ではなく私立の高校を受ける際に、一点だけ気をつける必要があることがらがあります。 これは私立大学附属高校を受験するケースの話です。

 (同、脱線が長いため文字サイズを小さくしています。通常文字サイズ表示は ここ をクリックしてください。)

 私大附属高校に入ると、以降の大学受験を気にしなくて済み、やりたい勉強、部活に集中できるというメリットがあり、いくつかの私大附属高校は非常に高い人気があります。 人気があると難易度も上がり、これらは非常に難関となっている傾向にあります。 ここで注意する必要があるのは、その附属する大学にある学部、学科に関することです。
 たいていの生徒さんは、理系・文系の選択すら高校2年あたりで決めるのが普通ですが、さらに細分化した学科を含めて、大学受験までに自分がどの方面を専門にしたいかを考えて決めていきます。 中3の時期、高校を受験する時期に、将来何を専門にしたいかを真剣に考えることはまだ少ないと思いますが、そうしたことを考える前に進学する大学が決まってしまっているということです。 こういう場合には、進学先になっている大学にこうした学部・学科があるかを考えながら、やりたいこと、将来の方向性の分野を結果的に決めていくことになってしまうわけです。
 こうした可能性のある例としては、薬学系や医学系の学科がない、実際の生き物を扱う生物系の学科がない、天体や素粒子系の物理を学ぶ学科がない、という類のものです。 そうした附属の高校がある大学の学部を見る限りでは、こうした類は発生する可能性があります。 どうしてもやりたい分野、行きたい学部・学科ができてしまい、それがその附属先の大学にないと言いう場合には(やむを得ず)外部の大学を受験することになります。

 私立大学附属高校から外部の大学を受験する場合、逆に
 (1) 周囲がそうした雰囲気ではなく、頑張るための精神的な負担が(一般の大学受験のある高校と比べると)ある。
 (2) 大学受験が考慮された授業カリキュラムではない。
という状況を考え合わせておく必要があります。


 また、学科はあるが定員枠が少ない場合、これに入れなかった時には、他大学の同じ学部を受験していくことになります。 例えば実際にある例として、KOJ高校から同附属の大学に進学する際、医学部の定員数に対して希望者は通常それを上回っており、他の大学の医学部医学科を受験していくというようなケースがあります。 (この例に挙げた大学の場合には、医学部の入試難関度は非常に高く、内部生も優秀な方ばかりですから、内部から進学する方がまだ容易なのか、外部から受験しても同程度に難しいのか定かではないですが。 例としてKOJ高校の進学先情報を引用(クリック)
(出典: 慶應義塾女子高校ホームページ H21年の進学先情報より引用))
 その他、KOGJSG高校、KOGJ高校、WSDKTGKIN、WSDHJKTGKIN、他私立大学附属高校の大学進学先を見ると、他大学への進学実績が記載されていることがありますので、もしこうしたことが気になる場合には、学校説明会などでこうした他大学進学者の進学先学部・学科や他大学進学理由などを聞いておくとよいのではないかと思います。 また、一般的には他大学を受験する場合には、内部進学に関する優先権は無くなるのが普通ですが、気になる場合には念のため、こうしたことも併せて確認しておいた方が良いかと思います。
 

 従って、こうした大学受験を気にせず、やりたいことに集中できるというメリットに対して、こうした方向性の選択に関するデメリット(の可能性)もあるということに注意しておく必要があります。

 
なお、その一方で大学受験のことを考える必要のないというメリットを生かして、授業で第二外国語の選択を取り入れているような私立大学附属高校もいくつかあります。
 例えばWSDHJKTGKINやKOGJ高校、KOGJSK高校などでは、3年の選択科目としてドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語などを学ぶことができますし、WSDKTGKNでは1年のときからこれらの第二外国語を選択必修として学んでいます。 ここは1年からやっているので、3年間では習熟度もかなり上がっており、筆者の知っている同校の生徒さん(既に卒業)ですが、3年の夏休みを利用して短期間のドイツ留学をしてきたというような方もいます。 KOJ高校ではこれらの中間で、第二学年からドイツ語、フランス語、中国語などを選択で学ぶことができます。
 これは他の(受験のある)高校にはあまり見られない特徴の一つと言えると思われます。 最近は中国語を学びたいと考える生徒さんも多くなってきていますから、大学受験にとらわれずに自身の学びたいことに集中できる環境というのもまた大きなメリットと言えます。

 こうしたメリットとデメリット(の可能性)とを予め知っておいて、進学先を考えるようにすることです。


 (以上脱線が長いため文字サイズを小さくしました。 通常文字サイズ表示は ここ をクリックしてください。)


 2m−3−1 高校の入試問題分析

 以下、数学だけに絞って分析をしていきますが、取り上げたい事例はたくさんある一方、記載している時間がなかなかとれないので、以降徐々に掲載していきたいと思います。 ご興味がある場合には、申し訳ありませんが、時々追加・更新されていないか見にいらしてください。 そのうちには知って得する解法テクニック集、ノウハウ集なども掲載していきたいと思っています。
 (数ヶ月〜
長ければ十数ヶ月の時間かけて取り組んでいく予定です。)  例2以降 及び 解法テクニック集、ノウハウ集などは、当面パスワードページ内で作成しつつ書き溜めて、ある程度まとまったところで公開ページに置くなどを考えたいと思います。

 2m−3−2 数学の入試問題実際例と分析

 では、以下に実際の入試問題の分析を数学を例にとって見てみたいと思います。
 ここで取り上げるものは、かなり難易度の高いものが多いですが、解法は本当に公式活用方法やアイデアの宝庫なので、大人でも少々頭を悩ませるようなものを選んで掲載してみます。

 なお、本章2m−3−2は
かなり長くなる予定なので、途中から文末の方へ記述を移します。  この章(2m−3−2)をスキップして次の 「2m−3−3 各教科毎の対策注意点(国立高校受験のケース)」へ進む場合はここをクリックしてください。

 2m−3−2a 数学 例1 図形−円、接線、面積、相似利用の問題

 実例の第1問は、高校受験での解法テクニックや重要公式の使い方ノウハウが非常に高い密度で詰まっていると思われるものを取り上げてみたいと思います。
 逆にこうした公式の使い方に習熟している生徒さんは、難しいものではないかもしれません。

 問題
 問題文や図は右の絵に記載していますが、文字や図が小さく薄くなってしまっていますので、図(サムネイル図)をクリックして拡大してみてください。

 この問題では円の接線の性質、三角形の内接円の半径と三角形の面積との関係、三角形の頂点から内接円の接点までの長さの求め方、相似三角形を発見する目とその利用のしかた、といった公式の利用手法に習熟していれば、解法手順は図を見ているうちに浮かんでくるような類のものかもしれません。

 利用する公式や解法テクニックの種類が多く、一問の中にうまく集約されている良問なので、最初に取り上げてみました。


 問題1 答えと分析:
 右の図(クリックして拡大してください。)の中に解法と答え記載しました。

  円にある一点から接線を2本引くと、この図形はいろいろな情報を含みます。 接点と中心を結ぶ補助線を引いたりするのがこつです。
 ましてやこのケースの場合、円2つに接線3本、つまり2本づつ接線を共有しています。 たくさんの事実を単純な図形から引き出すことができるわけです。

 高校受験ではいろいろな解法、公式が出てきますが、これらをどういうときにどのように応用するかということがポイントになります。 たくさん頭に入っている解法、公式をいかにすばやく引き出して、当てはめられるか頭の中で試行、思考してみる、こうした頭の回転の速度が最終的に決め手になるでしょう。
 また、図形問題の場合、多分にパズル的な要素を持っていますので、こうした図形パズルの類が好きな生徒さんは、むしろ楽しみながら解いていくものと思われます。 楽しんで学べば、よりしっかりと頭に入っていくことと思われますので、こうした楽しみながら学習するという姿勢を大事にしたいものです。

 さて、この問題では、
3辺の長さが8,9,7の三角形の面積を、
=12√5 と最初から問題文で与えてしまっていますが、実際のところ、この面積は高校受験テクニックの一つを使って求めることができます。

 これも出題に含ませるならば、三平方の定理とそれを用いた応用テクニックの適用であり、この問題は実に多くの解法を含んだ良問です。
(この面積の求め方は右の図をご参照ください。 まず三角形ABCで頂点Aから辺BCに垂線を降ろし(交点をNとする)、CNの長さをxとして、BN=9−x、これよりAN(三角形の高さ)を2通りの表し方で表してxを求め、これから高さANを求めます。) 高さANの方を x と置いてはいけません。 計算が非常に複雑になって、解くのに時間が足りなくなる恐れが出てきます。 こうしたところも解法テクニックの一つでしょう。

 なお問題の中で、円 I の方は内接円で中学3年生は皆知っていますが、I’の方は傍接円と言います。 高校の1年になると三角形の5心ということでこれを含めて全てを学習するかと思います。

 2m−3−2b 数学 例2 代数、根号を含む数式の大小関係('09.7.26 追加)
 2m−3−2c 数学 例3 最大公約数、最小公倍数 ('09.8.14 追加)

 例3以降は作成中ですので、ある程度まとまったところで公開ページに置くなどを考えたいと思います。 なお、現在は以下のパスワード種別Bページ内に、例2〜16として15件があります。

※※※※※ 56行省略 ※※※※※ 
(パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。


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 2m−3−2d 数学 例4 同一面積の発見(図形の移動)

問題4:
 次は図形の問題から。
 右の図は典型的な同一面積部分を発見する中学入試のパターン問題ですが、気づきにくく難問系で、難関私立の高校入試にもよく出題されます。

 ●問題:(中学入試版)
「あ」から「い」を通る線を直径とする半円を30°「あ」を中心にして回してできた、下のような図があります。
斜線をつけた部分の面積を求めなさい。
ただし円周率は3とし、半円の直径は1cmとします。






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 こうした考え方は、中学入試でも、高校入試でも、難しいものは難しいわけで、両方の入試で良く問われます。
 高校入試の最近の例では、こうした考え方をまず最初に知っている/あるいは考えに至らないと解けない問題として、H22年春 開成高校の入試問題に見ることができます。 もちろん高校編ですから、これを見出した上で他に特別角の三角形の辺の長さや、√のやや複雑な計算ができないと歯が立たない問題になっています。
 例を次に挙げて、分析してみることにします。

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 2m−3−2e 数学 例5 同一面積の発見(図形の移動 発展形)

問題5:

●問題:(高校入試版)
右図のように、半円Oを、点Aを中心として反時計回りに22.5°回転させた図形を半円O’とする。 斜線部分の面積Sを求めよ。 ただし、2つの半円の半径はr=2√2(√2−1)とする。

H22.春
開成高校 数学[4]より








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問題5 分析:

 先ほど問題4の分析で記載したとおりです。

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 2m−3−2f 数学 例6 同一面積の発見(等積変形、平行四辺形)

問題6:

 次も中学入試、高校入試共によく聞かれる類の、「考え方」を見る問題のパターンです。 高校入試編では若干難しく、証明という分野と併せて問われる可能性がありますので、そうした内容にしています。

●問題:(中学入試版)
下の図で「あ」「か」「え」を結ぶ三角形と同じ面積の図形はどれですか。
(1) 「か」「い」「お」を結ぶ三角形
(2) 「あ」「か」「お」「く」を結ぶ四角形
(3) 「か」「お」「え」を結ぶ三角形
(4) 「お」「う」「え」を結ぶ三角形
(5) 「え」「き」「く」を結ぶ三角形

●問題:(同問題の高校入試版)
図の凾かえ と 凾ィうえの面積が等しいことを証明しなさい。

ただし、図で四角形「あいうえ」は平行四辺形、「かお」は対角線「あう」に平行な直線です。

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問題6 分析:

 ここでは、先の解と共にこうした別解がありますが、最初の解が思いつかない場合や、別解の方が簡単な場合、またそうした解がない場合もあります。
 従ってこうした別解の考え方は大切にして理解しておくことは大変重要です。
 この後、例8にもこうした別解があって、その考え方が重要であるというものを示しておきます。

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 2m−3−2g 数学 例7 合同と相似

問題7:

●問題:(中学入試版)
図の「四角形あいうえ」は正方形です。 「お」は線「えう」の中点、「あう」は正方形の対角線「か」は「いお」と「あう」の交点、 「き」は「かえ」と「あお」の交点です。
?で示した「あきえ」を結ぶ線の角度は何度ですか。


●問題:(高校入試版)
図の「四角形あいうえ」は正方形です。
「お」は線「えう」の中点であるとき、凾きえ は直角三角形であることを証明しなさい。


※※※※※ 22行省略 ※※※※※
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 2m−3−2h 数学 例8 合同と相似、別解(円)

問題8:

●問題:(中学入試版)
図の2つの三角形で、「い」の角度は105°、 「う」の角度は15°、
「うい」=「あえ」、 「いお」=「おあ」です。
?で示した角度(線「えあお」で作る角)は何度ですか。 (難問です。)


●問題:(高校入試版)  =共通
内容は同じです。 考え方も示しなさい。

(但し、高校入試特有の別解があり、その考え方=別解法も大事にすることが重要です。 いずれの解法も考えつきにくく、難問です。)

※※※※※ 93行省略 ※※※※※
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 2m−3−2i 数学 例9 垂心(円)

問題9:

●問題:(高校入試版 を超えているが考え方が参考になりうるもの)
 凾`BCの各頂点C,Bから辺AB、ACに垂線を降ろし、その垂線の足をH,Jとする。
 CHとB Jの交点をFとする。

 AFを結んだ線の延長がBCと交わる点をIとするとき、
∠AIC は直角であることを証明しなさい。

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(垂心の存在定理 = 各垂線は1点で交わる。)


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 この垂心の存在証明は、こうした外接円の発見やそれを利用した他の関係の発見につながる重要な考え方が含まれています。 是非証明の過程を順を追って理解して、こうした考え方を使いこなせるようにしておきたいものです。

 この証明に関連して、更に垂心の性質には重要な続き部分があります。 例10の問題でその性質を扱ってみます。

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 2m−3−2j 数学 例10 垂心(円、発展形、難問)

問題10:

●問題: (高校入試版 を超えているが考え方が参考になりうるもの)
凾`BCの各頂点C,B,Aから辺AB、AC、BCに垂線を降ろし、その垂線の足を
H,J,Iとする。
三角形ABCの各辺上に3点をとり、その3点を結んだ三角形の周の長さを最短にするとき、その3点は上記のH,J,Iであることを証明しなさい。

(垂心に関連する重要な定理)





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 こうした証明の考え方は、例えば筑駒などでよく扱われる「考えさせる問題」の代表的なパターンにもつながるものがあります。

 また、数学や理科の光の反射に関する最短距離問題(点を直線に対して対称に移して、直線で結ぶ)にもつながる考え方です。
 その例として、次の例11に数学の問題でもあり、理科の問題でもある光の反射の問題を挙げてみます。

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 2m−3−2k 数学・理科 例11 光の反射(関連:垂心、応用形)

問題11:

 理科1分野「光」の問題はレンズの問題を含めて、幾何学と深く関係があります。 だいたいこの反射の問題パターンや、レンズの光の屈折パターンは、幾何学の合同や相似を用いて考えるということを頭に入れておくと対応することができるようになります。

 数学の問題を兼ねて、以下まず光の反射の初歩的問題から。
先ほどの数学 例10に含まれている最短距離の考え方が参考になり、証明の過程をよく見ていると考えられるものです。

●問題:(高校入試版)
垂心に関連する重要な定理の証明から、証明過程を参考に。

 右の図のように、電球の光を鏡に反射させて見ると、電球が鏡に映っている場所は
どこになりますか。 作図で示しなさい。 作図に使った線は消さずに残しておくこと。

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 2m−3−2l 数学・理科 例12 光の反射(関連:垂心、応用発展形、難問)

問題12:

●問題:(高校入試版)
垂心に関連する重要な定理の証明から、証明過程を参考に。

先ほどの例11の続き問題になりますが、だんだん難しくなります。
要領は同じです。

(1)は直交する鏡2枚に反射するそれぞれの位置。
(2)は交差する角度が不明な3枚の鏡に反射する各位置
を作図で求めるものです。 




※※※※※ 13行省略 ※※※※※
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 なお、こうした角度が30°、45°、60°、15°などで与えられるようなケースが考えられますが、計算で位置を求めたりすることができますか?
 これは特別角の三角形で、辺の長さや角度を求める数学の問題につながっていきます。

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 2m−3−2m 理科・数学 例13 電気抵抗(関連:分数計算)

問題13:

 理科の問題から数学の問題につながるものを扱いましたので、もう一つ理科−数学につながる問題を取り上げてみます。

 同じく理科1分野から、中学生が最も苦手とすると言われている電気です。

 まずは初歩問題から、その次の問題14 (3)、(4)は難問になります。

(1)の回路を端子AB側から見ると抵抗値は何Ωになりますか。
(2)の回路は何Ωになりますか。



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 次の問題14(4)が思考過程に新しい考え方を持ち込むことのできる「面白い問題」です。

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 2m−3−2n 理科・数学 例14 電気抵抗(関連:分数計算、二次方程式、難問)

問題14:

●問題:(高校入試版 難問、 高校入試の範囲を多少超えていますが)
理科の問題のついでに、数学の問題につながる理科の問題。

同様に(3),(4)の抵抗値は何Ωですか。 なお、(4)は同じパターンで無限に抵抗が
つながっているものとします。








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問題14 分析:

 最近は2次方程式の一般解は中学では扱いませんが、その導出過程の考え方を誘導設問で導けば中学生でも解くことができるようになります。
 こうした問題も、思考力を発展させる良問になります。

  R−R−1=0  を誘導設問を使って解かせるパターンとしては、
(1)式を変形させる誘導
  R−R+(1/4)−1−(1/4)=0  から
 (R−(1/2))−(5/4)=0
 (R−(1/2))=(5/4)

(2)二乗を開かせる。
 (R−(1/2))=±√5/2

(3)適解を選ばせる。
 R=1/2±√5/2
 R=(1±√5)/2
 1と√5の大小を比較させる。
 それぞれ二乗すると、1と5なので√5の方が大きい。 つまり(1−√5)/2は負の数で、抵抗値としては適さない。

(4)答えを決めさせる。
 答え: (1+√5)/2 Ω

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 2m−3−2o 理科 例15 2011年度(H23年度)理科時事問題

問題15 理科時事問題:

 理科が続いていますので、ここで時事問題を一つ取り上げてみたいと思います。

 入試問題というものは、間違いがあってはいけないので内容の確認や印刷準備に多くの時間を充てるため、夏休み前の時期にはおおよその内容が確定していると言われています。 従って、時事問題は大体そのあたりまでで起きた出来事を中心に出題されているようです。

 さて、今年(2010年)の6月あたりまでで起きた最も大きな出来事は、なんといっても「はやぶさ」の地球帰還(2010.6.13)でしょう。 従って、来年春(2011年春(H23))の理科入試時事問題の第一候補は、中学校入試も高校入試も「はやぶさ」の帰還になるのではないかと思います。

 ここでは問題形式ではありませんが、どんなことを聞かれる可能性があるかを記載しておきたいと思います。
 その中でも一番の山は、太陽系起源を探る目的に関連して、なぜそんなに苦労して小惑星の岩石を持ち帰る必要があったか、その理由や科学的な背景のあたりではないでしょうか。

※※※※※ 32行省略 ※※※※※
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 2m−3−2p 数学 例16 円、接線

問題16:

 理科が続きましたので、この辺で数学の問題に戻ります。

●問題:(高校入試版)
右図でAB、ACは円Oの接線で、B,Cは接点。
DFは円Oの接線で、点Eで円Oに接しています。
AC=1 のとき、凾`DFの周の長さを求めなさい。






※※※※※ 16行省略 ※※※※※
 (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

問題16 分析:

 これも思考力を問う良問です。 つまりDFがどんな接線であっても(つまりE点が弧BC上のどこであっても)三角形ADFの周の長さは同じになり、これに気づくことができないと、この問題は解が1つに定まるのか? という疑問に始まって、答えに至らないことになります。
 こうした考え方のポイントを知っているか、いないかは、この類の問題に対処できるか否かの分かれ目になります。

 この類の思考力を問う問題は、国立系では例えば東京学芸大学附属高校の数学 H18年の[4]に、考え方の基本が必要だがパターンの違ったものとして出題されています。

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以降、今後も順次追加していきます。


   

 2m−3−3 各教科毎の対策注意点(国立高校、併願私立高校受験のケース)

 以上数学について(まだ未完成ですが)、高校入試問題の実例を取り上げ、対策に関する分析を行ってみました。 しかし前記では、特に難問も多く出してくる私立系を含めて取り上げてみましたが、国立高校の入試問題では、一般的には(筑駒などの難しいものを出してくる所を除き)もう少し取組みやすいものが多く、逆にそのために合格平均点が(難関私立高校の場合と比べて)やや高めであるという傾向が見られます。 ここではメインに国立高校の教育について記載しているので、同様に国立高校を受験する場合に絞って共通的な注意点を抽出して記述してみたいと思います。 ただし、
一般的な共通的なものを抽出したつもりなので、これに合致しないケースも多々あることをご了承の上お読みください。

(0)全般

 以下、2m−3−3項内の 「※*※*※ ××行省略 ※*※*※  (パスワード種別Bページへ)」 で示した箇所は、都合により、 2m−3−1 高校の入試問題分析 の 例2 以降を公開ページに置くのと同じタイミングで、本公開ページ側に移します。 現状ではパスワード種別Bページ内にのみ記述があります。

※*※*※ 3行省略 ※*※*※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 例えば数学はメンタルな面が出やすい科目と言われており、緊張などから実力が出せなかったりすることがあります。 本番の緊張で、普段は何ともなく解けるものが、その時は解法が思い浮かばず失敗してしまうようなことは時々聞くことがらです。 こうした時に、1点の争いになっているボーダーライン付近では、

※*※*※ 4行省略 ※*※*※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

国立高校とよく併願で受験すると言われている開成高校や、3教科型の慶応女子高校では、数学の比重が大きいにもかかわらず、その問題が非常な難問であることが知られています。 そしてこうした状況(解法が浮かばず、頭の中が真っ白になる)に陥りやすいと言われており、そうした時にこの数学の比重は非常に大きいと言わざるを得ず、不本意な結果になったという例があるようです。 筆者もそうした実例を伺ったことがあります。

※*※*※ 14行省略 ※*※*※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 以上のようなことから、独自問題作成校のような公立対策の場合は、準備の方向がまた少しだけ異なるだろう思います。


(1)英語
 英語で共通的なところと言えば、各校独自のリスニング問題が出題されることが挙げられます。 しかし、リスニングの内容も各校でいろいろ、難易度もいろいろですので、以降は主に国立4校を挙げて、それぞれの特徴を記述していきたいと思います。

筑波大学附属高校
  リスニング: やや難しいものが放送される。
  読解の本文はあまり文章量は多くないが、内容的に難しいものや、単語が中学生では初めて見るようなものが登場する。 脚注は一応ついているが、文の前後関係から意味を推測して読んでいかなければならないであろうと思われるものが多々出てきている。 文章の意味を把握しながら読んでいないとたちうちできないような内容把握の問題が多く出されている。
  また、英作文が毎年[4]として出題され、これは日本語を直訳しようとするとしっくりこないようなもの、日本語を一度英語的に言い換えてから英文に置き換える必要があるようなものが多く出題されている。

筑波大学附属駒場高校
  問題量は少ないが、文章の内容を理解してその理由、原因、どういうことを指すかなどを日本語で説明させるものが多い。 問題量と共に設問数も少ないので、その配点が高く、要するに問われた難しい内容のものを何とかして記述で答えなさいという方針。 これは後述する数学も同様な傾向があり、とにかく出された難問に対してなんとかして答えを導けたものが合格するという仕組みの設問になっている。

東京学芸大学附属高校
  リスニングは非常に易しい文が放送される。
  読解の本文は、筑波附属と傾向が似ている雰囲気があり、あまり文章量は多くないが、内容的に難しいものや、単語が中学生では初めて見るようなものが登場する。 脚注は一応ついているが、文の前後関係から意味を推測して読んでいかなければならないであろうと思われるものが多々出てきている。
  文章の意味を把握しながら読んでいないとたちうちできないような内容把握の問題が多く出されている。 また、英作文は最近傾向が変わって、文章の内容に沿った作文を行うという自由作文的なものが登場しているが、それまで例年出題されているものは筑波附属と同じ感じで、日本語を直訳しようとするとしっくりせず、日本語を一度英語的に言い換えてから英文に置き換えるとうまくいくようなものが出題されていた。

お茶の水女子大学附属高校
  非常に難しい。 以下に記載するように、数学が容易になっている分英語で差がつくと考えられるので、しっかり対策すると良い結果になると考えられる。
  毎年、科学系の難解な英文が大問の[3]に取り上げられる。 本文とこの要約文が掲載され要約文の中が何ヶ所か空欄になっており、ここに語句を埋める問題は毎年出題されているので、こうした文をすばやく対比させて読む訓練は必須と思われる。
  こうした対策は、この高校の過去問で慣れておく必要があるが、他に慶応女子高校の英文(同、大問の[1])がよく似た科学系の文章を取り上げることが多く、併せてこれに取り組んで、こうした(中学3年生が読むにしては)難解な英文を読みこなせるようにできれば、かなり有望になると考えられる。


(2)数学

筑波大学附属高校
  問題文から易しそうに見えるのだが、解き始めると意外にうまくいかないような少々くせのある問題が出る。 図形はわかった角や辺をどんどん書き込んでいくことをお奨めする。 というのはこうして書いていった結果、ここは2等辺三角形であることがわかったなど、次の手がかりが見つかることがあるようなパターンの問題が出ることが多々あるので。

筑波大学附属駒場高校
  非常に難しく、またその場の思考力を見るような「初めて見るパターン」の問題を出してくる傾向が強い。 また、試験時間に対して問題数は比較的少なく、とにかく出された難問題を与えられた時間の中で何とかして解法を探して解きなさい、という出題者の意図が見えてくる。 難問にどれだけねばり強く、深く考えて対処することができるかを見ていると言える。 そして、問題数が少ない分1問当たりの配点が高くなっており、出されたものを何とかして解かなければ、(他の高校の場合のように、時間もないので他の問題に取り組もうという作戦がとれないため)他の受験者との差が付くようにできている問題と言えます。

東京学芸大学附属高校
  最近連続して平易化している傾向がある。 ただし、過去には筑波大学附属と同様の傾向で、問題文から易しそうに見えるのだが、考え始めると意外にうまくいかないようなものが出されていた。
  確率が毎年[1]の(4)に配置され、つまり確率問題の配点は必ずあるが、この程度であるということも言える。 あと良く出題されるのが2次関数、動点問題、平面図形(円、相似)、立体。

お茶の水女子大学附属高校
  パターンを知っている生徒さんであれば、容易に高得点が出せるような易しい問題が出ると言える。 直感で解法の手順が見えてくるような類の問題が多いため、メンタルな失敗も少ないと思われる。 その分、こうした解法パターンは一通り頭に入れて慣れておくことが重要であるが、それが一通り完成したら、それよりも大きく差の付きやすい <<非常に難解な>> 英語の学習に力を入れて対策したいものである。 おそらく数学が一通りできるようになって、英語、国語(これも難問揃い)ができる生徒さんが合格していくものと思われる。(逆にそういう生徒を求めているということの意志表示と受け止めることができる。)


(3)国語

※※※※※ 59行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

(6)面接

 国立高校の中には、一次試験の合否発表のあとに二次試験として面接が課される高校があります。
 一般に面接の本なども出版されており、どんなことが聞かれるか学校毎に書かれていたりしますが、国立高校はそうした情報の記載が見あたりません。
 また、 H21の同校入試結果概要を見ると、意外に多くの(160人中36人)受験生が面接で落とされていることがわかります。
 従来は面接は形式的で面接の結果は誰も大きく変わらず、結局1次の入試結果でほとんど決まっているという推測がなされていましたが、少しこの辺は変わってきているのではないかと言われています。 「国立中学の教育」2k−2−5「国立附属高校への内部進学の状況 と 外部一般受験」でも記載しましたが、附属中学でも普段の態度を含めた内申を受験と同等に見る(1:1で判定する)ということが公式に宣言されていますし、外部からの受験でも、こうした「人物 あるいは 態度、学習に対する姿勢」といったことも重視する傾向になってきているということが言われています。
 ここでは、こうした高校を外部一般受験したことのある生徒さんに、面接直後に何を聞かれたかを聞き取ったメモを原稿提供者の方からいただいていますので、以下に内容を記載しておきたいと思います。 また、関連する情報を整理しておきたいと思います。
 ただこれは公開ページに置くと危なそうな、お叱りがきそうな気がする情報なので、申し訳ありませんがパスワード種別Bページに移行します。

※※※※※ 33行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 さて、国立高校の対策注意点についてまとめてみましたが、最後に、併願となりそうな私立も2校ほど取り上げてみたいと思います。

私立高校

(7) 【慶応義塾女子高校】
・英語(60分)
 非常に難しい英文と設問が出題される。大問の[1]に科学系の難解な英文を取り上ることが多く、また難解な割には文章も多く、こうした文をすばやく脚注を参照しながら読む訓練は必須と思われる。
 こうした対策はこの高校の過去問で慣れておく必要がありますが、他に国立 お茶の水女子高校の英文(大問の[3])で、よく似た科学系の文章が取り上げられており、併せてこれに取り組んで、こうした(中学3年生が読むにしては)難解な英文を読みこなせるようにできれば、かなり有望になると考えられる。

・数学(60分
 難しい。 基本を大事にするのは当然であるが、これだけでは対処することが難しく、難問に対しても集中して考えることができるよう、少し難度の高いものをこなすような演習をしておいた方が良いと思われる。 本番で最も失敗しやすい科目であるが、問題数の割には時間は長いので、落ち着いて今までに習得した解法を引き出して、当てはめられないかすばやく吟味していくような粘りが必要。 ここを受けた生徒さんで時折聞くのが、あせりから何も浮かばなくなってしまったというパターンで、常日頃、本番のつもりで演習をするような慣れも必要ではないかと思う。

・国語(60分)
 課題文は短めであるが、大問数が多く、かつ設問が難問で、かなりの字数を必要とする記述式が多い。 回答を書く段階で時間不足に陥らないように、予め時間配分を想定しておく必要がある。

・作文(60分)
 筆者も昔、ある私立高校入試の2次試験で、60分・千何百字だかの課題作文を経験していますが、時間が少ない中、いきなり初めて見るようなタイトルで作文を書けと言われても大変ですね。
 ここは600字、60分ですが、意外に書き始めると600字はすぐにいってしまいます。 重い筆(腰?)を上げて、いかに文章の流れを整理してすぐに書き始められるかを訓練しておけば良いのではないでしょうか。 あと、書き始めてしまったら、消して書き直すのは非常に時間の浪費になりますので、いかにうまく文をつないでいくかの訓練をしていくのが良いかと思います。 この高校では、作文のテーマは結構高尚なものが選ばれていますので、誰かにそうしたテーマを選んでもらって、いきなり60分で書き上げるという練習も良いかと思います。
 ・・・ちなみに、筆者の作文の場合は、漢字2字の「××」というものでしたが、難解すぎて意味不明、途中で出題者の先生が頭をかきながら、ちょっとヒントみたいなことを伝えにきました。 後でこの「××」の意味を辞書で調べたら、うーん微妙、主旨とあっているような合っていないような...でも合格していました。 なんとか規定の時間で規定の字数を、原稿用紙の使い方のルールに沿って埋める、ということも非常に重要です。
  (・・・ちなみに上記の「作文(60分)」の文面は、およそ600字詰め原稿用紙1枚分です。・・・)


(8) 【開成高校】
・英語(50分、100点満点)
 英文自体はかなり難解であるが、設問が取り組みやすく、合格者平均も毎年75点前後となっている。(合格者平均87点という年もあった。) これは国語(合格者平均36点〜58点)や数学(42点〜63点前後)と比べれば対処しやすい科目と言える。 ただし、リスニング放送内容や課題英文自体は非常に難解であり、これに対応することができる読解力は、一生懸命やっているうちに何とかついてくるということである。

・数学(60分、100点満点)
 筑波大学附属駒場高校と同様、問題は非常に難しく、またその場の思考力を見るような「初めて見るパターン」の問題を出してくる傾向が強い。
 また、同じく試験時間に対して問題数が少なく、とにかく出された難問題を与えられた時間の中で何とかして解法を探して解きなさい、という出題者の意図が見える問題です。

・国語(50分、100点満点)
 記述式の問題が非常に多く、そのほとんどが記述です。 また難易度も非常に高く、例年合格者の得点を見ると最低に位置しているのが国語であると言えます。
 また全体的に問題数が少なく、数学と同様、出題された「記述にまとめるのが難解なことがら」に対して、何とかして自分の考えをまとめ、記述することができるかを見ています。 この数少ない難設問に対しうまく解答できなかったり、パスしてしまったりすると、他の受験者と大きく差がついてしまうのは明らかです。

・理科(40分、50点満点)
 数学、国語の2教科の科目と比較すればではあるが、やや易しいと言える。 基本ができていれば取り組みやすい。 配点比率は英、数、国の半分。 合格者平均と受験者平均を比べると、英、数、国の3教科よりも差が開いておらず(配点が半分であることを加味しても)、つまりこれはさらに努力すれば理科はもっと上がるということを意味している。

・社会(40分、50点満点)
 数学、国語の2教科の科目と比較すればではあるが、やや易しいと言える。 基本ができていれば取り組みやすい。 配点比率は英、数、国の半分。 これも理科と同様で、社会も合格者平均と受験者平均を比べると、英、数、国の3教科よりも差が開いておらず(配点が半分であることを加味しても)、努力すれば社会ももっと上がるということを意味している。


 さて、最後にどのような高校へのチャレンジの場合でも同じですが、どれか突出して悪いような科目は作らないようにしましょう。 70点のものを80点にするよりは、40点のものを50点にするほうが容易なはずで、5教科の合計で判定しているにしても、作戦としては悪いものを上げるほうが容易なはずです。


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’10.4.1/’10.7.1 追記:

 高校受験も一段落し、国立高校の入試問題も学校側が開示したものが出そろいました。
 最近は高校入試問題の分析もあまり行っていないので、国立各校の最近の問題分析と、併願となりそうな高校(慶應女子高校、開成高校)の分析を行いたいと思います。
 以降、長いため文字サイズを小さくしますが、こちら(キーワード一覧と目次、新着情報/記載予定を時折載せているページ)の方では通常サイズの文字で表記しています。 読みにくい場合には上記ページをご参照ください。

(各教科毎の分析は本編に記載しているので、ここでは2010年の全般的な特筆事項を記載。)

−−−−−
 筑波大学附属高校
 全般的には2010年の傾向もあまり変わりがないが、以下のように若干の傾向変化が見られる科目もある。
  ・英語: 例年同様やや難しいものが出されている。
  ・数学: 問題の質は易化しているように見え、特に平面図形の「多くの定理を適用して
       次々と紐解いていくような」難問は2009年に続いて出なかった。 しかし立体
       図形では図を自身で書かせて解かせるようなものや、平面図形では作図問題
       が出るなど、題意を把握しながら取り組むものが出されている。
  ・国語: 例年と同様に記述式のものが多く、解答に難しいものが多いので記述対策が
       重要。
  ・理科: 例年と同様だが、問題の分量が多いので注意が必要。
  ・社会: 例年よりも問題の分量がかなり増えているので、以降は問題把握や処理の
       速度にも気をつける必要がある。

 英、数、国、理、社、全般的に通常の難関校と同じように難しい問題を中心に揃えている。 従って、ここにチャレンジするためには

※※※ 4行省略 ※※※ (パスワード種別Bページへ)
 パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。


 筑波大学附属駒場高校
 2010年も全般的に変わらず。
  ・英語: 内容把握が中心で、複雑な内容や心理を日本語で説明させるものが相変
       わらず多い。
  ・数学: 大問4問構成はずっと変わらずで、内容も考えさせる難しいものが多い。
  ・国語: 設問数17問とやや少ない。 ほとんどが記述であるところは変わらず。
  ・理科: グラフなどから考えさせるものが多く、全般的に難しいが、特に難しい
       ものが散在している。
  ・社会: 単純な知識の問いではなく、理由や背景などしっかり理解していないと
       解答できないものが多く、選択式でも難しいものが多い。

 全般的に考えをまとめる力や、初めて見るようなパターンの問題をその場で考えさせるような、思考力、思考を表現する力を求めるものが非常に多い。 これは英、数、国、理の各箇所に追記するが、例えば英語は課題文の中の文脈を読み取り、何を意味するか、その理由は何か、などを日本語で説明させるものが多く、問題数が少ないため、その配点が非常に高くなる。
 同様に国語も記述がほとんどで、問題数が少ない。 数学は今年も初めて見るようなパターンの難問を出題している。 理科も数学と同じような傾向で、初めて見るようなパターンだが、これまでの知識と思考力を動員すれば解けるというようなものが多い。
 ここにチャレンジするためには、難問に対処できるようにすることは必須であるが、それだけでは不足で更にこうした対処力に加えて、その思考過程を応用して、これまでの知識から初めて見る新しいパターンに対処できるようにする必要がある。 つまりパターンを覚えて応用するだけでは不足で、その解法パターンを導いた思考過程を糸口から辿っていくような、パターン問題に対してこれを覚えるだけでなく、その解法の過程を考えながら辿るような学び方をすることが有効と思われる。
 こうした全般的な傾向は、私立の開成高校に見られ、国語の記述が多いことや、数学や理科の思考を問う問題が多いことに共通点がある。 従って、筑駒対策は同時に開成対策にもなりうると言える。


 東京学芸大学附属高校
 2010年も大きな変化はない。
  ・英語: 比較的難しい文章で、内容把握の問題が多い。
  ・数学: ここ数年に見られる数学の易化傾向は定着したように見える。例年と
       同様のやや易しめの問題が多いが、本文に記載したように、逆にこう
       した易しめの問題が多い場合には注意が必要。
  ・国語: 選択式がほとんどで、容易そうに見えるが、紛らわしい選択肢が多く実
       は難しいというのは例年の傾向に同様。 ただし、他の国立高校のよ
       うに難しい記述がほとんどのようなところとは違い、取り組み易い。
  ・理科: 問題数が多く、全般的に比較的易しいが、中に難しいもの思考力を要求
       されるものが散在している。 こうした易しめのものが多い場合には
       逆に注意が必要。
  ・社会: 例年に変わらず、とにかく分量が多いので早い処理が必要。 図やグラ
       フなど、資料の読み取りとそこからの思考問題が多いのも変わらず。

 全般的に前2校と比べると英、数、国、理の問題は易しく、中に難度の高いものが少し織り込まれているといった感じに見える。
 難関の高校というのは、通常問題の60〜70%くらいできれば合格するような難度の高い問題を多くした作問をして、それなりに準備をした生徒さんは確実に合格レベルを超えるようにしているので、しっかり対策をしていれば不安要素はむしろ少なくなるのである。 しかし、この高校の場合には、

※※※ 16行省略 ※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

この2点がこの学校にチャレンジするための必要条件であるといえる。
 なお、この問題の易化傾向は比較的最近始まったものであり、4〜5年前よりも以前の問題を見ると、英、数、理、社は非常に難しいものが多いという傾向であった。 (社は最近も変わらず非常に難しい。)


 お茶の水女子大学附属高校
 2010年も大きな変化はない。
  ・英語: 内容的に非常に難しいのは例年に同様。 慶應女子高校と傾向が類似
       して難しいのも同様。 出題の形式(要約文の穴埋めがあるなど)も
       例年に同様。
  ・数学: 最近の問題の易化傾向も例年に同様。 今年は慶應女子高校の数学も
       やや易化しており、この数学の傾向も慶應女子に類似となった。
       従って、このお茶の水女子大学附属高校の入試対策は慶女の対策を
       兼ねるというのは数学も同様の傾向になってきた。
  ・国語: 例年に同じく難しい。 記述問が非常に多く、特に設問中に200字
       の論述が含まれるなど記述を重視している。 これも慶女の傾向と
       同様で、慶女は別途600字の作文もあるため、同じように記述、
       論述対策をしっかりやっておきたい。
  ・理科: 全般的に易しめのものが多いが、茶実子さん問題のように計算や思考
       過程が面倒なものが数問出される傾向も同じ。
  ・社会: 例年に比べて難しいものが多くなったような印象がある。



 以上、最近の国立高校受験時の対策注意点について記載を追加してみました。 最初の記載と同様に、国立高校受験者がそれとよく併願にするような私立高校も2校取り上げてみたいと思います。



 慶應女子高校
 2010年は英、国は変わらない印象だが、数学がやや易化した。
  ・英語: 例年同様に非常に難しい課題文が取り上げられた。 英作文、英文
       和訳なども難しい。 お茶の水の併願対策になることは前述のとお
       り。
  ・数学: 例年に比べてやや易しくなった。 それまでの慶應女子高校の数学
       は非常に難度の高いものが多く、時間に追われる中で頭の中が真っ
       白になって他の(比較的容易な)問題も失敗してしまわないような
       傾向対策が必要であったが、だいぶ緩和されたのではないかと思う。
  ・国語: 例年に同様、記述が多く難しい。 お茶の水と傾向が同じ。


 開成高校
 2010年も傾向が同じだが、数学は2009年に引き続き大問数が5となり取り組みやすくなった。
  ・英語: 例年同様、高校1年程度の文法や単語が訳注なしで出てくるのは同
       じ。 設問にも高校1年程度の文法問題をたくさんだしてきてお
       り、こうした対策をしていないと全く歯が立たない。 しかし、
       逆にそうした準備ができていれば課題文は読みやすく、設問も準
       備があれば普通の問いであるので取り組みやすい。 (但しH21年
       の英語[1]は非常に難解だった。)

  ・数学: それまでは設問数が非常に少なく、与えられた難問題をなんとかし
       て解決できた者が合格する仕組みであったが、多少問題数が増え
       る傾向にあり、取り組みやすくなった。 ここ数年の大問設問数
       の変化は以下のとおり。

       H14年 15  16  17  18  19  20  21  22年
        4問  4問 3問 3問 4問 4問 4問 5問 5問

       もう一つ、時折その受験年に関係する数字を使った問題を出すこ
       とがあるので、その年の年号数字の因数分解などを事前に見て
       おくと対策になる。 例えば2005年の数学[1]は2005を使った
       問題、2010年の数学[1]も2010の素因数分解を使った問題。
       さて、2011は素数ですか? 2012は503×2×2ですが、503
       は素数ですか?


        更に問題 (この問題の答えは ここ レ eiken_suuken.html
        次の2011年に近い年号の数字11個を取り上げてみました。
        2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016 ,2017, 2018, 2019, 2020, 2021
        (設問(1)〜(3)には脈絡はありません。 過去問でもありません。)

        (1)この中で素数が2つあります。 どれとどれですか。
        (2)この中で2つの素数の積で表されるものが3つあります。
           どれですか。
        (3)2011から2021までの数を素因数分解すると、それぞれ
           どうなりますか。

        (この問題の答えは ここ レ eiken_suuken.html

        開成高校さんは、2005年や2010年の例のように、年号
        にちなんだ問題をときどき出しますが、そこを受けない場合で
        も、例えば筑波大学附属駒場高校さんも2002年(H14年)
        に2002にちなんだ問題(筑駒 数学 H14 [2])を出し
        ていますし、他の高校受験やまた中学の受験でも、そうしたこ
        とは問われる可能性がありますので、その年号の因数分解くら
        いは見ておくと、何かの役に立つかもしれませんね。

        そして上記の因数分解の結果を見ると、因数に比較的大きな数の
        素数がたくさん登場しており、2011年以降も数学(算数)の問題
        は作りやすそうな感じですね。 特に2021年は40代の比較的大
        きな素数2つの掛け算なので問題が作り易そうで、きっとどこかの
        高校(中学も)で出題されるような気がします。


  ・国語: 11問と設問が少なく、ほとんどが記述式の難問揃い。 1問あた
       りの配点が高く、与えられた難問を何とかして解答できた者が合
       格するという仕組みは例年どおり。
  ・理科: この学校の英、数、国に比べれば容易なものが多いと言える。 た
       だし、難問が散在しており、逆に容易なものが多い中に難問系が
       散らばっている場合には、確実に合格したいというときにはこう
       した傾向の問題には要注意である。 これは東京学芸大学附
       高校の問題に対する注意点と同じ。
  ・社会: 理科と同様、この学校の英、数、国に比べれば容易なものが多い
       と言える。 社会は知識問題と選択式のものが多く、取り組み易
       いが、この理科と社会の2科目は比較的容易な分だけ逆に要注意
       である。


2m−3−4 独自問題出題公立(都立、県立)高の独自問別合格点(推定)

 公立高校(都立、県立)の入学試験日は国立高校の合格発表後であり、これを受験しない生徒さんもいるかもしれませんが、併願校として対策されると思われるので参考情報として記載しておきます。

 各県、あるいは都立の高校の入試に関して、共通問題の場合はおおおその内申と合格点数の関係がわかっていて、いろいろな出版社からそういった情報のある本が出ています。 ところが独自問題の場合、その固有問題毎の調査が困難なため、偏差値でどの程度かはおおよそ分かりますが、その問題の難易度などもあって点数でどの程度なのかが分かりません。 従って、こういった高校を受験しようとする場合、こうした点が不安要素になってきます。 入試問題自体が非常に難しい場合、内申よりも問題の比重が大きく、難しい問題が解ける学生さんがより合格する可能性が高くなります。 逆に問題が(他校に比べて)容易な場合、受験する学生さんは皆高い水準を得点してきますから、ちょっとしたミスや、たまたま解法がひらめかなかったという類の失点が影響しやすくなり、内申のウエイトもその分大きくなると言えるでしょう。

 以下は、神奈川県の独自問題を実施している高校の、ある資料に記載されている独自問題での推定合格点です。 一般に言われている偏差値と独自問題の点数とは絶対値で異なり、問題の易しい高校と難しい高校があるのはこれで一目瞭然です。 従って、こうした独自問題校を受験する場合、そこの問題が(他と比較して)易しいのか難しいのか判別し、問題の難しいところ、易しいところの問題を実際にやってみれば合格の可能性がどの程度かを判断することができるでしょう。 一般に言われている偏差値と独自問題の得点との関係から、おおよその問題の難易度が見えてきます。 問題を見ればすぐわかりますが、例えば2008年の神奈川県立 湘南高校と横浜翠嵐高校では、翠嵐の方がかなり問題が難しいことが分かります。 しかし、「かなり」という曖昧な表現ではなく、数値として把握しておかなければ、受験する方にとっては不安材料を残すことになります。 また内申は少し不足するが、入試問題には自信があるという場合、どちらがより安心して受験することができるかを定量的に把握することができます。

※※※※※ 24行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

2m−3−5 国立高校の合格最低点

 これは、前記の県立独自問題校よりも合格点がつかみにくく、一部の国立高校一般入試では合格最低点、最高点、平均点が公表されていますが、他は全く非公開という状況です。 問題自体は、他の5教科型入試を採る私立よりも容易なように見受けられますが、その分合格最低点は高くなっていると言われています。
 駿台模試などで、合格可能性などを判定することができますが、この駿台模試は難問を出す私立高校を標準にして問題を作成しているように見え、問題自体の難易度は非常に高いようです。 (受験者の平均が40点台のことも多く、60点台にいくケースがちらほら見られる程度) このように問題のタイプが違うので、前述と同様であり、問題内容も近くなければ、合格可能性について判断することは難しいでしょう。

 国立の高校の入試問題を分析して類似した問題を出題し、かなりの精度で判定している模試があります。 この主催者の入試対策説明会に出席すると、昨年行われた模試の結果、及び実名を伏せた各生徒の内申点と、実際に今年行われた入試で各生徒の合否相関が一覧になった資料が配付されます。
 この資料の精度は非常に高く、模試のある点以上の生徒(一般受験)は全員その国立高校に合格し、それ以下だと全員不合格だったりと、非常に良い相関を持った統計資料を入手することができます。 その模試内容で実際にやってみて、どの程度いくかを見れば、これほど国立高校の合否判定で信頼できる資料はないのではないかというくらいです。 一部KISI高校などの相関も示されており、またこうした高校を受験した生徒さんが、他にどんな高校(都立、県立、私立)を併願したかという情報、一部はその合否も記載されており、こうした高校を受験される生徒さんにも非常に有効な資料になるのではないかと思われます。
 上記のように、驚くような詳細情報が提供されていますので、こうした国立高校受験に関心があれば、是非この説明会に参加されるとよいかと思います。


  さて、一般的にはよく分からない国立高校の(その入試問題自体に対する)合格最低線ですが、一部の高校について、このくらいではないかと言われている情報を記載したいと思います。 また、これと併せて、実際に外部の一般受験で合格した生徒さんの推定点数(入試から比較的日が浅い後日に、ある進学教室が作成した模範解答速報との対比で採点)を、原稿提供者の方から伺っていますので以下に記載してみたいと思います。
 ただし、実際に合格された生徒さんの例では、この年のこの国立高校入試で、この得点ならば合格していたというだけの情報ですので、これが最低線なのかどうかはわかりません。
 また、内部生の合格ラインと言われているあたりについても少し触れておきたいと思います。

 これも公開ページに置くべきではないと判断されるため、申し訳ありませんがパスワード種別Bページに移行します。

※※※※※ 26行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 なお、国立大学附属の中学から同附属高校へ内部進学する際の話、外部一般の高校を受験する際の話いろいろは、本ページの対を作っている「国立中学の教育」2k−2−5 「国立附属高校への内部進学の状況 と 外部一般受験」2k−2−6 「国立附属中学からの外部高校受験(内申などの話)」をご参照ください。 

 さて、こうした合格ラインが明らかにされていない国立高校がほとんどである一方で、筑波大学附属駒場高校では、外部一般の中学から高校への受験生に関しては、内申の扱いや、過去の問題での合格最低点、合格者平均点、最高点が公表されています。

  例                一般受験合格最低点    合格者平均点    合格者最高点
  ・平成25年 筑駒高校    342点/600点満点                
  ・平成24年 筑駒高校    377点/600点満点                
  ・平成23年 筑駒高校    381点/600点満点                
  ・平成22年 筑駒高校    385点/600点満点                
  ・平成21年 筑駒高校    349点/600点満点                 431点
  ・平成20年 筑駒高校    383点/600点満点                 445点
  ・平成19年 筑駒高校    361点/600点満点    387.2点      445点
  ・平成18年 筑駒高校    354点/600点満点    382.6点      421点
   (5教科×各100点満点に内申を100点満点で換算して加える。)


 また他に広島大学附属高校、広島大学附属福山高校も、合格者最低点、合格者平均点などを公表しています。
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2009年2月 広島大学附属高校合格最低点

          英語   数学   国語   理科   社会   合計
配点       100   100   100   100   100   500
受験者平均点  58    44    56    55    60   273
合格者最低点                               280

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2009年2月 広島大学附属福山高校合格平均点

           英語   数学   国語   理科   社会    合計
配点         40    40    40    40    40    200
合格者中最高点  40    40    40    38    39
合格者中最低点  14    15    24    17    18
合格者平均点   29.1  31.5  35.8  30.5  28.3  155.2


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2011.2.13 追記

 国立高校 外部一般受験の合格最低点(2011年春試験結果の予想)について
 〜
国立高校の入試が終わりましたね。('11.2.13)〜

 '11.2.13(日)、本日都内国立高校各校の入試が終わりましたね。(一部面接の二次試験が待っているところもありますけれど。)
 今朝はとても寒く、昨日の雪解けの残りが凍って路面が危険な状態になっていましたけれど、大丈夫でしたか。 交通は大きな電車の乱れもなく受験された皆様は無事に試験を済まされたかと思います。

 日が高くなってからは、日差しも暖かく穏やかな日になりましたね。
 都立など公立の入試はもうしばらく先ですし、私立全般は合格発表がほぼ終わっていますから、今日でとりあえず試験も一段落して、ほっと一息ついている受験生も多いことでしょう。

 さて一部の国立高校で、外部一般受験された方からの情報で本日実施された試験問題を拝見しましたので、何かお役に立てるような速報情報になればと思いまして、合格ボーダーラインの予想などどこよりも早い速報で掲示してみたいと思います。

 まず対象校ですが、本ページを見られている方の間では結構関心の高い「ある国立高校」の外部一般入試です。 (都合により名称はpasswdページ側に記載しています。)
 今回2011年春の入試の全般傾向としては、
  ・理科が非常に易しく、 ・次いで英語が(この高校にしては)易しく、 ・数学もそれに次いで同様、 ・国語は平年並みの難易度、 ・社会は非常に難しかった、
というのが総評になろうかと思います。(受験された方、いかがでしたか?)

 一般受験者の合格最低線合計点予想ですが、(具体的数字はpasswdページ側に記載します。)
 ・合計: ×××点弱まで合格と予想します。
 ・各科目内訳ですが、試験実施順にいくと
  平年並みの難易度だった国語  :([1]の論説文は難しかったですね。平年並みといっても、毎年だいたい難しめの傾向。)
  同様に平年並み難度だった数学:(今年は関数系の問題が多く、ややこしいものが多かったですね。)
  平年よりやや容易傾向の英語  :(英文の全体的な意味内容を把握して読んでいれば解答できるものが多かった。逆に英文の趣旨、大意を把握できないと設問対応が困難なものが多かったか。)
  非常に易しかったと思う理科   :(但し、中では[4]の光とレンズがやや難しかったですね。)
  全般に非常に難しかった社会  :(難問続きで、分からないものを後回しにしていっても、ほとんど容易な問題は出てこなかったですね。)
  合計                 :×××点

 こんなところではないでしょうか。もちろん人によって得意不得意科目があり、上記からいろいろなパターンで+−があるはずですが。

 最近は問題が易化していると言われていますが、その傾向を踏襲しているような感じのように思います。
 よって、前記の根拠ですが、今年は社会が非常に難しかった分、理科が例年より易しく、数学が若干例年より容易、英語・国語は例年と同じということで、合格最低ラインも例年同様×××点前後と予想しました。

 また附属中学生(内部生)は上記よりも若干低めでも大丈夫と思いますが、最近各附属中学の内部生全体の学力レベルがかなり上昇傾向になっていますので、昔よりは厳しめになっているかと思います。


<<今年は外部一般入試の1次試験通過者の最低点、平均点、最高点が男女別に公表になっています。 2/21>>
以下に内容をそのまま引用しておきます。 この公表は次の外部一般受験者にとって本当にありがたい情報です。 ただし、1次試験通過者で、面接を含む最終2次の通過者がどうだったかは今のところ不明です。

−−−−−

 平成25年度の面接該当者の学力検査得点状況は,以下の通りです。
男子:105名:5教科500点満点中、最高点432点  最低点349点(平均点367.0点)
女子:102名:5教科500点満点中、最高点419点  最低点323点(平均点348.7点)
なお、合格者は、学力検査・調査書・面接を総合的に判断して決定しています。

 平成24年度の面接該当者の学力検査得点状況は,以下の通りです。
男子:101名:5教科500点満点中、最高点445点  最低点385点(平均点403.6点)
女子:100名:5教科500点満点中、最高点434点  最低点361点(平均点381.0点)
なお、合格者は、学力検査・調査書・面接を総合的に判断して決定しています。

 平成23年度面接該当者の学力検査得点状況
 平成23年度の面接該当者の学力検査得点状況は,以下の通りです。
男子100名:5教科500点満点中、最高点434点  最低点366点(平均点387.8点)
女子100名:5教科500点満点中、最高点426点  最低点344点(平均点370.7点)
なお、合格者は、学力検査・調査書・面接を総合的に判断して決定しています。


2m−3−6 高校受験の併願優遇制度について

 高校受験の併願優遇制度とは、ひと言で言うならば、すべり止め受験と推薦入学との良い部分を合わせたような制度です。 もともとは「15の春をなかせない」というスローガンのもと、1960年代から全国的に始まっていった制度です。 

 これは、いくつかの私立高校がその受け皿役を担ってくれるもので、ある内申の基準(評定の素点と記載事項、欠席、遅刻数などが対象)を満たしていれば、一応の受験はありますが、受験しなかったり、よほど悪い答案を出さなければまず合格にしてもらえるという制度です。 そして推薦(前記選抜)と違って、合格しても必須で入学しなければならないというものではなく、その後に控えている公立高校(都立、県立など)の入試の結果を見て判断しても良い、つまり「すべり止め」としても良いというものです。
 すべり止め受験というものは、一応まず合格するであろう確実なところを受けるわけですが、やはり試験問題との相性や当日の体調・病気、運・不運、本番に弱い・極度の緊張などいろいろあって、必ず合格するとは言えない面があります。  すべり止めに不合格で、志望校にも不合格になると事態は深刻になってきます。 第二次募集を探したりしますが、高校浪人を覚悟しなければならなくなり、浪人も一般的である大学受験とは違い、高校浪人では精神的な影響も大きくなってしまいます。

 こうしたケースに備えるために、このような併願優遇制度を適用してくれる高校を受験するという方法があるわけです。 当然、内申はその高校が提示する一定以上の基準を満たす必要がありますが、その代わり受験すればまず合格にしてくれます。 受け皿となる高校も入学生が多くなりすぎるリスクや少なくなりすぎるリスクを抱えますので、公立高校の入試が行われる前までには入学金(通常20〜30万円程度の範囲)を納め、指定席を確保しておく必要が出てきます。 また、この高校以外には別の私立高校を受けないこと、つまり私立の第一志望はその高校であって、別の私立のすべり止めにすることはできないという条件も一般に付けられています。
 なお、この「併願優遇制度」を適用した受験の入試日は、通常の私立高校が多く入試を実施する2/10に設定されている高校が多く、これを適用する場合には実際に他校の多くを受けることができないように日程が組まれています。

 以下、少々微妙な話になってきており、いろいろな配慮から公開ページに置くことは避けた方が良いと思われるため、パスワード種別Cページに移行します。

+++ 8行省略 +++ 
パスワード種別CはHOME色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。

 こうした経済上の話(保護者さん側の話)だけではなく、高校入試では受験生も非常にナーバスになったりしますので、こうした違いは非常に大きいものがあると考えられます。


−−−−−

 2m−3−7  2010.9.10追記:
 女子の中学入試・高校入試について (国立、私立)

 前回、国立の中学、あるいは公立の中高一貫校だけを中学受験の対象として、私立は受験しない
ケースがあるということ、その考え方の背景を「国立中学の教育」の方に記載しました。  (レ クリッ
ク 該当箇所へジャンプ

 これは男女同様ですが、女子の場合には若干事情が異なる面もあることを少しだけコメントしました。
 つまり、女子の場合には中学・高校入試に関して、高校から編入でき人気のある女子校や男女共学
の国・私立の高校が(男子の場合よりも)少なく、その分女子の中学入試、高校入試は男子に比べて
難関になっている、という内容を数行記載(該当場所:クリック)しました。 これについてデータを交えて
もう少し詳細に記載しておきたいと思います。

 中学の場合:
 女子の場合は全般的な傾向として、中学入試を受ける場合の目的の一つ(*注)として、高校受験で
苦労をさせないようにと中高一貫校に、更には大学まで附属している私大附属の中高一貫校を選択す
るケースも多いです。

 家庭の中で考えて、娘さんの場合には受験は中学でひと段落して、その後の高校受験のような様々
な面での苦労をさせず、その代わりに習い事などの方向に時間を割かせてあげたいと考えるご家庭も
多いというわけです。

 そして更には高校受験だけでなく、大学受験もしないで済む私大附属高校に女子の方で人気が集
まっている傾向にあります。
 このことは(後で(中学・高校のリスト、 レ:クリック ジャンプ)詳細な数字をリストして示しますが)、
慶応中等部や慶応湘南藤沢中学、早稲田実業中学校で、女子の方に非常に偏って高い偏差値を示
す傾向があることからも伺えます。 (表は関東圏の中学校について、色を変えて下線を引いて示して
います。)
 あるいは中学ではここを選択しなかった場合でも、受験は高校受験までにして、大学の受験はしない
で済むようにと、同慶応義塾女子高校や早稲田実業高校では女子の人気(偏差値)が男子に比べて
偏って高くなっていることからも伺えます。 (慶応の場合は慶応女子高校と慶応義塾高校や慶応志木
高校と比較。 同、下のリスト参照。)

 (なお、偏差値という数字は、単純にその学校の人気を表す数値ではなく、入試難関度の指標であり、
更には単純な難関度でもなく募集人員数などにも大きく影響を受ける面を持っていますので、単純にこ
れで見ることは実際できない点もあるのですが、こうした指標の最も簡単なものとして利用しています。
 以降、ここでは四谷大塚(中学)、駿台模試(高校)の女子合格圏偏差値が60以上のところを挙げて
いっています。)

 中学は男子の場合、検討対象となる人気のある男子校の数も(女子に比べて)多く、いろいろな高校
に分散する傾向があります。 下の表(中学・高校のリスト、 レ:クリック ジャンプ)でも、男子中学は21
校あります。 その一方で、女子中学は11校と約半分です。
 このように女子の場合には、人気のある学校(特に女子中学)の数が限られており、1つの人気中学
校に大勢が受験
しにくるため、女子に偏って高い偏差値が出る傾向があるものと考えられます。 そ
してその背景には、前述のとおり女子は高校受験(更には大学受験)をさせずに済ませたいと考える傾
向が理由の一つとしてあるものと考えられます。 (理由はそれだけでなく、むしろ他が大きいですが、
その理由の一部として。)
 そして女子中学が少ないことを背景にして、男女共学の中学校は女子に高い偏差値が出ていることは
表からも伺え、特に早稲田実業中(女子の人数が少ないことも原因)、慶応中等部、青山学院中、筑波
大学附属中、慶応湘南藤沢中、福岡教育大学附属福岡中、広島大学附属中、公文国際中、南山中、
明大明治中、渋谷教育学園渋谷中、白陵中、お茶の水女子大学附属中(別の要因もある)に顕著な傾
向が見て取れます。

 高校の場合:
 その傾向は高校の受験でも同様、あるいは女子が高校から入れる人気の女子高校の数は、それ以上
の状況になっています。 高校受験の場合には更に、多くの女子高校が中高一貫校になっており、
校からの編入ができない
ことを背景にして、女子には厳しいものとなっていることが伺えます。
 こうしたことが、前回の内容では「女子の高校進学は進路選択の範囲が狭く、難関になっている傾向で
ある」という言い方で表わされている訳です。

 以下は女子が高校から入学できるところで比較的難度の高い(志望者が多く人気のある)高校をリ
ストしたものです。 関東圏の高校については色を変えて下線を引いて示してあります。 比較のため、
男子校も併記しています。
 特に関東圏の国・私立高校は、ほとんど女子の偏差値が男子より高くなっています。 特に顕著なの
が、青山学院高校国際基督教大(ICU)附属の2校です。

 これは同じ女子の母集団で見ると、男子の母集団と比べて入ることが難しいということを表しています。
 必ずしもこの合格圏偏差値というものが、その高校の人気を表すとは限らないのですが、ここでは最も
分かりやすい数値として利用しています。
 中学の場合と同様に、ここでは女子に偏差60以上がついた全国の高校全てを挙げていますが、この
中で女子高校の校数は3校しかなく、数が限られた特定の女子高に人気が集中している事実が伺える
かと思います。
 これは、比較のために掲載した男子校(同 60以上をリスト)の10校と比べると、3倍以上の差があり
この状況は中学よりも更に高校の場合の方が厳しくなっていることが良く分かります。

 まとめ:
 そうした事情を反映して、女子は中学受験の時点で選択肢が多くあるうちに受験しておくという傾向が
(男子と比較すると)強くなっているものと考えられます。
 これは中学・高校の受験でも、女子高、男女共学の中学・高校は、全般的に女子の偏差値(女子の当
該模試受験者全体を母集団とした数値)の方が男子よりも高く出ており、より厳しい状況になっていると
いう事実から伺うことができるかと思います。


 なお、中学の受験偏差値は四谷大塚の資料から2010年度入試結果に基づくもの、高校の受験偏差値は駿台
高校受験模試資料から、同2010年度の高校入試結果に基づくものから引用しています。
 四谷大塚は多くの中学受験者が受けますが、中学受験する生徒は小学6年の20%程度です。 
 その一方、高校受験はほとんどの中3生が受けますが、駿台模試を受ける生徒は、比較的人気の高い難関傾
向になっている高校の受験を考えているような、比較的数の少ない母集団と考えられ(出題が難関私立を対象に
しており非常に難しい)、こうした理由で、それぞれ同じ中学と高校(例えば××中学と その先の××高校)に対す
る四谷大塚の中学入試と、駿台模試の高校入試の偏差値がおおよそ同じ数値になっているものと考えられます。
(簡単に一言では言えませんが。)
 なお、一部の中学と高校で大きな差があるところがありますが、これは、例えば高校から編入できる人数が中学
入試の場合に比べて少ないとか、中学からそのまま全員が高校に進むことはできないなど、それぞれの理由、状
況があると言えます。



−−− 中学・高校のリスト −−

国立、公立、私立中学校
女子中学:桜蔭中学(68)、豊島岡女子学園中(67)、女子学院中(66)、フェリス女学院中(64)、雙葉
       (64)、神戸女学院中(兵庫、64)、浦和明の星女子中(63)、白百合学園中(62)、
       立教女学院中(61)、横浜雙葉中(60)、吉祥女子中(60)、 計11校

共学中学:筑波大学附属中(66,69)、慶応中等部(65,69)、渋谷教育学園幕張中(66,68)、
       早稲田実業学校中等部(61,67)、お茶の水女子大学附属中(45* ,66)、
       慶応湘南藤沢中(63,66)、学芸大附属世田谷中(63,65)、県立千葉(中高一貫)(63,64)、
       青山学院中(57,65)、広島大学附属中(60,63)、公文国際中(60,63)、明大明治中(60,63)、
       渋谷教育学園渋谷中(59,63)、市川中(60,62)、福岡教育大学附属福岡中(福岡、59,62)、
       南山中(愛知、49,62)、小石川(公立中高一貫)(61,61)、武蔵高附属中(60,61)、
       東邦大附属東邦中(59,61)、学芸大附属竹早中(59,60)、滝中(愛知、59,60)、
       愛光中(愛知、58,60)、英東中(58,60)、白陵中(兵庫、57,60)  計24校

男子中学:筑波大学附属駒場中(72)、灘中学校(72)、開成中(69)、聖光学院中(67)、
       東大寺学園中(奈良、66)、麻布中(65)、甲陽学院中(兵庫、65)、栄光学園中(65)、
       ラ・サール中(63)、慶応義塾普通部中(63)、武蔵中(63)、駒場東邦中(63)、
       大阪星光学院中(大阪、63)、早稲田中(62)、浅野中(62)、西大和学園中(奈良、62)、
       久留米大附設中(福岡、62)、早大高等学院中(60)、海城中(60)、本郷中(60)、
       広島学院中(60)  計21校


      (2010年(H22)四谷大塚資料より、一般受験(後日程や特殊試験ではなく本試験)で
      比較的難度の高い(人気の高い)、女子が入れる中学校をリスト。 ()内は四谷大塚の
      中学受験模試受験者母集団の合格圏偏差値、共学は(男子,女子)。 比較のため男子
      校も併記。
 *は他の資料からの推定、お茶の男子は附設高校に進学できない。

−−−−−
国立、私立高校
女子校:慶應女子高校(70.0)、豊島岡女子学園(63.8)、お茶の水女子大学附属高校(63.0)  計3校

共学校:
東京学芸大学附属(67.5, 68.5)、久留米大附設(66.9, 68.1)、筑波大学附属(66.9, 66.2)、
     
早稲田実業(66.0, 68.0)、渋谷教育学園幕張(66.0, 67.0)、早大本庄学院(65.3, 66.6)、
      大阪教育大学附属天王寺(63.5, 63.1) 、同 平野(63.5, 63.0)、 池田(621, 62.5)
      西大和学園(63.0, 63.0)、
青山学院高校(58.3, 63.0)、広島大附属(62.0, 62.7)、
     
国際基督教大(ICU)附属(59.4, 62.0)、市川高校(59.9, 61.5)、青雲高校(61.0, 61.2)、
      洛南高校(61.0, 61.0)、広島大附属福山(61.0, 60.7)、京都教育大附属(59.3, 60.3)、
     
愛光高校(62.0, 60.0)、  計19校

男子校:灘高校(71.9)、筑波大学附属駒場高校(71.2)、開成高校(68.7)、東大寺学園高校(68.1)、
     
慶應義塾志木高校(66.5)、ラサール高校(65.6)慶應義塾高校(65.5)、早大学院(65.3)

      大阪星光学院(64.0)、桐朋高校(61.6)  計10校

公立高校
共学校:
都立日々谷高校(62.5, 61.5)、大阪府立天王寺高校(61.5, 61.5)、都立西高校(62.0, 61.0)
      京都市立堀川高校(61.0, 61.0)、兵庫県立神戸高校(61.0, 61.0)、
      鹿児島県立鶴丸高校(61.0, 61.0)、
千葉県立千葉高校(60.0, 60.0)  計7校

      (2010年(H22)駿台模試第二回資料より、外部一般受験で比較的難度の高い(人気
      の高い)、女子が高校から編入できるところをリスト。 ()内は駿台模試受験者母集団の
      合格圏偏差値、共学は(男子,女子)。  比較のため男子校も併記。)


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 上記は第二回から引用しましたが、第一回('10.6.6)と第二回('10.8.22)を比較すると、各校人気動向
最新、あるいは志望する人気校の受験準備として、各校を希望する受験生が夏休みをどう過ごした
かの状況、が見えてきます。 ただし、前回の人気動向(偏差の高さ)を考えて、第一志望校設定を変
更した、受験母集団の変動があったなど、単純にその学校自身の人気が上がった下がったことや、応
募動向予測が変わることとは関係のない事象で変動しているケースもありますが、おおよその指標とは
なり得ます。
 学校説明会も10月がピークで、志望校決定にあたって最も重要なこの時期にこの辺の最新動向
を押さえておくことは意味があるかと思います。 現在志望している高校が上記のリストに入っている
場合には、こうした動向も把握しておくと受験校決定のための参考になるかと思います。
 特に女子で大きな変化があったのは、久留米大学附設高校、市川高校(上昇)、京都教育大学附属
高校、大阪教育大学附属池田高校、国際基督教大学(ICU)付属高校、青雲高校、白稜高校(下降)の
7校です。 以降詳細はこちら(http://iromizu.com/eiken_suuken.html)に移ります。


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 *注: 中学受験の目的で一番大きいのは、単純に行きたい(むしろ親の目から見て通学させたい)中学校(中
      高一貫校)があるということです。 特に女子の場合には、中学からは国、公(中高一貫)、私立の中学
      に進学させたいと考えるご家庭が多いかと思います。 そして、ここで詳細に触れたように、女子の場合
      にはその学校の多くが、中学からしか入れない、高校編入できないというところも大きいかと思います。
       では、なぜそうした通学時間もかかり、電車など通学の手間と交通費をかけ、更に、私立の場合は
      かなりの学費が余分にかかる学校を選択するかですが、一般的に一言でいうと、より充実した教育環
      境を求めてということになります。 他、この辺のところについてはいろいろと議論されていますので、
      これ以上触れませんが、こうした理由から学費が低く抑えられている割には大変充実した教育環境が
      与えられている国立の中学校、あるいは公立の中高一貫校は人気があり、国立中学、公立中高一貫
      校のメリットが大きいのでここだけを考えている家庭もある、という前回の話につながっていきます。



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2011.5.28 追記
東京学芸大学附属※※※中学校のH23春 高校受験者の合格実績より
    この詳細な小記事は こちら(H23(2011) TGDSTGY.html) に記載しました。 H23.5.31


 5月も下旬になり、各国立の中学校、高等学校も昨年度の受験生の健闘結果がまとまり関係者に配布したり、ホームページなどで公開がひと通り済んだ時期になったかと思います。

 受験で国立の中高を志願する生徒さんは多いですが、こうした国立中高の人気というのはどういうところから来ているのでしょうか。 国立中学校や国立高校の先生と、一般的な公立の中学校や高校の先生の大きな違いは一言でいうと何でしょうか。
 これは国立の中高は国立大学教育学部の附属機関であるということで、教育を研究するというミッションがあり、ここの先生は在籍する生徒にどうしたら良い教育を施すことができるかをいつも考えていて、これを実践し、その効果を示さなければならないという点が挙げられます。
 そしてその結果を研究成果として発表したりする、つまり生徒のために良い先生であると同時に、全国の先生方のために成果を示すような、先生方のための先生でもあるということです。 そしてこうしたミッションを持って日頃の授業に臨んでいるため、教育効果に非常に高い関心を持ち、生徒への授業に対し強い意志と熱意を持っている先生が多いということではないかと思います。


 さて話変わって、そうした国立中学校の一つである東京学芸大学附属※※※中学校のH23年春 高校受験者の合格実績が最近公表されています。
 これについて、例年同様に、またこれまでにいただいている話の内容などからも交えて、別途詳細な小記事を記載していきたいと思います。
 今年の最も大きなトピックは、やはりこうした国立系の中学校に特に学力優秀な女子が集中している傾向を裏付けているデータでしょうか。

 関東近郊の高校受験界の常識として、私立の女子高校では慶応女子高校が最難関であることは良く知られていますが、この中学校から慶女高への合格実績を見ていくと、年を追うごとに上昇傾向があり、今年H23年春は19名の合格者を出しています。
 この年の卒業生総数は女子80名(男子は79名)ですから、この年の3学年女子のほぼ1/4が女子高校の受験では最難関であると言われる慶応女子高校に合格していたという、高校受験界について多少ともご存知の方にとっては少々目を引く数字ではないかと思います。 相応の学力があっても慶女を受けない生徒がいることを考えると、当該附属中学校女子の平均的な学力は相当に高いものがあるということが伺えそうです。(なお、女子の附設高校進学者はちょうど半分の40名、男子は半分を少し超えた43名(54%)でした。)

 もちろん、これは冒頭に記載したように、この中学校の教育指導効果によるものが最も大きいと考えられますが、もう一方で男女の変化傾向(同、男子最難関の一つ開成高校への合格実績と比較)を考えたとき、別途本文や小記事などで記載している「女子の中学受験/高校受験」に対する一つの一般的傾向(※注)を端的に表しているものと考えることができます。
 (注※):女子の私立校は完全な中高一貫が多いため、高校から編入できる人気校が男子に比べて少ない。 その結果女子の人気高校の受験は男子に比べ難関傾向になっている。 またこのため中学のうちに、選択肢が多くあるうちに女子が入学できる私立や国立の中学校を受験する傾向が強い。

 東京学芸大学附属※※※中学校 1校の例
 ××年春合格者数  H18  H19  H20  H21  H22  H23  H24  H25
 慶応女子高校    11名   7名  13名   9名  12名  19名  19名  17名
 開成高校       8名   7名   2名   4名   7名   7名
   8名   9名


 また、東京学芸大学附属の3中学(竹早、世田谷、小金井)の内部生で附設高校に志願を出していて、実際には受験しなかった者の人数はH23年春は男子8名、女子10名でしたが、この数字は上記のような難関私立高校に合格して進学を決めたために附設高校の受験を放棄した数と考えることができます。 この男子8名、女子10名、合計18名という数は、附属中学校3校全てを合計した人数ですから、前記で挙げた中学1校の例(慶応女子高校19名、開成高校7名、合計26名)で挙げたような難関私立合格者の大多数は、附設高校の方に進学しているものと推定することができます。(※2注)
 (注※2):附設高校に合格するとは限らないため、内部生は「すべり止め受験」や学力相応の併願校受験をしておくのが一般的。 ただし女子校/男子校には進学しないつもりである場合や、距離的に難点がある場合には、学力相応であってもこうした慶女や開成は受験しない者も多い。

 また例年、附設高校受験放棄者(願書は出していたが受験を放棄し、附設高校でなく私立などに進学する者の数)はこの程度出ており、この傾向は例年同様で大きな変化はなかったということができるかと思います。
 この傾向を3年間のトレンドで同様に記載しておきます。

 東京学芸大学附属の3中学(竹早、世田谷、小金井)合計での附設高校受験放棄者数
 ××年春      H21  H22  H23  H24  H25
  女子        8名   4名  10名  10名   8名
  男子        8名  12名   8名   7名   9名
  合計       16名  16名  18名
    17名    17名


 以降詳細は別途の小記事に記載します。 過去の実績に関する小記事は以下をご参照ください。
 ・H21:H21(2009) TGDSTGY.html (クリック レ)
 ・H22:H22(2010) TGDSTGY.html (クリック レ)
 ・H23:H23(2011) TGDSTGY.html (今後改訂追記予定)
 なお、H23年(2011年)の小記事は、公開ページに置くには長くなるのと少々立ち入った内容になるため、70行ほどパスワードBページからのリンク側に移しています。 このページのパスワードB側は、同じくパスワードBページ側の同じ場所(What's NEWページの'11.5月28日の追記記事の末尾付近にあるリンク)から入ってください。 What's NEWは、公開ページ、パスワードページ側共に「国立中学の教育」(または「国立高校の教育」の冒頭右上付近にリンクがあります。(「新着・掲載予定などを時折ここに記載」 のリンクです。)


 最後に、他の小記事や「国立中学校の教育」の本文でも関連して触れているように、学芸大学附属3中学の最近数年間の入試難易度(偏差値)は上昇傾向にあり、特に女子に目立った上昇傾向がありますから、学校の教育指導の効果と相乗して、これら附属中学校の特に女子の平均的な学力が高いという傾向はしばらく続くものと推定される、ということを一点だけ補足しておきたいと思います。

 関係するデータとしては以下のもの(四谷大塚より 入学試験受験者合格80%圏偏差値、対象校の募集定員は男女各30名程度)ですが、詳細な内容については本追記部分全体を含め、別途の小記事(H23(2011) TGDSTGY.html クリック)の方をご参照ください。
××年春受験者 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15推定*
  女子偏差値 66 63 62 60 62 63 62 62 65 66 65 66 66 66 65 65
  男子偏差値 61 60 60 58 59 61 60 60 62 63 63 63 62 62 63 63


                    *:'15年については2014.1月現在の推定偏差値



2m−4 通塾しない高校受験
      (〜利用しないという意味ではありません〜)


 最初に断っておかなければいけないのは、この「通塾しない」というのは、平日学校が終わってから行く塾のことです。 (土曜や日曜の塾の単発講座や平日分を補なう授業、特訓講座などや、単発の模擬試験などはこの意味には含まれません。) こうした平日の塾の時間というのは、夜7:00前後〜9:00前後というのが一般的で、家が塾から遠くバスを利用せざるを得ない、夕食をまともな時間にとれない、塾の費用がかかりすぎて負担しきれない、などの理由からこうした通塾をあきらめざるを得ないケースも多いと思います。 そうしたケースのために、平日の通塾なしにある程度以上の難関にチャレンジするための学習方法や、チャレンジのための情報収集方法について以下に、特に詳細は2m−4−1以降にに記載していきたいと思います。

 しかし、ある程度以上の難度の受験をしようとする場合、何らかの形で塾のお世話にならずには受験を突破することは難しいと言わざるを得ないと思われます。 何故かと言うと、一つには2m−3で例を見てきたように、高校受験となると結構難しいものが出されており、ある種のパターン解法があったり、解法のポイントがあったりする、そしてこれをこれを知らないと、ただ考えるだけではなかなか解く手順が浮かんでこないようなものが多々含まれるからです。 中には大人が頭をひねってみても分からないものもあるでしょう。
 もう一つには、どの程度までできればチャレンジできるレベルになっているのかが全くつかめないということです。 実際にこうした講座に通うため、クラス分けのテストを受けたり、模試を受けたりしてみて初めて、他の生徒さんがどの程度こうした入試への対応ができる状態にあるのかを理解することになります。 
 普通に中学校の学習を真面目にやってきた、優秀にできている、といった程度では全く歯が立たない、そういう内容であることに初めて気付かされます。

 そういう意味で、ここで「通塾しない」と言っているのは、冒頭で述べたように「平日学校が終わってから行く塾」のことです。 以下、パスワードページに具体例を挙げているような、土曜や日曜に行われている類の大手塾主催の講座や、模試などにも全く関わらずに、ある程度以上の高校受験に突破することは非常に困難です。 もしお子さんがある種難関と言われるような類の高校を受験したいと言っているようであれば、高校受験というのは(浪人も一般的である大学受験とは違い)、これは本人にとって一度きりのチャンスであり、時間的にも経済的にもなんとかなるようであれば、(タイトルの本題とは主旨が違いますが)平日の通塾をさせてあげた方が後の悔いを残さないでしょう。
 また、こうした土曜、日曜の講座(特に中3の後半)や模試はできるだけ受けさせてあげたほうがよいでしょう。 これならば本人もなんとか通えるでしょうし、両親が送り迎えすることも可能でしょうし、費用負担は平日の「通塾」に比べてずいぶん少なくて済むはずです。

 しかしこうした平日の通塾ができないできない場合に、どのようにすればそれに代わる、あるいはそれ以上の効果がある内容ができるかです。 考え方によっては、時間は本人の自由になるわけですし、不要な分野と必要な分野の取捨選択ができるわけですし、交通などの余計な時間と費用をかけずにすむわけです。 ただしそれには必要な進度の計画、必要な内容の深さ(深度)の設定、計画に沿ってやる力と、計画から逸れてきたときの見直し、そして分からないことを放置せずに調べる、周囲に聞いて何とかするような学ぶことに対する意志も必要です。

 実際に管理人の知る複数の家庭教師の生徒さんには、このように中学では(平日の)通塾をせず、「国立高校の教育」に記載のやり方で学習し、例えば駿台学力テストや公開模試で各科・総合で優秀者に掲載されるなどの良好な学習成果を上げている複数の生徒さんがいます。 また受験期には多少は(平日以外で)塾などの方法も取り入れる必要がありますが、同様の方法で難関の私立・国立の高校に一般受験合格するような生徒さんもいます。 さらにこうした学習方法を経て国立の高校に進学された生徒さんの例では、同様に(ここで言う)通塾をせずに難関大学向けの模試などで一部の科目について偏差値84という数値に達するような、良好な学習成果を上げている生徒さんも実際にいます。 (なお、大学受験の模試では高校受験版とは受験者の母数が数万人と10倍ほど違い、問題の難度も更に高い(難関向けは平均点が下がる)ため偏差値の上限も大きく広がる傾向にあります。) こうした方法の詳細は、次の2m−4−1以降で見ていきたいと思います。


 2m−4−1 通塾しない高校受験の具体的方法

 さて、こうした「通塾しない」である種の難関と言われているような高校受験にチャレンジするにはどうすればよいか、具体的にどんな講座を受ければ効果的なのか、どんな模試があるのか、またこれが最も重要なのですが、いつ頃から、どんな参考書を使っていけば良いのかを見てみましょう。
 参考書選びは易しすぎては時間の浪費になりますし、難し過ぎてはやっても頭に入りませんから、時間の使い方が最も重要な「入試対策」には最重要なことがらになります。
 以下は参考にさせてもらったケースを元に、情報、意見を伺った家庭、家庭教師の方の考えや私感を交えて記載しています。
 これは国立の高校やある種難関と言われている公立・私立高校受験を前提にしており、そのゴールにたどり着くための一線を分けるレベルがあるため、そのやり方は少々ハードなものがあるかもしれません。  また通塾しないでやろうという主旨なので、進学塾でやっているのと同じような効果があることを自宅でやろうとするわけで、塾で学習するのと同じくらいの時間を割いてやるくらいのつもりが必要です。 (通うための時間は減らすことができ、また時間の融通は可能ですが。)
 なお、高校の受験に関する考え方は、「2m−4−7 高校受験の本来の意味」のところに記載しています。

 まず、こうした5教科型の国立高校の入試や、ある種難関と言われている公立・私立高校の入試へのチャレンジと、通常の中学校の授業での学習とは、かなり質の違うものであるということを念頭に置く必要があります。 
 以下に具体的に見ていきます。

 2m−4−2 時期と参考書

 まず、こうした入試へのチャレンジをいつ頃から始め、どんな参考書を使うかについてです。
 取り組める時間は限られており、参考書や問題集は適切なものに絞って入手しましょう。  適切なものに絞って買わないと、やらないで積んであるだけという状態になり得ます。 また参考書、問題集は、易しすぎても、難しすぎてもいけません。 易しすぎれば頭が遊んだ状態で時間ばかりを取られ、あまり身にはならないですし、難し過ぎると一生懸命やっても、頭には全く残っていないという状態になり得ます。

 通常、難関と言われる類の高校合格を目標にしている塾では、学校の教科進度とは全く別の進度で授業が行われています。 

以降、パスワード種別Bページに移行します。


※※※※※ 236行省略 ※※※※※ 
(パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。


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 2010/7/9 追加
 2m−4−6 +1 進学塾について


 中学受験、高校受験のためには、あるいは特定の中学、高校を受験するにはどの塾が良いかという問いは多いです。 また、そうした中学・高校に入ってからどういう塾に行っているかという問いもあります。 このページ(公開ページ)ではそうした適した塾などの話はほとんど取り上げていません。

 逆に以下のような理由などで、平日の通塾を避けたいと考えている生徒さん、ご家庭に、平日の通塾をせずに通塾と同等の効果、あるいは(通塾時間と費用は不要になるので)それ以上の効果のある学習を自宅でやるにはどうしたら良いかということを大きなテーマとしています。(国立中学の教育 2k−4「通塾しない中学受験」、 国立高校の教育 2m−4「通塾しない高校受験」
 ・平日の通塾は慌ただしく、サポートするのも大変
 ・夜が遅くなって生徒の負担が大きい
 ・同、夜遅くなるので安全面を考えて避けたい
 ・通塾費用がかかりすぎる

 しかし、本ページでも記載しているように、平日の通塾はしないにしても、塾などの情報や模試などを利用することは必要で、ある程度以上の難度の受験をしようとする場合、何らかの形で塾のお世話にならず受験を突破することは難しいという面もあります。
 従って、費用面でも少なく時間的にもサポートが可能な、例えば土曜または日曜の講座や模試など、こうした塾の仕組みは適切なものは利用するという方針で記載しています。
 週末にこうした目的でうまく利用できる講座を設けている塾といない塾があります。 また、模試形式+解説授業など非常にこうした観点では効率の良い塾の講座などがあります。 具体的な話で公開ページに置くのは避けた方がよさそうなので、パスワードBページの方で、いくつか、例えば以下のような有名なところについて検討対象として取り上げています。
 ・中学受験: 四谷大塚、早稲田アカデミー、SAPIX、日能研、公文の算数(低学年)
 ・高校受験: 早稲田アカデミー、Z会通信教育、SAPIX、駿台フロンティアジュニア、Z会進学教室

(国立中学の教育の2k−4「通塾しない中学受験」2k−4ー3「具体的な例」2k−2−4「ダブルスクールの問題 」
 国立高校の教育の2m−4「通塾しない高校受験」2m−4−3「具体的な例2m−2−4「ダブルスクールの問題」
 などに関連を記載。)

 なお小学生の場合、中学を受験する予定がない場合でも、こうした進学塾の仕組みや講座などを利用されるご家庭もあるようです。
 例えば、こうしたやり方で中学を受験できるくらいの学力をつけると、(中学の受験はかなり範囲を広く、深く、そして難度の高いものを扱うので、)英語を除き中学の内容の半分くらいは入り込んだような状態になります。 そして中学に入ってからの学習では、既に知っている内容や、(数学など)応用を知っているようなものも多くなっているため、困難はあまり感じずにやっていけるようになります。
 そうした理由から、中学受験の予定がなくてもこうした学習の仕方をとる家庭もあり、受験はしませんので生徒さんの方も、もう少し気楽に学習できて大変良いのではないかと思います。

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 2010/8/8 追記
 2m−4−6 +2 通塾しない高校受験のメリット(本来の活用方法)


 本編で記載している「通塾しない高校受験」のやり方は、生徒さんの興味や才能がある学習の分野について、現在の学年の進度とは全く関係なく伸ばせるというメリットがあります。
 こうした本編で記載しているようなやり方で興味や才能のある分野を伸ばし、実際に中学2年の生徒さんが英検準2級を満点に近いスコア(1次:95%、 2次:94%)で取得したり、別の生徒さんは、少し前の話になりますが中学2年の春休みに数学検定準2級をほぼ満点(1次:満点、 2次:98%)で取得したりしています。 (この内容の詳細や、やり方の詳細はパスワードBページに記載しています。)

 文部科学省の指針でも、高校卒業段階で英検準2級〜2級程度を目標とするとあり、一般的にも英検準2級はおよそ高校1,2年程度のレベルであると言われています。 これを中学2年のときに取得するのは、通常の学校の進度ではできませんし、塾の進度でもここまでいくことはありません。 この生徒さんは中1で初めて英語を学んでおり、帰国生というわけでもありません。 中2の段階では既に中3で学ぶような関係代名詞、時制の一致、高校で学ぶような関係副詞、過去完了、仮定法などを学び、単語や熟語も独自に、満点がとれるようなレベルまで学んでチャレンジしていたというわけです。 この方面に興味があり、独自の方法で学力を伸ばした成果であるといえるかと思います。

 また、数学検定の準2級は高校1年程度です。 こちらは中3までの範囲も出題され、中3であれば合格すること自体は比較的容易なのですが、中3程度の範囲が50%弱程度、高校1年の範囲(数I,A 二次不等式、関数の最大最小値問題、三角関数)が50%程度以上出題され、同様に高校1年の知識、応用レベルに達していないと満点をとるのは難しいと思われます。 同様に中2の春休みまででは、塾の進度でやっていてもここまでいくことはありません。

 このように、中学2年でこれを取得するためには、進学塾で学ぶような進度をも超えて学ぶ必要が出てくるわけですが、逆に進学で英語や数学を学ぶ場合には、その進度の範囲までをしっかり学び、出された大量の宿題をきっちりやってくることを求められますので、この範囲を超えたことに取り組もうという姿勢にはなかなか結びつかないだろうと推測されます。

 もちろん、学ぶことに興味があって、自身の力でそれを伸ばしていく姿勢がある場合ですが、こうした意志のある生徒さんにとっては、逆に進学塾での「全員が均一に受ける授業」や「通塾のための交通」に時間をとられ、大量の宿題に時間をとられるため、もっと自身が伸ばしたいもの伸ばせる可能性のあるものへの取り組み意欲を削いでしまう可能性も否定できません。


 平日に通塾している場合、(塾や交通のための費用面を除いて)
 ・平日の通塾のために交通機関を利用するなど余計な時間をとられる。
 ・生徒さんは食事の時間などで慌ただしい生活になる。
 ・塾の宿題で他の時間を削られ、自分の欠点を補う学習伸ばしたい長所の部分に当てる時間が取れなくなる

 こういったデメリットがあり、特に3番目に挙げたものは、(本当に学ぶことに強い意欲がある場合には)大勢の生徒を相手同じようなやり方を取らざるを得ない塾のやり方の、最も大きなデメリットになると言えます。
 さて、本編では「通塾しない高校受験」について記載しており、パスワードBページ内では、その具体的な方法について記載し、このメリットを何点か挙げています。 現在中学に在籍している生徒さんが、本当に学ぶことに強い意欲がある場合には、塾の進度とは違った形で実施するこうした学習方法の本当のメリットを引き出すことができるようになります。


 こうした学習方法は、高校受験がある場合でも、上記のような英語、数学など進めておいても障害になるものではありませんし、むしろ逆に難度の高い私立高校を受験するような場合には、高校1年程度の範囲は必要になってくる場合が多々あります。
 例えば開成高校の入試では、英語の文法、単語、熟語は高校1年の範囲まで当然のように出題しますし、数学も一部数学I,Aの範囲を知っていると容易に解けるようなものが出題されています。
 その例として、開成高校 H18年数学 [2]の(3),(4)は放物線に接する直線(接線)の方程式に関する知識があれば、容易に解答できる類であり、高校数学の範囲に少し入り込んだような問題です。 最近の例で言うと、H21年の数学[1]は無理数係数の2次方程式で、普通は2次方程式の一般解の公式や解と係数の関係を考える必要がありますから高校一年の範囲です。 (実際は問題の工夫があって中学数学の範囲で解けるのですが。) また、他の私立高校も同様ですが、三角形の5心や接弦定理など現在の中学数学では扱われなくなり、高校数学に範囲を譲ったような分野も普通に出題範囲として残っているのが現状ではないかと思います。
 英語の方で言うと、同じくH21年の開成高校英語[1]の長文は、高校1,2年でもなかなか見かけないような単語が訳注無しに数多く登場していて、高校受験としては稀に見るような難解な文章かと思います。 この年に受験された生徒さんは本番でさぞかし焦ったことだろうと思いますし、その翌年受験される生徒さんも、昨年の問題にこんなものが登場しているのを見て、どう対策しようかと困惑したのではないかと思います。
 同じく開成高校H22の英語[1]は文頭にいきなり仮定法ですから、中学英語の範囲では歯が立たないことを明確に示したいという作問者の意図も読み取れます。

 また、現在中高一貫校に通っている生徒さんは先に述べた高校受験の心配はなく、附設高校のある国立中学に通っている生徒さんも、(あまり)高校受験の心配をする必要はありませんから、学ぶことに意欲がある場合には、更にこうした本節で取り上げた学習方法の利点を生かせるのではないかと思います。 (前記、附設高校のある国立中学は、ほとんどがその附設高校進学についてあまり心配する必要のない内部進学条件となっています。 東京学芸大学附属の中学(3校)の場合は多少内部進学のハードルが厳しめですが、それでも、上記の学習方法をとるような「学ぶことに意欲のある」生徒さんは、附設高校への進学条件となる十分な学力レベルには容易に達することができますので、あまり心配せずに、附属中学であることのメリットを生かして、自由に自分の伸ばしたい分野、興味があって好きな分野を伸ばすことのできる、こうした方法の利点を生かして学ぶことができると思います。)

 ここで述べているような学習方法の一つのポイントは、興味があってやっている内容、伸ばしたいと思ってやっている分野というのは、その目標を定めたら時間がかかってもそのレベルに向かっていくことであり、目標レベルを下げないことです。 そして先ほど述べたように、例えば英検、数検の目標を立てて達成したら、次はその先の新たな目標を立ててやっていくことです。 
(先の一般公立中学の生徒さんの例では、高校受験があるので、その時期が来た時には、先に進むことの重点を少し下げて、志望校の受験、特色のある入試問題対策に特化した内容に目標を切り替えるなども必要になってくるのですが。)

 更に高校の受験に関して補足するならば、「国立高校の教育 通塾しない高校受験」の節でも、塾の良い仕組みや情報は積極的に活用し、受験を意識する時期になったら(平日の通塾は利用しないにしても)、土曜または日曜の講座は利用するべきという論調で記載しています。 そして目標の高い高校受験があるのであれば、時期が来たらこの程度の塾の情報や仕組みは取り入れて対策するべきですし、これが「通塾しない高校受験」のやり方とは矛盾しない、両立可能な、むしろ両立させて取り組んでいくべきものであること、そしてそのためには、どのような塾の講座があり、どれが適しているかをパスワードBページ内に記載していることを申し添えておきます。


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 先ほど冒頭に例を挙げた、「国立高校の教育」の「通塾しない高校受験」の方法で学習している一般公立中学2年、及び現3年生(中2の春休みに受験、合格)の生徒さんの例ですが、記事の信憑性の保証として、それぞれが中学2年生で英検準2級と、数検準2級合格したことのエビデンスはやはり掲載しておく必要もありそうですので、以下パスワードBページ内の方にリンクを張って載せておきます。 (英検準2級は2次試験結果、数検準2級は合格証で中2が読み取れます。) もちろん情報を提供してくださった方、ご家庭が推測できないよう、一部内容にガウシアンの「ぼかし」をかけています。
 2014年1月追記中学3年生英検2級に合格された生徒さんの例をいただきましたので、追加します。 推奨している学習方法を実践されている生徒さんで、ある国立大学附属中学校生です。

英語検定2級
 1次試験結果(合格)  2次試験結果(面接、合格)

英語検定準2級
 合格証  1次試験結果  2次試験結果(面接) 

数学検定準2級
 合格証  1,2次試験結果


 また、こうした英検(準2、2級)、数検(準2、2級)への中3まででのチャレンジ方法については、パスワードBページの方に記載しています。 英検、数検とも、2級までであれば、その科目が好きであったり、興味があったり意欲があれば、何とか中学3年までにチャレンジすることは可能な範囲であると考えています。 (但し、さすがに英検、数検共に準1級以上は、どれだけ意欲があっても、中学生のレベルでは難しそうな感じです。)
 こうしたチャレンジは、英語であれば文法、単語力、熟語、読解力、リスニング、英語での応答(面接)が強化されるものであり、普段の英語の学習の妨げには全くなりません。 数学についても、関数、因数分解、二次方程式、二次不等式、数式表現の確率、関連する集合論、規則性、三角関数(直角三角形の性質)、相似、円、立体図形などを扱っており、思考力や応用力を高めることにつながるため、普段の数学の学習の妨げには全くならないということを申し添えておきます。

 数学検定2級では、更に式と証明、複素数、円など図形の方程式、三角関数の各種定理、指数・対数関数、微分・積分、数列、斬化式、数学的帰納法、ベクトルなどを扱いますので難しくなりますが、式と証明や図形の方程式、数列、ベクトルなどは、知っていると中3までの範囲で非常に役に立つものも出てきます。
 こうしたもの(数検2級レベルのもの)を、同じく本節で記載した学習方法で学んでいる生徒さんもおり、

※※※※※ 2行省略 ※※※※※
 (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

数学への自信につながったというような話も実際あります。
 また、英語検定2級では、単語や熟語の語彙数が増え、扱っている文章の内容がさらに難解なもの(新聞記事的な内容や論説文も多く、日本語で読んでもかなり難しい)になっている以外、基本的には準2級と変わりがありませんから、同様に普段の英語の学習の妨げには全くなりません。

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 さて最後に、英検準2級レベルの問題とはどの程度のものなのか少し取り上げてみたいと思います。 その文面を英語でここに書いても、私自身が書くのも読むのも、誤字チェックするのもイヤになるだけなので、課題文と設問文を日本語で以下例を挙げ、冒頭の部分と関連する設問1を同じく日本語で記載してみたいと思います。 単語・熟語力が必要なのはもちろんのこと、日本語で読んでも結構、中学生が取り組むには難しく、(日本語での)読解力や、文の主要な意味を把握して、重要部分の表現を言い換える力が必要であることが分かります。

●08年第1回英検準2級 一次試験筆記 5[B]より引用 (和訳して引用)

 自転車の町

 パリの町は自動車や他の乗り物などで混雑する。 この交通量のためにパリの町を見て回ることは難しくなり、また汚染も引き起こされている。 2007年7月、市庁はこうした問題を解決する助けとなるシステムを導入した。 市庁は約10000台の自転車を、市内周辺各所に設けられた750の特設駐輪場に置いたのである。 人々は自転車を借りた後、どの駐輪場に返却しても良い。 パリ市は、人々が車の使いすぎをやめて、自転車に乗る機会をもっと増やしてくれるようになることを望んでいる。
    :
    :   以下、上記の2.5倍程度の文面を省略。

(設問) 以下1.〜4.の適切な選択肢を選んでマークシートに記入すること。
 パリの自転車システムが導入された1つの理由とは、
  1.自転車の販売量を増やすことである。
  2.通りの交通量を減らすことである。
  3.人々が自分たちの自転車を止めやすくするためである。
  4.人々が運動を必要としていることを教えるためである。
    :
    :   以下、3問の設問を省略。

        ※注:本問に日本語の訳注はありません。(全般にほとんど訳注はない。)

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●07年第1回英検準2級 一次試験筆記 5[B]より引用 (和訳して引用)

 コンクリートのテント

 地震や台風のような自然災害によって人々の家が被害を受けるときはいつも、人々には他の滞在場所を提供する必要が生じる。 これまでのところ、この目的のために使用される2つの主要なシェルターとして、テントと移動式の建物があった。 テントはコストが安く運びやすいが、それと同時に壊れやすい。 移動式の建物はずっと頑丈ではあるが、コストが高く運ぶのが難しい。 最近になって、イギリス人のエンジニアであるウイリアム・クロフォードとピーター・ブレウィンの2人は、コンクリート・キャンパスと呼ばれる新しい種類のシェルターを考案した。
    :
    :   以下、上記の2.5倍程度の文面を省略。

(設問) 以下1.〜4.の適切な選択肢を選んでマークシートに記入すること。
 通常の移動式の建物は
  1.自然災害の被災地域に運ぶのが難しい。
  2.弱すぎて地震の後には使用できない。
  3.テントに比べて運搬が安く済む。
  4.小さすぎて人がその中で暮らすことができない。
    :
    :   以下、3問の設問を省略。

        ※注:本問に日本語の訳注はありません。(全般にほとんど訳注はない。)


 上記2問の冒頭部分ですが、英語の原文ではどのような文章になっているでしょうか。 日本語から逆に英文に訳そうとするとけっこう難しそうな感じですね。

 この解答と英文の原文(2級も一部掲載)、中学生の英検準2級以上、数検準2級以上への取り組み方法(通塾しない高校受験の方法に従った、一部科目の伸ばし方)について、このページ「通塾しない高校受験」の方法での英検(準2級以上)、 数検(準2級以上)のチャレンジについて eiken_suuken.htmlに記載します。

 
パスワードBページ内の記事については、パスワードBページ側
で上記と同じ箇所を探し、リンク箇所をクリックしてください。

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 以上、英検準2級、2級の課題文、問題の一部を引用してみました。 
 結構難しい文章が並んでいますが、こうしたものに中学生のうちにチャレンジしていくためには、そのための「各科目に特化した学び方」をする必要があります。 もちろん中学生ということが前提ですから、他の科目をおろそかにすることなしに、興味があったり得意な方面を伸ばしたいという動機がある分野を、特別に伸ばしていくような方法でなければならないと思います。 そしてこれはもちろん、現在同時進行で学んでいる英語や数学の妨げになるようなものではありません。

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 2m−4−6 +2’ 通塾しない高校受験のメリットII (英検/数検 準2/2級のチャレンジ)

 以下に、通塾しない高校受験のメリットの例(本来の活用方法の例)として、「通塾しない高校受験」の方法での英検(準2級以上)、 数検(準2級以上)のチャレンジ方法の詳細を記載していきたいと思います。 ここでは想定として、中2の終わりあたりでそれぞれ英検準2級、数検準2級をとるようなことを目標とする日程で記載していきたいと思います。

 英検チャレンジの場合も数検チャレンジの場合も同じですが、基本は「2m−4 通塾しない高校受験」で記載している内容に従って、同じように進めていて問題ないかと思います。 ただし、同記事におおよその進度目安を記載していますが、それぞれ英検、数検を受験したい場合、各英語、数学は目安にした進度の早めの方で実施します。


 つまり、
(I) 英検準2級を中2でチャレンジする場合:

※※※※※ 74行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

 このようなやり方で、現在学んでいる英語、あるいは「通塾しない高校受験」で実施している英語学習の妨げになることを全く考えずに、英検準2級にチャレンジすることができるようになります。 特に(3)で筆頭に挙げた課題の参考書(分野も特定)は最も効果があり、例に挙げたように英検準2級の1次、2次各試験をほぼ満点に近い状態でパスするには、これが最も有効な方法だったのではないかと思います。 しかもこれは、「通塾しない高校受験」のやり方においても、最も有効な英語学習の方法であると考えています。


(II) 数検準2級を中2でチャレンジする場合:

※※※※※ 54行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 このようなやり方で、現在学んでいる数学、あるいは「通塾しない高校受験」で実施している数学学習の妨げになることを全く考えずに、数検準2級にチャレンジすることができるようになります。 特に、英語と同様ですが、(3)で筆頭に挙げた課題の参考書(分野も特定)は、思考力の強化という意味では最も効果があります。 これは、「通塾しない高校受験」のやり方においても、最も有効な数学学習の方法であると考えています。

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 以上、英検準2級、数検準2級を中2でチャレンジする方法について記載してきました。
 次にこれをクリアした場合です。 少しハードルが高いですが、英検2級 または 数検2級にチャレンジしてみてはいかがでしょう。 これらを中3の夏くらいにチャレンジしていく方法について記載してみたいと思います。
 英検、数検はそれぞれ以下のような日程で行われています。

           英検準2級、 2級     数検準2級、 2級

第1回 1次試験    6月中旬    6月下旬(団体、1次、2次)、 同 7月上旬、 同7月下旬
     2次試験    7月中旬    7月下旬(個人、1次、2次)
第2回 1次試験   10月中旬    8月下旬(団体、1次、2次)、 同 10月上旬、 同10月下旬
     2次試験   11月中旬   10月下旬(個人、1次、2次)
第3回 1次試験    1月下旬   11月下旬(団体、1次、2次)、 同 12月中旬、 同1月下旬
     2次試験    2月下旬   同2月上旬(団体、1次、2次)、 同 2月中旬、 同3月中旬
                      同4月上旬(団体、1次、2次)
                        4月上旬(個人、1次、2次)

 一般の中学校の場合、中3の夏休みは高校受験の天王山であるなどとも言われており、受験と少し方向の違う英検や数検の2級にチャレンジするというのは腰が引けるというのは事実かと思います。
 英検2級は高校受験の学び方と方向性はそれほど違っていないのですが、それでもこの時期に とためらわれるかもしれません。 ましてや数検2級は、高校2年の範囲で、式と証明、複素数、円など図形の方程式、三角関数の各種定理、指数・対数関数、微分・積分、数列、斬化式、数学的帰納法、ベクトルなど、中学数学や高校受験の数学とはかけ離れた領域を扱いますので、そのようなことをしている場合ではないと考えられるのではないかと思います。

 しかし、通っている学校が附属高校のある中学校 (私立・公立の中高一貫校、 私立大学附属中学校、 附設高校のある国立大学附属中学校) の場合、こうした受験はありませんから (あるいは附設高校のある国立大学附属中学校の場合には、あまり意識せずに進学条件をクリアすることは可能ですから)、こうしたチャレンジが可能になってきます。
 特に国立中学校の場合、お茶の水女子大学附属中学校の女子、 筑波大学附属中学校、 筑波大学附属駒場中学校の場合には、あまり意識せずに附設高校への進学条件をクリアすることができますし、東京学芸大学附属中学校(3校)の場合にも、内部進学条件として高校の入学試験がありますが、こうした取り組みが可能なレベルに達している生徒さんにとっては、こうした入試のハードルは(一般受験の場合とは違って)そこまで構える必要はないものと考えられます。 (とはいっても、さすがに学芸大付属中の場合には、よほど出来ている生徒さんでも、高校入試の傾向を押さえた対策というものは重要ですし、自信がある場合でも併願校のことを考えたり、すべり止めを確実に確保することも必要になりますから、こうした英検/数検2級程度にチャレンジできるのは、10月、11月あたりに実施される回あたりまでかとは思います。) 
 ここでは附属高校のある場合のメリットとして、こうした英検/数検2級にチャレンジしていくことについて記載していきたいと思います。 ただし、もちろん一般の中学校でもこうしたチャレンジができないわけではありません。 チャレンジする場合には少し方向性が異なり、高校受験に対する重荷になる可能性が高いということです。

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 2010/8/13 追記
 2m−4−6 +3 附属高校のある中学のメリットの生かし方
 〜 私立(公立)中高一貫校、私立大学附属中、(附設高校のある)国立大学附属中の場合 〜

 上記のような附属高校があって高校受験がない(または、ある程度ハードルが低くなっている)場合、このメリットを更に生かして、自身が興味を持ったり、得意分野を伸ばしたい方面に活用する学び方ができるということについて記載しておきたいと思います。
 ここでは一般中学校の受験も考えて、附設高校のある国立中学校の中でも比較的条件が厳しい東京学芸大学附属中学校(3校)の場合を想定して、高校受験を考えた学習と英検/数検2級を目標にした学習ができるだけ両立するような方法を考慮して記載していきます。 もちろん高校受験がない場合には、この対策を外して考えれば良いということになります。

 まず3年に入ってからを想定していますので、(3),(4)の時期を考えれば良く、(3)は前述と同じです。 ただ、対象となる英検/数検が2級となっていることについて、対策を考えていきます。


(I’) 英検2級を中3でチャレンジする場合:

※※※※※ 6行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

(II’) 数検2級を中3でチャレンジする場合:

※※※※※ 18行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

 なお私立の中高一貫校の場合、中学3年で数I,A、高校1年(中高4年)で数II,Bを学ぶような進度のところが多いですから、こうしたところに高校1年から編入しようとする場合には、前述のような英検/数検2級の範囲を中学3年でチャレンジしようとする試みというものは、全く的外れなものというわけではないと考えられることを最後に一点だけ追伸しておきたいと思います。


 2m−4−7 高校受験の本来の意味

 高校受験対策を始めると、これが本来の目的のようになって、合格すること、希望先の学校に進学することが目的だったように突っ走ってしまうことがあります。
 確かに、希望の高校を目指して頑張っている生徒さんに、その学校にどうしても行きたいという気持ちがあるのは否定できません。 これが原動力になって一生懸命に勉強しています。
 しかし、志望高校を選んで受験のための勉強をしている、その本来の目的は結局「学ぶこと」であり、良く学んだ結果として受験にチャレンジする力が付き、入試に合格すれば希望する学校で「より良い環境で学ぶ」ことができるわけです。 つまり受験の本来の目的は「学ぶこと」それ自身であり、そこで頑張った結果、より良い環境で学ぶことができるようになるという「おまけ」が付いてくる。 これが受験の本質だと思います。 そして受験生はこれを理解しなければいけないと思います。
 ここを間違えると、希望学校に入ることが目的になり、「入った後はやる気が起きない」という事態になりかねません。 

 また、受験ですから悪い結果(不合格)もあり得るわけで、このような時に目的が単に「希望校への入学」になってしまったりしていると、これまで頑張ってやってきたことに何の意味も無かったと勘違いして、無力感、失望感を持ってしまいます。 合格したときもそうですが、特にこうした悪い結果になってしまった時にはなおさら、しっかりと「これまでやってきたことの意味」を再度認識することが重要です。
 頑張って学んだこと、こうしていろいろな知識を得たこと、新しい考え方を身につけたこと、これが一番の成果であり目的だった、いずれの場合にしてもこれを理解して納得することが一番重要です。 チャレンジの結果は確かに合格か不合格の2つに1つしかありませんが、試験というのは運不運や体調の良不良、出された問題の自身との相性、得意分野、不得意分野もあり、それだけでこれまでやってきた内容の意味が判断されるものではありません。


 
2m−4−8 第一志望校決定にあたって

 高校の3年というと18歳です。 そして高校では、中学卒業から大人の入り口である18歳の年齢までの3年間を過ごすことになり、机の上の学習だけではない、実社会で起きているさまざまなことを理解していくようになります。
 学校での活動や授業、行事、部活動、普段の友人同士の関係から得るものなど、こうした高校生活では学校側が明確に教えてくれること以外のものがけっこう重要であったりもするわけです。
 高校の受験というのは多くの中3生にとっては初めて、適した方向を自身で見いだし、自分の意志で努力してそうした方向に向かっていく経験になるかと思います。 そうした意味でこうした高校進学先を考える際には、授業内容や大学進学先や大まかな校風といった情報だけではなく、学校内の様子や友人との関係はどうか、しっかり見て決めたいものです。

 高校の3年間をどのように過ごし、机の上の学習だけではない内容をどのように学んで大人になっていくかということは非常に重要です。 また、高校の1,2年は多くの学生にとって、いろいろと自分で考えて将来の方向を決めていく大事な時期になってきます。 大きく理系、文系という方向だけでなく、将来何に取り組むか、何が自分にとって一番おもしろいか、興味が持てるか、こういったことを考えるようになってきます。
 当然、高校の生活、授業、部活、行事で体験したこと、友人や先生、先輩との会話の中で得たこと、何かのきっかけで興味を持って調べたこと、こうしたことが将来の方向に大きな影響を与えることと思います。
 単にその高校の授業内容や授業進度、大学受験対策内容、大学進学実績といった数字だけで進もうとする高校を判断しようとすると、思わぬ落とし穴があるかも知れませんので、その辺は良く見て第一、第二と志望順位も付けて決めていきたいものです。

※※※※※ 7行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「ミラクルカクテル(L)」にも付属しています。

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 高校志望動機について
 志望校を決定するにあたっては、各々が志望する高校全般について、その特徴としている点がパンフレット、説明会などでPRされていますので、そうしたポイントも良く考えて、何故その高校を希望したのかを明確にしておいた方が良いでしょう。 特に選考の中に面接が含まれるような場合には、この志望動機は聞かれる可能性の高い項目ですので、自分がどういう高校生活を送りたいのか、希望する高校はそれに合っているのか、そうしたことを考えて自分の中で答えを出しておく必要があるかと思います。

 志望動機に関連して、高校での生活は中学の延長とは違ったものであるということは意識しておいた方が良いでしょう。 今中学に在学中の生徒さんが高校を選んで受験するわけで、そこまで考えられないかもしれませんが、高校生活を送る16〜18歳というのは特別な時期です。 この大事な時期で最も思い出に残るものは何か、あるいは保護者の方の高校時代の思い出として何が残っているか、そしてそれは高校側がどういう環境を与えてくれたことが関係しているのか、そうしたことも考えて受験する高校を選んでいくと良いでしょう。

 学生ですから、きちんと学ぶこと、そして持っている知識・考察力を背景にして新しいことを学び取る力(学力)を身につけること、これは重要です。 しかし、これは単に大学へ入るための技術ではありませんし、高校は単に大学への通過点ではありません。 この時期は大学への進学を考える際にこれを契機として、自身の将来やりたいことを考えて方向を決めたり、これまでに何を学んでどういう領域に強いか、どういう方面に興味があるかを確認したりと、自身のことについてじっくり考えるような重要な時期でもあります。

 そして卒業したあとは、その高校が自身の母校になるわけで、その高校が母校として大切に思える点が何であるのかです。 志望する高校の特徴に引かれてそこを同じく志し、努力して入学してきた仲間と一緒に学んでいくことになるわけです。 学校を志望した理由や校風のとらえ方については、生徒さんの数だけいろいろな思いがあるかもしれませんが、その高校に進みたいという意志を持ってやってきた「学ぶことに対する姿勢や努力」については皆共通の思いがあるでしょう。 そして卒業した後は、またいろいろな進路に進んだ同窓生と集まったり、共に学んだことを振り返るような機会も出てくるわけです。 こうした学校の方針や校風、在籍生の特徴のようなものは、明確に表現できないようなものがあるわけですが、そうしたことも一つ進学先を選ぶポイントになるかと思います。 
 高校を振り返って残っているのは、高校側が与えてくれた環境の中で、自身がどういうことに興味を持ち一生懸命に取り組んだか、何に努力をしてきたか、どんな人たちと一緒に学んできたか、結局そうしたことが全てです。 学校が具体的に施してくれた内容については、何年かすればおそらく記憶から消えてしまい、残るのはそれをどうやって自分の中に取り込んだか、自分がポジティブに取り組んだ内容、友人や先生との関わり、そうしたものだけが後々まで残るものになると思います。
 その内容はもちろん、興味を持って取り組んだ勉強の内容であったりするかもしれませんし、大学受験という必要があって積極的にやった勉強であったりするかもしれません。 また、部活であったり、学校行事であったり、友人との交流であったり、クラスの中での活動であったりと、必ずしも学校や先生が直接に与えてくれたものではなく、そうした先生の指導や学校の環境を利用して自身が行動して得たものなのではないかと思います。
 中学の段階で、かつ中3では高校受験を考えるような段階で、そうした方面までゆとりを持って考えるのは難しいかもしれませんが、そういう意味で16〜18歳という重要な時期を、自身の意志を持って大切に過ごしてほしいと思います。 そして、今取り組んでいる高校受験というのは、その次の重要な3年間のための自身への種まきの時期であると考えることもできるわけです。
 


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 さて話変わって、夏に開催されている国立高校の紹介フォーラムに参加してみると、そこに通学している生徒さんからも直接、こうした高校の特色を聞くことができます。 こうしたフォーラムや、国立の高校を説明会や文化祭などで訪問したりしてみますと そこの生徒さんは非常に礼儀正しくて好感が持てますので、こうしたことからも国立の高校というのはお奨めできると思います。 (2009年はフォーラムの開催はありませんでしたが、以下は2008年のフォーラム内容へのリンクです。
http://www.sakado-s.tsukuba.ac.jp/fuzokuforum/2008forum/schools/schools.htm
http://www.sakado-s.tsukuba.ac.jp/fuzokuforum/2008forum/index.htm 
 例年関東の各国立高校持ち回りで開催し、2008年は筑波大学附属坂戸高校を会場として実施され、同校のホームページリンクに掲載されています。 なお、同ページから既にリンク切れになっている箇所(筑附)があります。)
 更に過去のフォーラムはリンク切れが多いですが、以下を参照ください。
http://forum.hst.titech.ac.jp/   (2007年、 会場は東京工業大学附属高等学校)
http://www.hs.p.u-tokyo.ac.jp/forum2006/index.htm 
                     (2006年、 会場は東京大学教育学部附属中等教育学校)
 更に過去の年度については、上記のページからリンクがあります。


−−−−−
 2010/8/15 追記
 国立高校フォーラムについて

 2008年まで、夏休みの最後の週付近に毎年、関東近郊の国立高校が参加して「国立高校フォーラム」が開催されていました。 学校が資料で公開しているものの他に、そこの生徒さんたちが自ら執筆した内部を紹介する文面などを見ることができ、様子を知ることのできる非常に有用なものでした。
 最近は何かの都合によるものと思われますが、開催されていませんので、過去に作成・公開された貴重な資料がリンクされているホームページを上のとおり引用しました。
 このリンクも削除されているところが増えてきていますので、以下に公開された資料のpdfを引用保存しました。 引用元はもちろん各国立高校 または フォーラムの主催団体からです。

2001年 2001年 フォーラム
2006年 2006年フォーラム 2006-2
       筑波大学附属高校      2006
       筑波大学附属駒場高校   2006
       筑波大学附属坂戸高校   2006
       東京学芸大学附属高校   2006
       東京大学附属(中高一貫)  2006
       東京芸術大学附属音楽学部附属 音楽高等学校 2006
       東京工業大学附属高校   2006
2007年 2007年フォーラム
       東京大学附属(中高一貫)  2007-1 -2 -3 -4 -5
2008年 2008年フォーラム
       筑波大学附属坂戸高校    2008
       お茶の水女子大学附属高校 2008-1 -2 -3 -4 -5
       東京学芸大学附属高校    2008-1 -2 -3 -4
       東京工業大学附属高校    2008-1 -2 -3 -4

 以上、引用でした。 国立高校の中での第一志望校決定の一助になればと思います。

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 本ページの冒頭で述べたように、以上のようなことで、このサイトでは少ない教育費用負担大変良い教育を行ってくださる国立の中学、高校と、そこを志望する生徒さん応援しています。 本サイトは教育の全般について考えるのが主旨なのですが、こうした理由から特に「国立中学の教育」
「国立高校の教育」については特筆して一つのページを立ち上げています。


 2m−4−9 国立中学校、国立高校を一緒にチャレンジしませんか。
 
 国立中学、国立高校を将来受験することを一つの選択肢として考えておられる生徒さん、ご家庭を対象に、関連情報の提供をしています。 また対象学校の情報を収集して検討をしたり、問題分析を行って対策を考えたりします。 費用負担は不要です。 
 特に以下のような東京近郊の国立中学校や、国立高校、にチャレンジする際の情報や、進学した後の情報を収集する活動もしています。 そして次に受験を考えている方、ご家庭にこれを提供しています。

中学:
 筑波大学附属中学校、 筑波大学附属駒場中学校、
 東京学芸大学附属竹早中学校、 同 世田谷中、 同 小金井中、
  お茶の水女子大学附属中学校、
 横浜国立大学附属横浜中学校、 同 鎌倉中

高校:
 筑波大学附属高校、 筑波大学附属駒場高校、
 東京学芸大学附属高校、 お茶の水女子大学附属高校
  
※※※※※ 38行省略 ※※※※※ (パスワード種別Bページへ) パスワード種別Bはマジック「虹を作ろう」付属しています。

もう少し詳しくは  http://iromizu.com/k_info.html にパスワードページ 2m-4-9項の一部を記載しています。
              ↑ここは自動収集SWに検出され公開されないよう、//を全角にしています。
                参照される場合には、お手数ですが//部分を半角に打ち直してアドレス入力ください。


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2m−5 国立高校(国立中学校)一覧と進学先(合否)情報

 2m−5−1 国立高校(国立中学校)一覧

 全国に国立の学校は多数あり、新設や再編なども行われているようですので、以下の表は少し古くなっているかもしれませんが、ご参考ください。 各高校の大学進学先(合否)一覧はまだ情報が少ないですが、本章の末尾2m−5−2に記載しています。 今後追加更新していきたいと思います。



国立中学校、公立中高一貫校      
(併設)国立高等学校
(首都圏とその近郊の国立中学校) (附属する)高等学校
筑波大学附属中学校(文京区) 筑波大学附属高校(内部選抜入学制度、約80%が進学)
筑波大学附属駒場中学校(男子校、全国唯一) 筑波大学附属駒場高校(中学からはほぼ全員が進学する。)
お茶の水女子大学附属中学校(文京区)(共学) お茶の水女子大学附属高校(女子のみ約85%が進学)
東京学芸大学附属世田谷中学校(世田谷区) 東京学芸大学附属高校(約45%、実倍率は約1.4)
東京学芸大学附属竹早中学校(文京区) 東京学芸大学附属高校(約45%、実倍率は約1.4)
東京学芸大学附属小金井中学校(小金井市) 東京学芸大学附属高校(約35%、実倍率は約1.4)
東京学芸大学附属国際中等教育学校(練馬区) (中高一貫)     
東京大学教育学部附属中等教育学校(中野区) (中高一貫)     
横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉中学校
横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校 神奈川県立 光陵高校('09入学生より )
千葉大学教育学部附属中学校
埼玉大学教育学部附属中学校
東京芸術大学音楽学部附属音楽高校
東京工業大学工学部附属科学技術高校
筑波大学附属坂戸高校(埼玉県)
(首都圏とその近郊の中高一貫校)
東京都立桜修館中等教育学校(目黒区) (中高一貫)
東京都立小石川中等教育学校(文京区) (中高一貫)
東京都立白鴎高等学校附属中学校(台東区) (中高一貫)
東京都立両国高等学校附属中学校(墨田区) (中高一貫)
千代田区立九段中等教育学校(千代田区) (中高一貫)
千葉市立稲毛高等学校附属中学校(千葉市美浜区) (中高一貫、 H19.4〜)
さいたま市立浦和中学校(さいたま市浦和区) (中高一貫)
(首都圏と近郊以外の国立中学校、中高一貫校)
大阪教育大学附属池田中学校 大阪教育大学附属高等学校池田校舎
大阪教育大学附属天王寺中学校 大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎
大阪教育大学附属平野中学校 大阪教育大学附属高等学校平野校舎
神戸大学発達科学部附属明石中学校
神戸大学発達科学部附属住吉中学校
兵庫教育大学附属中学校
兵庫県立芦屋国際中等教育学校 (県立、中高一貫)
京都教育大学附属京都中学校 京都教育大学附属高等学校
京都教育大学附属桃山中学校 京都教育大学附属高等学校
京都府立洛北高等学校附属中学校 (府立、中高一貫)
名古屋大学教育学部附属中学校 名古屋大学教育学部付属高校(中高一貫)
愛知教育大学附属名古屋中学校 愛知教育大学付属高校(内部選抜入学制度)
愛知教育大学附属岡崎中学校 愛知教育大学付属高校(内部選抜入学制度)
滋賀大学教育学部附属中学校
滋賀県立河瀬中学校 (県立、中高一貫)
滋賀県立水口東中学校 (県立、中高一貫)
滋賀県立守山中学校 (県立、中高一貫)
金沢大学教育学部附属中学校 金沢大学教育学部附属高校
富山大学人間発達科学部附属中学校
広島大学附属中学校(広島市南区) 広島大学附属高校
広島大学附属東雲中学校 広島大学附属高校
広島大学附属三原中学校 広島大学附属高校
広島大学附属福山中学校 広島大学附属福山高等学校 (中高一貫)
奈良教育大学附属中学校
奈良女子大学附属中等教育学校 奈良女子大学附属中等教育学校(中高一貫)
愛媛大学教育学部附属中学校 2008新設  愛媛大学附属高等学校
北海道教育大学附属札幌中学校
北海道教育大学附属函館中学校
北海道教育大学附属旭川中学校
北海道教育大学附属釧路中学校
弘前大学教育学部附属中学校
岩手大学教育学部附属中学校
宮城教育大学附属中学校
山形大学教育学部附属中学校
福島大学附属中学校
茨城大学教育学部附属中学校
宇都宮大学教育学部附属中学校
群馬大学教育学部附属中学校
新潟大学教育人間科学部附属新潟中学校
新潟大学教育人間科学部附属長岡中学校
上越教育大学附属中学校
福井大学地域科学部附属中学校
信州大学教育学部附属長野中学校
信州大学教育学部附属松本中学校
山梨大学教育人間科学部附属中学校
岐阜大学教育学部附属中学校
静岡大学教育学部附属静岡中学校
静岡大学教育学部附属浜松中学校
静岡大学教育学部附属島田中学校
和歌山大学教育学部附属中学校
三重大学教育学部附属中学校
鳥取大学附属中学校
島根大学教育学部附属中学校
岡山大学教育学部附属中学校
山口大学教育学部附属山口中学校
山口大学教育学部附属光中学校
鳴門教育大学附属中学校
香川大学教育学部附属高松中学校
香川大学教育学部附属坂出中学校
高知大学教育学部附属中学校
福岡教育大学附属福岡中学校
福岡教育大学附属久留米中学校
福岡教育大学附属小倉中学校
佐賀大学文化教育学部附属中学校
長崎大学教育学部附属中学校
熊本大学教育学部附属中学校
大分大学教育福祉科学部附属中学校
宮崎大学教育文化学部附属中学校
鹿児島大学教育学部附属中学校
琉球大学教育学部附属中学校

 なお、上記に附属する国立小学校の一覧はこちら


 2m−5−2 参考、国立高校(一部)からの大学進学先情報

 以下、参考に一部の国立の高等学校が公開している(していたを含む)大学合格状況、進学先(合否)についてpdfファイルで引用しました。
 2009年度分については現在各校が発表しているものについて更新します。
(基本的に国立高校の教育関係情報を記載しているので、私立高校、他の公立高校の情報は原則としてありません。)


筑波大学附属高校
H25(2013) TKBA.pdf
H24(2012) TKBA.pdf
H23(2011) TKBA.pdf
H22(2010) TKBA.pdf
H21(2009) TKBA.pdf
H20(2008) TKBA.pdf
H19(2007) TKBA.pdf
H18(2006) TKBA.pdf
H17(2005) TKBA.pdf
H16(2004) TKBA.pdf
H15(2003) TKBA.pdf
H12-14(2000-2002) TKBA.pdf
筑波大学附属駒場高校
H25(2013) TKKM-K.pdf   (国公立大学)
 H25(2013) TKKM-S.pdf   (私立大学)
H24(2012) TKKM-K.pdf   (国公立大学)
 H24(2012) TKKM-S.pdf   (私立大学)
H23(2011) TKKM_1(KOKURITSU).pdf   (国公立大学)
 H23(2011) TKKM_2(SHIRITSU).pdf    (私立大学)
H22(2010) TKKM.pdf
H21(2009) TKKM.pdf
H20(2008) TKKM.pdf
筑波大学附属坂戸高校  ・・・H21年、2年次に若干名の転入学生(編入学生)を募集していました。
H17-23(2005-2011) TKBA-SKDO.pdf
H8-23(1996-2011) TKBA-SKDO.pdf
H8-21(1996-2009) TKBA-SKDO.pdf
H17-20(2005-2008) TKBA-SKDO.pdf
H8-20(1996-2008) TKBA-SKDO.pdf
H17-19(2005-2007) TKBA-SKDO.pdf
お茶の水女子大学附属高校
H23-25(2011-2013) OCHNMZ.pdf
H22-24(2010-2012) OCHNMZ.pdf
H20-22(2008-2010) OCHNMZ.pdf
H19-21(2007-2009) OCHNMZ.pdf
H18-20(2006-2008) OCHNMZ.pdf
東京学芸大学附属高校
H25(2013) TGD.pdf
H24(2012) TGD.pdf
H23(2011) TGD.pdf
H22(2010) TGD.pdf
H21(2009) TGD.pdf
H20(2008) TGD.pdf
H19(2007) TGD.pdf  ・・・ Harvardも1名。 海外の大学への進学があるのもここの特徴。 ・・・
東京工業大学附属高校
H21-H25(2009-2013) TKYKGYDGHZK.pdf
H20-24(2008-2012) TKYKGYDGHZK.pdf
H19-23(2007-2011) TKYKGYDGHZK.pdf
H17-21(2005-2009) TKYKGYDGHZK.pdf
H16-20(2004-2008) TKYKGYDGHZK.pdf
東京大学教育学部附属中等教育学校(中高一貫校)
H21-23(2009-2011) TKYDGHZKCH.pdf
H20(2008) TKYDGHZKCH.pdf
大阪教育大学附属高校 池田校舎
H25(2013) OSKKYIKD.pdf
H24(2012) OSKKYIKD.pdf
H23(2011) OSKKYIKD.pdf
H22(2010) OSKKYIKD.pdf
H21(2009) OSKKYIKD.pdf
H20(2008) OSKKYIKD.pdf
H19(2007) OSKKYIKD.pdf
大阪教育大学附属高校 平野校舎
H25(2013) OSKKYHRNO.pdf
H22(2010) OSKKYHRNO.pdf
H21(2009) OSKKYHRNO.pdf
H20(2008) OSKKYHRNO.pdf
H19(2007) OSKKYHRNO.pdf
H18(2006) OSKKYHRNO.pdf
大阪教育大学附属高校 天王寺校舎
H25(2013) OSKKYTNNOJI.pdf
H24(2012) OSKKYTNNOJI.pdf
H22(2010) OSKKYTNNOJI.pdf
H21(2009) OSKKYTNNOJI.pdf
H20(2008) OSKKYTNNOJI.pdf
H16-20(2004-2008) OSKKYTNNOJI.pdf
京都教育大学附属高校
H25(2013) KYTKYKDH.pdf
H24(2012) KYTKYKDH.pdf
H23(2011) KYTKYKDH.pdf
H21-22(2009-2010) KYTKYKDH.pdf
H20-21(2008-2009) KYTKYKDH.pdf
H20(2008) KYTKYKDH.pdf
H19-20(2007-2008) KYTKYKDH.pdf
H13-19(2001-2007) KYTKYKDH.pdf
金沢大学附属高校
H23-25(2021-2023) KNZWDGKKYHZ.pdf
H22-24(2010-2012) KNZWDGKKYHZ.pdf
H19-21(2007-2009) KNZWDGKKYHZ.pdf
H13-15(2001-2003) KNZWDGKKYHZ.pdf
名古屋大学附属高校
H22-24(2010-2012) NGYDGHZK_zentai.pdf
H22-24(2010-2012) NGYDGHZK_kokuritsu_daigaku.pdf
H22-24(2010-2012) NGYDGHZK_shiritsu_daigaku.pdf
H21-23(2009-2011) NGYDGHZK.pdf
H21-23(2009-2011) NGYDGHZK_shiritsu.pdf
H21-23(2009-2011) NGYDGHZK_bunyabetsu.pdf
H19-22(2007-2010) NGYDGHZK.pdf
H18-21(2006-2009) NGYDGHZK.pdf
H17-20(2005-2008) NGYDGHZK.pdf
H15-19(2003-2007) NGYDGHZK.pdf
愛知教育大学附属高校
H21-H25(2009-2013) AICHKYDHZK.pdf
H20-23(2008-2011) AICHKYDHZK.pdf
H22(2010) AICHKYDHZK.pdf
H21(2009) AICHKYDHZK.pdf
H16-20(2004-2008) AICHKYDHZK.pdf
H19(2007) AICHKYDHZK.pdf
奈良女子大学附属高校
H21-25(2009-2013) NRAJSIDGKHZK.pdf
H20-24(2008-2012) NRAJSIDGKHZK.pdf
H19-23(2007-2011) NRAJSIDGKHZK.pdf
H18-22(2006-2010) NRAJSIDGKHZK.pdf
H16-20(2004-2008) NRAJSIDGKHZK.pdf
H14-19(2002-2007) NRAJSIDGKHZK.pdf
広島大学附属福山高校
H25(2013) HRSMDIGKHKYM.pdf
   H19-25(2007-2013) HRSMDIGKHKYM.pdf
H24(2012) HRSMDIGKHKYM.pdf
   H15-24(2003-2012) HRSMDIGKHKYM_igaku.pdf      (医学部)
   H15-24(2003-2012) HRSMDIGKHKYM.pdf          (総覧)
H23(2011) HRSMDIGKHKYM.pdf
   H15-23(2003-2011) HRSMDIGKHKYM(IGAKUBU).pdf  (医学部)
   H14-23(2002-2011) HRSMDIGKHKYM.pdf          (総覧)
H22(2010) HRSMDIGKHKYM.pdf
H21(2009) HRSMDIGKHKYM.pdf
H12-21(2000-2009) HRSMDIGKHKYM.pdf
H11-20(1999-2008) HRSMDIGKHKYM.pdf
H14-20(2002-2008) HRSMDIGKHKYM.pdf
広島大学附属高校
H21-H25(2009-2013) HRSMDIGKHZK.pdf
H20-24(2008-2012) HRSMDIGKHZK.pdf
H19-23(2007-2011) HRSMDIGK.pdf
H22(2010) HRSMDIGKHZK.pdf


            出典: 各国立大学附属高等学校のホームページまたはパンフレット


−−−− 都立ですが、参考 −−−−
(東京都立高校)

都立西高校
H25(2013) NSHI.pdf
H14-H25(2002-2013) NSHI.pdf
H14-24(2002-2012)NISHI.pdf
H23(2011)NISHI.pdf
日比谷高校
H24-H25(2012-2013) HBYA.pdf
H23-24(2011-2012)HIBIYA.pdf
H22-23(2010-2011)HIBIYA.pdf
都立国立高校(くにたち)
H23-H25(2011-2013) KNTCH.pdf
H22-24(2010-2012)KUNITACHI.pdf
H21-23(2009-2011)KUNITACHI.pdf
戸山高校
H21-25(2009-2013) TYMA.pdf
H22-24(2010-2012)TOYAMA.pdf
H21-23(2009-2011)TOYAMA.pdf
八王子東高校
H23-H25(2011-2013) HCHOJHGSH.pdf
H22-24(2010-2012)HACHIOUJIHIGASHI.pdf
H20-22(2008-2010)HACHIOUJIHIGASHI.pdf
青山高校
H21-25(2009-2013) AOYM.pdf
H20-24(2008-2012)AOYAMA.pdf
H19-23(2007-2011)AOYAMA.pdf
立川高校
H20-H25(2008-2013) TCHKW.pdf
H22-24(2010-2012)TACHIKAW.pdf
H18-22(2006-2010)TACHIKAW.pdf
新宿高校
H22-25(2010-2013) SHNJK.pdf
H22-24(2010-2012)SHINJUKU.pdf
H21-23(2009-2011)SHINJUKU.pdf
都立武蔵高校
H16-25(2004-2013) MSSH.pdf
H15-24(2003-2012)MUSASHI.pdf
H13-22(2001-2010)MUSASHI.pdf


(東京都区内 区立中高一貫校)
東京都立桜修館中等教育学校(目黒区)
H25(2013)OSHKN.pdf
東京都立小石川中等教育学校(文京区)
H25(2013)KISHKWA.pdf
東京都立白鴎高等学校附属中学校(台東区)
H25(2013)HKOU.pdf
東京都立両国高等学校附属中学校(墨田区)
H25(2013)RYOGK.pdf
千代田区立九段中等教育学校(千代田区)
H25(2013)KDAN.pdf


−−−− 神奈川県立ですが、参考 −−−−

湘南高校
H22-H25(2010-2013) SHNN.pdf
H24(2012) SHNN.pdf
H23(2011) SHNN.pdf
H22(2010) SHNN.pdf
H19-21(2007-2009) SHNN.pdf
H18-20(2006-2008) SHNN.pdf
横浜翠嵐高校
H25(2013) SIRN.pdf
 H23-H25(2011-2013) SIRN.pdf
H24(2012) SIRN.pdf
H23(2011) SIRN.pdf
H22(2010) SIRN.pdf
H21(2009) SIRN.pdf  (H21年春(=H20年度)、速報)
H17-19(2005-2007) SIRN.pdf
 ↑ H18-H20春(H17-H19年度という意味です。)
厚木高校
H23-25(2011-2013) ATGI.pdf
H22-24(2010-2012)ATSUGI.pdf
H20-22(2008-2010)ATSUGI.pdf
柏陽高校
H25(2013) HKYO.pdf
H24(2012)HAKUYO.pdf
H23(2011)HAKUYO.pdf
平塚江南高校
H25(2013) HRTSK_KNAN.pdf
 H23-H25(2011-2013) HRTSK_KNAN.pdf
H24(2012)HIRATSUKAKOUNAN.pdf
H23(2011)HIRATSUKAKOUNAN.pdf

−−−− 千葉県立ですが、参考 −−−−

千葉県立千葉高校(中高一貫)
H25(2013) KNRT_CHBA.pdf
H21-23(2009-2011)CHIBA.pdf
千葉県立船橋高校
H23-H25(2011-2013) HNBSH_tate.pdf
H22-24(2010-2012)HUNABASHI.pdf
H21-23(2009-2011)HUNABASHI.pdf

−−−− 埼玉県立ですが、参考 −−−−

埼玉県立浦和高校
H25(2013) URWA.pdf
H24(2012)URAWA.pdf
H23(2011)URAWA.pdf
H22(2010)URAWA.pdf
埼玉県立大宮高校
H23-H25(2011-2013) OMYA.pdf
H24(2012)OOMIYA.pdf
H23(2011)OOMIYA.pdf
埼玉県立浦和第一女子高校
H25(2013) URWA_JOSH.pdf
H24(2012)URAWADAIICHIJOSHI.pdf
H23(2011)URAWADAIICHIJOSHI.pdf


            出典:各都立、県立高等学校のホームページ



−−−−−−−−−−−−−−−−−

 国立の高校は全般的に自ら意志を持って積極的に取り組む姿勢を大切にしているように思います。 そうした方針の中で、意志を持って行動する生徒さんが受験して集まり、またこうした生徒さんが各自の希望する大学を受けて進学していくという実績を作っています。 この校風と併せて、そうした意志を持って行動した実績に引かれて、また積極的に行動するような生徒さんが集まってくるという循環を作り出しています。 
 こうした高校の校風と実績というのは、学校の方針と先生、そして毎年そこを希望してくる生徒さんの力によって時間をかけて作り、維持してきたものであると思います。

 さて、学校の資料や一般書籍などを見ると、高校から各大学へ何名進学したというような数字が示されたりしていますが、この個々の数字はその1人ずつが自身のこと、将来のことなどをいろいろと真剣に考えて出した結論です。 そしてその合計の数字何百という数はその1人1人の真剣に考えた内容の集積です。
 自身が進学を考える時期になったときのことも考えて、こうした進学先などの数字の情報は、漠然と捉えずに読み取るようにしたいものです。 例えばどういうことを考えてこの各1という数字は決まり、他の選択肢として何を考えていたのか、生徒さんが真剣に考えていたのと同様に、読む方も深く真剣に読み取るようにしたいものです。

−−−−−
 さて、こうした情報は一般的には合格者数のみを表示することが多いですが、国公立大学は1校しか受験できないのに対し、私立大学は大学自体も複数受験でき、同じ大学でも異なる複数の学部・学科を受験することができます。 従って国公立の場合には合格者1人と1校がほぼ対応していますが、私大の合格者数には、1人が複数校、あるいは複数学部を受験している結果が表示されたりしています。 これは一般に資料として公開されている私立や公立高校の合格者数表示も同じです。

 これに対し、進学者数も明示している学校は少ないですが、進学者数については1人につき1校ですから、これが明示されている場合には、各受験者がどんなことを考えてどの大学の何学部を受験し、最終的にどの大学の学部に決めたのか、こうした高校の先輩が進路を考えた時の足跡を辿るための資料となり得ます。
 例えば上記で引用の筑波大学附属駒場高校や東京学芸大学附属高校は合格数、進学数、学部などが明記されていますし、筑波大学附属坂戸高校では進学者数のみですが明示されています。 またいくつかの私立高校でも同様に、合格数だけでなく、そうした進学数、進学先大学・学部も明示しています。 大学進学ではまず専門に何を学ぶか、そのためにどの大学の何学部に進むか、こうしたことから考え始めますから、このように提供された情報も読み取って、(進学先も明示されている場合にはこうした情報も読み取って、)自身が次の3年間に大学で学ぶ専門のことについてどんなことを考えるのか、先生や周囲の友人と進路についてどんなことを相談しあったりするのか、そんなことも少し念頭に置くと、進学しようとしている高校を考える際の材料とすることができます。


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2m−3’ 高校入試の実際 (の続き)

 先ほど、長くなるので文末に移すとした入試問題の実際(続き)が入る予定です。 

    (現在、ここに移すべき内容はありません。)

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 以上、長くなったため、「2m−3 高校入試の実際 (の続き)」を文末に移動しました。
 
本題の続きに戻る方は、 ここ (2m−3−3 各教科毎の対策注意点(国立高校受験のケース))をクリックしてください。

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2m−6 本文中省略箇所の参照パスワード入手方法

 本文中で+++++ 省略 +++++ または ※※※※※ 省略 ※※※※※ で示された箇所は、パスワードにより参照可能になるページになっています。
 それぞれ+++はパスワード種別C 及び 種別Bで、 ※※※はパスワード種別Bのみで参照することができます。
    パスワード種別Cは色水マジック「突然ワイン」に付属の関連ページパスワードと同一です。
      パスワード種別B はHOME色水マジック「虹を作ろう」に付属の関連ページパスワードと同一です。
      また、パスワード種別Bページは「ミラクルカクテル(L)」に付属のパスワードでも開くことができます。

 パスワードはこのページリンク http://iromizu.com/k_passwd_nyushu.html)から入手できます。
 パスワードページの開き方は、同ページをご参照ください。



 パスワード入力時の注意事項:
 本ページはセキュリティの証明書を付けておりませんので、ウイルスバスターなどのチェッカーでブロックされる可能性があります。
 このときは、一度パスワードを入れて、表示に従い「ページを参照する」を選択すると、一度本ページ、ジャンプ元 またはHOMEに戻ってしまいます。(おそらく表示SWかウイルスチェッカのバグ) そこで再度同様にパスワードページを開く操作を行い、パスワードを入力すると、今度は正常に入ることができます。 このときウイルスバスタであれば「このページを信頼する」にチェックしておけば、次回は問題なく入れます。
 また、ウイルスバスターの「Trendプロテクトの設定」で、Webサイトの評価に関する警告を「有効」にすると、警告を承知で「参照」しようとしても、ブロックがかかり、ブロックページから参照しても元の警告ページに戻り、本文に延々と入れない現象が確認されています。 パスワードページ内のリンクをクリックするたびに警告が出ますので、これを回避するには、当方のページを信用して、Webサイトの評価に関する警告を一時的に「無効」にすれば警告ページに飛ばなくなります。 本ページの参照が終わったら、元の設定に戻すことをお奨めします。

 
なお、本ページでは、当方が発行するパスワード以外の情報入力を求めることはありません。


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2m−7 記事を募集しています。


 詳細は ここ をご参照ください。

 紹介された記事へのリンク: パスワード種別Aページ 中学の教育編
                    パスワード種別Bページ 小学校の勉強、中学入試
                    パスワード種別Cページ 高校の教育編
                    パスワード種別Bページ 中学校の勉強、高校入試
                    (今のところ種別A,B,Cページのリンク記事はありません。)


2m−8 −−− 最後に −−−

 以上,、かなり具体的な内容を記載してきましたが、これは複数の国立高校ついてのもので、一般的でない内容については校名は伏せて記載しています。  冒頭「2m−2−1 授業の特徴」にも記載しましたように、全ての国立高校がこれと同じという意味ではありませんので、傾向を見るような意味でご参考ください。
 また、以上の内容は個人的見解や、あいまいな事実が含まれたり、(知らずに)誤っている内容が含まれる可能性もありますので、そうしたことに留意の上ご利用ください。 本当に確実性が必要な情報は、各校から出されている公開情報や説明会などでよくお確かめになってください。


 「後書き」 にも記載しましたように、本ページのメインのサイト(〜 不思議な色の世界 〜 色水マジック)は、教育の全般について考えるのが本来の主旨なのですが、特に少ない教育費用負担大変良い教育を行ってくださる国立の中学、高校と、そこを志望する生徒さん応援しておりますので、国立系の高校に関することを重点的に記載しました。

 こうした中学や高校を受験した時に重要だった内容や、入ってからの学校教育内容の話というのは、それぞれ入試が終わると重要ではなくなって失われたり、卒業すると忘れていってしまうため、具体的な情報の多くが残らないというのは事実です。
 本ページでは前述のように、そうした国立の中学や高校を志して努力している生徒さんを応援していますので、こうした情報を伝えられるようにページに留め、またこれを志している生徒さんやそのご家庭から最近の状況を伺って、こうした内容を残していくようにしています。 2m−4−9「国立中学校、国立高校を一緒にチャレンジしませんか。」で記載している項では、本ページには記載しきれなかったような内容や、こうしたものの詳細をお伝えすると共に、そのチャレンジを元に最新の受験事情、内部進学事情や入学した後の様子を伺って、ページを更新していくようなことをやっています。

 こうした高等学校の教育、高校入試、学校内の様子などの一般的な傾向の把握により、(国立に限らず私立、公立も)学校説明会での聞きたい内容の整理、比較、パンフレットなどを読むときの背景知識としてご活用ください。 学校の実名を伏せていますので、是非そうした読み方をしていただくようにお願いします。


 長文に最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

      当ページの内容に有用と思われるものがありましたら、
      是非お知り合いの方にもご紹介ください。
      このサイトは口コミを主な紹介活動としています。



 −− お願い −−
 中学や高校を受験した時に重要だったことや、チャレンジのための内容、各学校の教育、その学校を受験することにに決めた経緯などの情報は、次にチャレンジされる方にとって非常に重要なものであるにも関わらず、具体的なことの多くは残っていきません。
 本ページでは、チャレンジされたご家庭からいただいた内容などから、こうした情報を伝えられるようにページに留め、差し障りの無い範囲について公開しています。
 本ページを見て、情報がなんらかの役に立ったと思われましたら、是非次にチャレンジされる方のために情報の提供をお願いいたします。


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Addendum (Home Pageの後書きとほぼ同じ内容です。)

 本サイト(http://iromizu.com/index2.html)のメインページでは、遊びなのか、手品なのか、勉強なのか、何やら分からぬものをいくつかご紹介しています。 「遊ぶこと」と「学ぶこと」、この根元は同じ所からきていると思います。

 面白いから、興味があるから、それを学びたいと思うわけです。
 学ぶ過程も半ばを過ぎて、高校や大学に進学する時期には、これから自分が何を専門に学ぶかを選択するときがやってきます。 それまでにいろいろな物を見ておけば、選択の範囲が広がり、最も自分にあった分野を選択することができることと思います。
 音楽、美術、スポーツ、政治、経済、報道、歴史、考古、動物、植物、医学、数学、情報、無線、自動車、機械、航空、天文、物理、化学、・・・・人の活動分野はまだまだいろいろありますが、本人にとって面白いかどうかは、やってみなければ分からないわけです。 専門を決める前に、断片でも、広くその面白さを感じさせてあげられたら、それが一番ためになる教育になるのではないかと思っています。 そしてこれは、子を持つ親の重要な役目なのではないかと思います。

 最近、学校教育では理科あるいは科学離れ、理科嫌いが進んでいるようです。 人の活動には、科学応用の分野は非常に多いですから、これは学生さんたちにとって、将来の選択の幅を狭める方向に遠因として働くのではないかと感じます。

 さて、不思議なものの好きな私たちは、「ちょっと面白いもの」を考えるのが趣味のようなものでして、暇をみては変わったものを作っています。
 こんな、一見「なぜ?」と不思議を感じてもらえるようなものを手品にして、好奇心を持ってもらったら、理科/科学の面白さを感じる一助になるのでは? そんな「ちょっと面白いもの」を作ったら、理科が好きな生徒さんが増えるのではないかと思って、変わった手品を作り、その解説を書き、これをホームページに載せるという作業を始めました。

 お子様への教育で最も重要なのは、対象とする物事への興味だと考えています。
 興味があれば教えなくても自ら調べて取り込んでいきますし、理解に難しい内容でも取りあえず取り入れていくという行動が見られます。 そして後になって、いろいろなことが広いつながりを持って理解できるようになります。 こうして自ら学んだことがらは、単に「既に理解していることの上に積んでいく教育」とは違った、深い内容を伴ったものとなります。
 私たちは、「理解できる年齢か」よりは、「興味を持てる年齢か」が重要だと考えています。

 「不思議な色の世界」の解説や、科学で遊ぼうのコーナーは、易しく読める内容と、少々お子様には理解が困難ではないかと思われる内容が、章を分けて混在しています。
 これは、幅広い年齢層の方に、面白く読んでもらえるようにと考えた結果です。 お子様にとって理解の難しい内容でも、数式や化学式の意味を見なければ、「こんなものか」と妥協して読んでもらえるように配慮しています。 また、この内容に興味があれば、取りあえず内容を取り入れてもらえると思いますし、後になって急にいろいろなことがつながりを持って理解できるようになると思います。
 是非、お子様が興味を示しているようであれば、これを解説してあげてください。

 最後に、前述のように、私たちは「ちょっとした面白いもの」を考案し、作ることを趣味としておりまして、手品に限らず、暇があると何か面白いものを作ることを考えています。 これからも面白いものを考え、ネタが完成しましたらホームページに載せて、解説も更新していきますので、是非また本ページを見にいらしてください。
 お待ちしております。

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本サイトは、
科学
の手品、
にあふれた
・さまざまな
といった 「」や「科学」に関係したことがら、
に関係したことがらを主テーマとし、ここから関連して、
・香りに優れた

の香りの科学
・採集コレクション
彩豊富な 「美しい南フランス」
・高分子の科学科学であそぼう「ペットボトルロケット」
・そして本ページの
国立高校の教育(2項「科学で遊ぼう」のAppendix2)
など、いろいろを紹介しています。 是非、本ページのホーム「〜不思議な色の世界〜」をチェック
して、国立高校の教育以外のページもご覧ください。 (各ページの「HOME」マークもホームにリンクしています。)
 今後も記事を追加していく予定です。 是非お気に入りに登録を。

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                   sample (1.色水マジック、 2.科学で遊ぼう より) 
                  
1−1a 虹を作ろう      1−5a にじいろスティック    1−2a ジュースで乾杯     1−9 シェイクシェイク

                           2. 科学であそぼう の目次へ

                  
2d 花の香りの正体        1−3a 突然ワイン       2b.高分子の科学       2c ペットボトルロケット
 


ノッピーの採集貝コレクション Part-1へ              タネから咲かせた花色々 Part-1へ
        〃         Part-2へ              タネから咲かせた花色々 Part-2へ
        〃         Part-3(1/2)へ           香りに優れた花色々 へ
↑和歌山県の採集貝がたくさん掲載されています。       美しい南フランスの風景へ ('05.7.19 NEW)
ノッピーの採集貝コレクション Part-3(2/2)へ           
↑和歌山県の採集貝(続き) '06.8.15 NEW          2d.花の香りの正体へ ('06.5.28 NEW)
                                      花の香り お分けします。都合により休止中)
種まきおじさんの衝動貝コレクション                
  〃 Part-1(形の良い貝、大きな貝)へ            Appendix-1 国立中学の教育('09.2.27NEW)
  〃 Part-2(色の美しいひおうぎ貝)へ             Appendix-2 国立高校の教育 ('09.7.7 NEW)
  〃 Part-3(ひおうぎ貝の魅力)へ               Appendix 国立中学・国立高校の教育(What's New)




                              

                               

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